【無料で使える】Google AI Studioとは?使い方や料金を解説

Google AI Studioとは、Gemini 2.5 ProをはじめとしたGoogleのAIモデルを無料で利用できるプラットフォームです。
生成AIを使う環境として優秀なGoogle AI Studioですが、英語ばかりで使いにくく、とっつきにくい印象があります。また、一般向けに提供されているGeminiとの違いもわかりにくいと思っている方もいるでしょう。
そこで本記事では、Google AI Studioの始め方や使い方、無料で利用できるAIモデル一覧を解説します。また、Geminiとの使い分け方も解説しているため、興味のある方はぜひご覧ください。
Google AI Studioの使い方を知ることで、無料で高性能のAIモデルをほぼ使い放題になります。
本記事を参考にGoogleのAIモデルをコスパよく使えるようになりましょう。
本記事では、日々進化するGoogle AI Studioの情報を常に最新な状態でお届けするよう努めているため、ぜひ定期的に情報を確認してみてください。
2025年5月21日更新:Googleの開発者向けイベント「Google I/O 2025」の最新情報を反映しました。
2025年6月16日更新:Build appsの使い方を追加しました。
2025年6月18日更新:Gemini 2.5 ProとFlashの安定版リリースを反映しました。
2025年6月25日更新:Imagen 4とImagen 4 Ultraが使用可能になったことを反映しました。
2025年7月11日更新:GeminiとGemmaモデルの種類を更新しました。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
「これからAIを学びたい」「AIを使って本業・副業を効率化したい」という方は、ぜひセミナーに参加してみてください。
目次
【日本語でも使える】Google AI Studioとは?できることを紹介!
本章では、Google AI Studioの基本知識とできることを紹介します。
- 開発者向けのプラットフォーム
- 動画・音声ファイルも読み込み可能
- Geminiモデルを基本無料で利用可能
- Web検索(Grounding)が可能
- 画像生成が可能
- 動画生成が可能
Google AI Studioを使ってみたい方は、まず本章を確認しておきましょう。
開発者向けのプラットフォーム
Google AI Studioは、Googleが開発者に提供しているAI開発プラットフォームです。
ただし開発プラットフォームとはいえ、プログラミングやAI開発の経験がある方だけでなく、開発者ではない方まで幅広く活用できます。
Google AI Studioでは、プロンプトの作成やAIモデルの出力調整、APIキーの発行など、多様な機能を利用できます。
たとえば、GoogleのAIモデルである「Gemini」のパラメーターを調整して、Google AI Studio内で使用できます。

Geminiについては、以下の記事で解説しているため参考にしてみてください。
動画・音声ファイルも読み込み可能
Google AI Studioで使用するAIモデルでは、テキストや画像だけでなく、動画や音声ファイルの読み込みも可能です。一般利用者向けのGemini(gemini.google.com)の場合、画像の読み込みはできても動画・音声ファイルの読み込みはできません。
たとえば音声データを入力すると、AIが自動的に文字起こしを行い、その内容を分析できます。また、動画ファイルを読み込むと、映像内の情報を認識し、内容の要約や解析が可能です。

