【業務効率化】ChatGPTとGPTsの違いと活用例・自作方法を徹底解説

ChatGPTを使用した結果、自身は業務効率化を実現したものの、同僚や組織内への展開に課題を感じている人も少なくありません。
解決策としてGPTsの活用が有効だという話を耳にしても、どのようなものか知らず導入できずにいる人もいるでしょう。
本記事では、ChatGPTとGPTsの違いを説明し、自分で作成することも含めて活用方法を解説します。
GPTsのメリットや注意点についても詳しくまとめ、おすすめのGPTsも紹介します。
最後まで読むことで、GPTsの導入に対する不安が解消され、自身の業務だけでなく同僚や組織の効率化にも良い影響を及ぼすでしょう。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
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目次
ChatGPTとGPTsの違い
ChatGPTとGPTsの違いを理解していなければ、貴重な業務効率化の機会を逃してしまうかもしれません。
ここでは、ChatGPTとGPTsの特徴を解説し、両者の違いについてまとめます。
GPTsを使って業務効率化を検討している方は、最後まで読んで両者の違いを理解してください。
ChatGPTとは

ChatGPTとは、2022年にOpenAI社が発表した生成AIです。ユーザーが入力したプロンプトと呼ばれる指示文に従い、膨大な情報をもとにAIが回答を生成します。
生成するのは文章だけでなく、画像やプログラムコードの出力も可能です。
指示を実行させるための前提条件はなく、自由なプロンプトでChatGPTに回答を求められます。
GPTsとは

GPTsとは特定のタスクに特化したChatGPTを作成できる機能です。GPTsは無料版ChatGPTのユーザーでも、GPT Storeにアクセスをして使用できます。
オリジナルのGPTsを作成する場合には、有料版のアカウントが必要です。実際に作成する場合には、GPT Bulderを用いてGPTsを作成します。
特定のタスクに特化したChatGPTなので、再現性の高い作業ができます。
業務効率化を実現したChatGPTの活用方法をGPTs化できれば、同僚や組織に展開でき、効率化の効果を最大化できるでしょう。
今回紹介したGPTs以外にも、ビジネスに役立つものが数多く公開されています。詳しく知りたい人は下記リンク先の記事もご覧ください。

【2024年7月版】日本語でも使えるおすすめのGPTs32選!ビジネス特化に厳選
GPTsは特定のタスクに特化したチャットボットを作成できるChatGPTの機能です。本記事では、無数に存在するGPTsの中でも、ビジネスに特化したものを厳選して紹介しています。
GPTsの導入によって得られるメリット4選
ここではGPTsの導入によって得られる4つのメリットを、以下の順で解説します。
- 特定の業務に特化させることで高性能生成AIになる
- 通常のChatGPTよりも出力のズレが少なくなる
- 実際の使用時は短いプロンプトだけで出力できる
- 自作したGPTsを同僚や部下に共有できる
4つのメリットを理解して、業務効率化を実現しましょう。
特定の業務に特化させることで高性能生成AIになる
GPTsは、特定の業務に特化させられるため、通常のChatGPTよりも高性能生成AIとして活用できます。
たとえば営業に関する書類を生成させようとした場合、ChatGPTで「報告書を出力してください」と指示しても、何の報告書かわかりません。
GPTsではあらかじめ「あなたは一流の営業マンです」といった前提条件が設定できるため、特定の業務に特化させられるのです。
そのため、利用者のプロンプトの習熟度によらず、高品質な生成が実現できます。
通常のChatGPTよりも出力のズレが少なくなる
GPTsを使用した場合、指示をするタイミングやユーザーが異なっても出力のズレが少なくなります。
使用される特定のタスクに合わせて、回答形式や必要な事前情報が組み込まれているため、GPTsが生成する内容は一定になりやすいのです。
実際にChatGPTと、GPTs「Universal Primer」を用いて、それぞれに「量子力学について教えてください」と指示してみました。
ChatGPTが生成した内容は下記のような内容でした。

続けて、同じ質問をしてみると下記の結果が得られました。

内容は似ているものの、異なるフォーマットで出力されてしまいました。
一方、GPTsを用いた場合の結果は下記のとおりでした。

続けて実行した結果が下記の通りです。

非常に近いフォーマットで出力されており、ばらつきの少なさが理解できます。
ChatGPTに指示をするとき、プロンプトが抽象的であればあるほど出力に差が生まれてしまいます。
今回の結果を観ればわかるように、GPTsを使用すればタイミングや使用する人にかかわらず、一定の出力を得ることが可能です。
実際の使用時は短いプロンプトだけで出力できる
GPTsを使用する場合には、短いプロンプトでも期待する結果が得られます。
それはGPTsの中に、前提条件や条件といったプロンプトの一部が組み込めるため、毎回の指定が不要になるからです。
ChatGPTで期待するレベルの出力を得ようとすると、前提条件や出力形式などをプロンプトで指定しなければなりません。結果的に、プロンプトは長くなってしまいます。
短いプロンプトでも結果が得られるGPTsを使用すれば、プロンプトの知識が少ない人でも有効活用できるでしょう。
自作したGPTsを同僚や部下に共有できる
GPTs storeで検索すると、かなりの数のGPTsがあることに驚くでしょう。
それでも自分の業務に適したGPTsが見つからないこともあります。使いたいものがないのであれば、自分でGPTsを作成すればいいのです。
業務効率化を実現したフローを自作のGPTsにしてしまえば、同僚や部下に共有できます。公開範囲を指定できるため、社内だけで利用することも可能です。
自社の業務に特化したGPTsを作成できれば、組織全体の業務効率化を実現できるでしょう。
ビジネスシーンに活躍し業務効率化を促す!おすすめGPTs3選
本章では、ビジネスシーンに活躍し業務効率化を促すGPTsに注目しました。今回は以下の3つを紹介します。
- AI PDF Drive:PDF資料の要約が簡単!
- スーパーロゴデザイナ「ロゴ作る君」:ロゴ作成が効率化!
- Universal Primer:簡単な質問から詳細な解説を生成!
それぞれについて詳しく解説します。
AI PDF Drive:PDF資料の要約が簡単!