この機能により、音声データのテキスト化や、動画コンテンツの自動字幕生成、内容分析など、さまざまなメディアデータを活用した開発が可能になります。
また、Google AI StudioではYoutube動画のURLを提供するだけで、動画の内容を読み込める機能もあります。この機能を使うことで、長時間のYoutube動画を見る必要がなくなるため、業務の効率化に大きく役立ちます。
動画や音声ファイルの読み込みができるAIサービスはまだ少ないため、それらのファイルを扱う際にはGoogle AI Studioを使うとよいでしょう。
Geminiモデルを基本無料で利用可能
Google AI Studioでは、GoogleのAIモデルであるGeminiやGemmaなどを基本無料で利用できます。
たとえば、Google AI StudioでGemini 2.5 Proを使用する場合、100万トークン分(日本語で160〜170万文字)の利用まで無料で利用できます。
もちろん、Gemini 2.5 Pro以外のモデルも指定されたトークン数まで基本無料です。
Gemini 2.5 Proについては以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
制限を超える場合は従量課金制が適用されますが、無料枠内で十分に利用が可能です。それでは、Google AI Studioで使えるモデルを見てみましょう。
Geminiシリーズ
Geminiは、Googleが提供している高性能AIモデルの総称です。Google AI Studioで利用できるGeminiシリーズは以下のとおりです。
※2025年5月時点
項目 | 特徴 |
---|---|
Gemini 2.5 Pro | Gemini 2.5 Proの正式バージョン。推論を行い、複雑なタスクに適している。 100万トークンの入力まで対応。 |
Gemini 2.5 Flash | Gemini 2.5 Flashの正式バージョン。Gemini 2.5シリーズの中でも軽量のモデル。推論を行い、複雑なタスクに適している。 100万トークンの入力まで対応。 |
Gemini 2.5 Flash Preview 04-17 | Gemini 2.5シリーズの中でも軽量のモデル。推論を行い、複雑なタスクに適している。 Gemini 2.5 Flashの研究版。基本的に正式バージョンの方が安定性や性能が高い。 |
Gemini 2.5 Flash-Lite Preview 06-17 | これまでで最もコスト効率が高く、最速の新モデル。 65,000トークンの入力まで対応。 |
Gemini 2.0 Flash | Geminiの2.0シリーズの中でも軽量のモデル。 100万トークンの入力まで対応。 |
Gemini 2.0 Flash-Lite | Gemini 2.0 Flashをさらに軽量化したモデル。 100万トークンの入力まで対応。 |
Gemini 2.0 Flash Preview Image Generation | Gemini 2.0 Flashを利用した画像生成モデル。 画像の一部分だけを変更するなど、柔軟な画像生成・編集が可能。 |
LearnLM 2.0 Flash Experimental | Geminiをベースに、学習科学の原則に基づいて微調整された実験的なモデル |
各モデルは異なる特徴を持ち、開発者のニーズに応じて選択できます。
高速の応答を求めるならGemini 2.5 Flash、精度を求めるならGemini 2.5 Proを使うなどで使い分けましょう。
また、Experimentalと書かれたモデルは最新のモデルで性能が高かったり、API価格が低かったりする傾向にあります。
ただし、あくまで実験的に提供しているモデルであり、予告なく使用不可になる可能性がある点に注意しましょう。
それぞれのモデルの詳細については、Geminiの公式サイトをご覧ください。
Gemmaシリーズ
Gemma(ジェマ)シリーズは、Google AI Studioで提供される軽量なオープンソースAIモデルです。このシリーズには、以下4つのモデルが用意されています。
- Gemma 3n E2B(最新)
- Gemma 3n E4B(最新)
- Gemma 3 1B
- Gemma 3 4B
- Gemma 3 12B
- Gemma 3 27B
※2025年7月時点
それぞれのモデルの2B、9B、27Bという数字はモデルのパラメータ数を示しています。
Gemmaシリーズは少ないパラメータ数であるものの高性能なモデルです。とくに最新モデル「Gemma 3n」は他社のモデルと比較しても好成績を残しています。

出典:Gemma(Google)
Gemmaシリーズは、開発者が効率的に小規模なモデルを活用できるように設計されており、リソースの制約がある環境でも高いパフォーマンスを発揮します。さらに、オープンソースモデルであるため透明性が高い点もメリットです。
性能はGeminiシリーズに劣るものの、軽量・オープンソースの特徴を活かした開発に特化したモデルです。
Web検索(Grounding)が可能
Google AI Studioの一部モデルでは、Google検索と連携した使い方も可能です。
※2024年11月より提供
Google検索に対応しているモデルを選択して、「Grounding」をオンにするだけで利用できます。

この機能をオンにすることで、利用しているモデルがGoogle検索を行えるようになり、回答に検索結果が反映されるようになります。
AIモデルが事前に学習している情報に加え、ネット上の情報も参照できるため、回答の信頼性が向上する場合があります。
画像生成が可能
Google AI Studioでは画像の生成も無料で行えます。画像生成もテキストのみで行えるため、クリエイター以外でも十分活用できます。
たとえば、以下のような画像を生成できます。

また、Google AI Studioでは、生成した画像や、提供した画像の編集も可能です。
Google AI Studioの画像編集機能は一貫性が保たれやすく、一部分の編集を実行すると画像全体も変化してしまう従来の画像生成AIと一線を画しています。

このように、誰でも簡単に高精度の画像を生成できる点も、Google AI Studioの魅力といえるでしょう。
動画生成が可能
Google AI Studioでは、Veoという動画生成AIを使って、画像だけでなく動画も生成できます。
動画生成は他サービスの多くで有料ですが、回数制限はあるもののGoogle AI Studioでは基本無料で生成できます。画質も良いため、ビジネスでも使えるでしょう。
使い方は記事後半を参考にしてみてください。
Google AI Studioの始め方
Google AI Studioを始める手順は非常にシンプルで、こちらのリンクの画面にアクセスするだけです。
アクセスしたら以下の画面が表示されるため、チャットを使いたい場合は「Try Gemini」、APIキーを取得したい方は「Get API key」をクリックしましょう。

どちらを選んでも、利用規約やプライバシーポリシーが書かれた画面が表示されることがあります。問題なければチェックボックスをクリックしましょう。

これで、Google AI Studioを使う準備が整いました。次章で画面の見方や使い方を確認しましょう。

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Google AI Studioの使い方
Google AI Studioにアクセスできたら、次は具体的な使い方を確認しましょう。
画面の見方
Google AI Studioは開発者向けのプラットフォームであるため、UI(ユーザーインターフェース)が少し特殊です。ここでは、基本的な機能について紹介します。

機能名 | 説明 |
---|---|
1.Model | 使用するAIモデルを選択。Gemini 2.5 ProやFlashなど目的に応じて選択 |
2.Token Count | 使用したトークン数を確認できる機能 |
3.Temperature | AIの回答のバラつき具合を調整。高いほど創造的、低いほど一貫した回答に |
4.Thinking mode | 推論のオンオフを選べる機能 |
5.Set Thinking budget | 推論に使うトークン量を設定 |
6.Structured output | AIの回答をプログラムで扱いやすいJSON形式で出力するかどうかの設定 |
7.Code execution | AIが生成したプログラムコードをその場で実行できる機能 |
8.Function calling | AIに特定の機能(関数)を呼び出させる設定。外部サービスとの連携に使用 |
9.Grounding with Google Search | ブラウジング機能のオンオフを選べる機能 |
10.URL context | プロンプト内のURLからコンテンツを取得する機能。 プロンプト内にURLがないとブラウジングをしない点がGrounding with Google Searchとの違い。 |
11.Safety settings | 不適切な内容や危険な回答を制限するための安全性設定 |
12.Add stop sequence | 特定の文字や記号が出現したら、AIの回答を途中で止めたい場合の設定 |
13.Output length | AIの回答の長さを制限する設定。文字数やトークン数で指定可能 |
14.Top P | AIの回答の多様性を細かく制御。値が高いと創造性、低いとばらつきがなくなる |
15.Prompt | AIに伝えたい内容を入力するテキストエリア。質問や指示を記入する場所 |
16.File upload | 画像やPDF、動画、音声などのファイルをAIに読み込ませるためのアップロード機能 |
17.Run | 入力した内容をAIに送信して、会話を開始するボタン |
18.Chat | 新しいチャットを始めるボタン |
19.Stream | Geminiとリアルタイム会話、カメラや画像共有による会話を行えるプラットフォーム |
20.Generate Media | 画像生成、動画生成、音声・音楽生成などを行えるプラットフォーム |
21.Build | AIを使ったアプリ開発プラットフォーム。他の人のアプリも使用可能。 |
22.History | 過去に使用したプロンプトや会話履歴を保存・管理できるライブラリ機能 |
23.Get API key | 自分のアプリケーションでAIを利用するために必要なAPIキーを取得する機能 |
24.System instructions | そのチャット内でだけ適用されるプロンプトを入力するフォーム |
25.Get SDK code | いま画面で試しているプロンプト+モデル設定を、そのまま各種公式SDKで再現できるコードスニペットとして自動生成し、コピー共有できる機能。 |
26.Prompt share | 入力したプロンプトを共有できる機能 |
27.Compare mode | 2つのAIモデルの出力を比較できる機能 |
28.Clear chat | 現在開いているチャットをクリアするボタン |
上記の3〜10のパラメーターを調整をすることで、同じモデルでも異なる回答を出力させられます。
たとえば、創造的なアイデアを出したい場合、TemperatureやTop Pを調整することで、通常のGeminiでは出力されにくいような斬新なアイデアを得られる可能性が高まります。
とはいえ、通常業務でGoogle AI Studioを使う場合には、とくにパラメータを調整する必要がないケースが多いです。デフォルトの設定でも十分使用できることも知っておきましょう。
画像・動画・音声ファイルの読込方法
Google AI Studioで動画や音声ファイルの読み込み機能を利用するには、以下の手順を踏む必要があります。
- ファイルアップロードボタン(+)をクリック
- 任意のファイルをアップロード
- プロンプトを入力(例:この動画の内容を要約してください)