AI PDF DriveはPDF資料を要約してくれるGPTsです。
利用方法は簡単で、要約したいPDFファイルを読み込ませるだけです。
実際に、経済産業省で公開されている「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」を読み込ませてみました。

PDFファイルをアップロードし、実行するだけで画像のとおり要約してくれました。
PDF形式以外にも、TXT、Markdown、CSV、または Excelも対応しており、多くの書類にまみれている人におすすめのGPTsです。
スーパーロゴデザイナ「ロゴ作る君」:ロゴ作成が効率化!

スーパーロゴデザイナ「ロゴ作る君」は、お店や会社のロゴを作成してくれるGPTsです。
DALL•E 3を使って、プロンプトに従った画像を生成してくれます。プロンプトを入力すると、ロゴ作成に必要な情報収集が始まり、会話していくことでロゴが作成されます。
実際に「パン屋」のロゴを作成してみました。

「ロゴ作る君」の質問に答えるだけで、このようなロゴが数分で作成できました。さらにやり取りをつめていけば、よりよいロゴが作成できるでしょう。
名刺やHPに掲載するようなロゴを求めている人は、利用してみてはいかがでしょうか。
Universal Primer:簡単な質問から詳細な解説を生成!

Universal Primerは簡単な質問から、詳細な解説をしてくれるGPTsです。
質問をプロンプトとして投稿すると、解説が返ってくるだけでなく、追加の質問やフィードバックが返ってきます。
実際に「マーケティング用語のAIDMAについて教えてください」と指示したのがこちらです。

〜中略〜

常に高いレベルの解説が期待できるので、社内のトレーニングや教育に有効でしょう。
GPTsを用いる上での注意点・リスク
GPTsを用いれば業務効率化が期待できます。
一方で、実際に使用する際には以下の3つの点について注意する必要があります。
- 情報漏洩の危険性がある
- 詐欺の被害に遭う危険性がある
- 入力した情報をChatGPTが見ている可能性がある
順番に見ていきましょう。
情報漏えいの危険性がある
既存のGPTsを使用する際、中身がどのようになっているかがわかりません。したがって、利用者がGPTsを使って生成された情報が、外部から見えてしまう可能性は否定できません。
さらに、新しい技術であるがゆえに、未知のリスクが存在している可能性もあります。既存のGPTsを使用する際には、見られても構わない情報を使用するようにしましょう。
決して、社内の極秘情報や個人情報にかかわるものは使ってはいけません。
詐欺の被害に遭う危険性がある
既存のGPTsで生成される情報が、何か特定のサービスへ誘導するケースも存在します。
特定のタスクに特化していると信用して、生成される情報を鵜呑みにしてはいけません。実際に、特定の商品の購入を促すGPTsも見つかっているようです。
出力された情報が、何かに誘導しているような場合には、利用を控えた方がいいでしょう。
入力した情報をChatGPTが見ている可能性がある
既存・新規にかかわらず、GPTsのバックで動作しているのはChatGPTです。
したがってGPTsに入力した情報が、ChatGPTの学習に使用されている可能性があります。実際に学習で使用されているかどうかは、GPTsの中で制御がされているため、こちらでは判断ができません。
ただChatGPTを使う限り、学習に情報が使われるかもしれないので、GPTsの使用有無に限らず対処は必要です。
GPTsのセキュリティに関して、さらに詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。
関連記事:GPTsのセキュリティ対策は何をすればいい?社内利用時の注意点を徹底解説
最も効率的なのは社内で用いるGPTsを自作すること!?
ここまでの内容で、GPTsがさまざまなビジネスシーンで使用できるものであると理解できたでしょう。
さらに自身の業務に活かすのであれば、GPTsの自作をおすすめします。GPTsを自作するには、プログラミングの知識は不要で、そのほかの難しい知識はいりません。
具体的なGPTs作成の流れは下記のとおりです。
- GPT Storeの右上にある「+作成する」をクリック
- GPTs作成画面上部タブの「作成する」を選択
- 作りたいGPTsの概要を入力してタイトルを決定
- アイコンを作成
- 詳細な指示を追加
- 挙動を確認
- 「作成する」ボタンを押して完成
実際にGPTsを自作するためには、この流れだけでは不十分でしょう。
自作にチャレンジしようと考える方は、より詳しい情報が記述された下記のリンク先をご覧ください。
関連記事:【実演あり】GPTsの作り方を7ステップで解説!作成のコツや必要な料金も紹介
ChatGPTだけでなく、GPTsを活用する仕事術を紹介!
お互いの特徴から違いを知り、GPTsの可能性を感じていただけたのではないでしょうか。
また、GPTsを活用すれば、業務の効率化が実現できるとイメージできたでしょう。さらに、ビジネスシーンで有効な、具体的なGPTsを紹介し、自作する手順もお伝えしました。
尚、弊社SHIFT AIでは、今回紹介したGPTs以外に、おすすめのChatGPT利用方法を学べるセミナーを無料で展開中です。ぜひこちらもご活用ください。
記事を書いた人

中島正雄
Webライター、ITコンサルタント、パーソナルトレーナーとして大阪を拠点に活動中。
自身はAIを活用して執筆時間をおよそ半分に削減。またコンサル先からもAIで業務改善につながったと喜ばれている。
SHIFT AIではSEOメディアにライターとして関わる。趣味はプロレス観戦
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