なお、上記画面の「Upload File」以外のボタンでは、以下のようなことができます。
- My Drive:Google Driveからファイルをアップロードできる
- Record Audio:その場で発した音声をアップロードできる
- Camera:PCやスマホのカメラで撮影した画像をアップロードできる
- YouTube Video:YouTube動画をアップロードできる
- Sample Media:Googleが用意した動画ファイルを使用できる
動画・音声認識機能を利用することで、音声ファイルから議事録を作成したり、英語音声の動画を日本語訳したりできます。
画像生成の方法(Gemini 2.0 Flash Experimentalを使用)
Google AI Studioでは画像生成も可能で、使い方は以下のとおりです。
まずは2つの画像生成モデル、Gemini 2.0 Flash ExperimentalとImagenを使う方法のうち、前者モデルを使う方法を紹介します。
- Google AI Studioにアクセス
- Modelを「Gemini 2.0 Flash Experimental」に変更
- Output Formatを「Images and text」に変更
- プロンプトを送信
画像生成後、その画像の一部を編集することも可能です。画像の編集もテキストで指示を出すだけで行えます。
また、画像を提供した状態で、それをもとに画像を生成・編集することもできます。
以下のように、画像を提供した後に編集したいことをプロンプトで入力するだけです。

Google AI Studioで画像生成することによって、無料でもハイクオリティの画像を量産できるようになります。
画像生成の方法(Imagenモデルを使用)
ImagenはGemini 2.0 Flash Experimentalと同じくGoogleの画像生成AIで、精密な表現が評価されているモデルです。Imagenで画像生成をする方法は以下のステップで行います。
- Google AI Studioにアクセス
- 画面左側の「Generate Media」を選択
- 「Run settings」でモデルを選択
- 「Number of results」で出力する画像の枚数を選択
- 「Aspect ratio」で画像のアスペクト比を選択
- プロンプトを送信
Google AI Studioでは、以下のImagenモデルを使用できます。
- Imagen 4(Preview)
- Imagen 4 Ultra(Preview)
- Imagen 3.0 002 model
Imagen 4はGoogleの最高性能画像生成AIモデルで、とくにUltraはプロンプトの理解度が非常に高いことで知られています。
Imagen 4 Ultraでは以下のような画像を生成できます。

使用したプロンプトは以下のとおりです。
Extreme macro photograph revealing the mesmerizing detail of a lion’s eye, emphasizing anatomical grandeur and primal intensity—ultra-shallow depth of field isolates the golden iris, its radiating fibrous textures resembling molten amber threaded with flecks of emerald, while the elliptical black pupil dilates against a luminous ring of fiery ochre; raking directional light from a low angle accentuates microscopic ridges and pigment striations, creating iridescent glints across the moist corneal surface; soft diffused back-lighting silhouettes the surrounding fur, rendering a halo of fine tawny hairs in creamy bokeh that contrasts with the glassy clarity of the eye; tight 1:1 composition centers on the sweeping curvature of the cornea, filling the frame with abstract arcs of texture and reflection; color palette balances intense sunset golds, deep sepia shadows, and subtle reflected sky blues, producing dramatic depth; every pore, tear-film highlight, and dust mote captured with hyper-realistic precision—an otherworldly portrait that fuses wildlife photography with abstract artistry, exploring predatory focus, evolutionary design, and the physics of light.
なお、Imagen 4 Ultraでは一度に生成できる画像は1枚ですが、Imagen 4やImagen 3であれば最大4枚まで生成可能です。
複数枚生成したい場合は、画面右側の「Run settings」の「Number of results」で枚数を指定できます。
Imagenは日本語よりも英語のプロンプトの方が理解しやすいため、事前にGeminiでプロンプトを英語に変換すると思い通りの画像を生成しやすくなります。
Imagenは回数制限がありつつも無料で使えます。非常にクオリティの高い画像を生成できるため、ぜひ活用してみてください。
Google AI Studioでの画像生成については以下の記事でさらに詳しく解説しています。
動画生成の方法
Google AI Studioでは動画生成も可能で、使うためには「Video Gen」をクリックしましょう。

次に、動画の設定を決めます。

今回は、提供した画像を動かしてみます。
設定が完了して、プロンプトを入力すると数十秒〜1分程度で動画が生成されます。
動画生成も無料で使えるため、気軽に試してみましょう。Google AI Studioで動画生成する方法は以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
音声生成の方法
Google AI Studioでは人の声の生成も可能です。まずはImagenの使い方と同様に、画面左側の「Generate Media」を選択しましょう。
次に、Gemini speech generationを選択します。

次に、遷移先のページで、以下の設定を行いましょう。

項目名 | 説明 |
---|---|
Raw structured | APIリクエスト内でスクリプトを構造化する方法が表示 ※意図がなければ触る必要はありません。Speakerのテキストを変えると自動で更新されます。 |
Style instructions | 話し方やトーン、速度などの指定 |
Speaker | 話者が話すテキストを入力 |
Add dialog | 話者行を追加する操作 |
model | モデルを選択するドロップダウン |
Mode | 単一話者か複数話者かを選択 |
Voice settings | 各話者の音色・名前を個別設定 |
Speaker setting | 話者識別名とプリセット音声選択 |
設定を行ったら、Runボタンで音声を生成できます。日本語の生成も行えるので、AI音声のスピーカーを作成して、動画に組み込むことも可能です。
音楽生成の方法
Google AI Studioでは、Lyriaというモデルを活用して音楽も生成できます。
まずは、画面左側の「Generate Media」を選択しましょう。
次に、Lyria RealTimeを選択します。そうすると、以下の画像のページに遷移します。

あとは、各種ツマミを回転させて、自分好みの音楽を作っていきます。画面下の▶️ボタンを押すことで音楽が生成されます。
以下は、筆者が生成した音楽です。(音がでます)
ツマミを回転させるだけなので非常に簡単に音楽を生成できます。BGMの作成にはとくに効率化が期待できる機能といえるでしょう。
アプリの作成方法
Google AI Studioでは、AIのコーディングによって、GeminiやImagen、Lyriaなどのモデルを組み込んだアプリや、Google mapsといったGoogleサービスと連携するアプリなどを作成できます。
アプリを作成するには、まず「build」をクリックしてアプリ作成用のページ(Build apps with Gemini)に移動します。

アプリ作成用のページの見方は以下のとおりです。

このページには、テンプレートや他の人が作成したアプリなどが用意されているため、まずはどのようなアプリを作成できるのか確認してみるのもよいでしょう。
今回は、テンプレートは使わずに、「提供した画像をドット絵に変換するアプリ」を一から作成してみます。
使用したプロンプトは以下のとおりです。
ユーザーから提供された画像をゲーム風ドット絵に再生成するアプリ
アプリ作成が始まると、Geminiがリアルタイムで思考プロセスを表示しながら、アプリ開発に必要なHTML、CSS、JavaScript(React/TSX)などのソースコードを自動で書き始めます。
実際に作成されたアプリを以下に示します。
Google AI Studioのアプリ作成機能を使えば、コーディングの知識がなくても、簡単な指示だけでアイデアを形にし、アプリケーションのプロトタイプを素早く作成できます。
ただし、Google AI Studioで使用しているのは実際には自分のAPIキーではなく、Googleが用意した一時的なキーを使って処理されています。
いわゆる「お試し環境」であるため、一歩進んで自分のアプリケーションを開発したい場合には、次で説明するAPIキーを取得する必要あるため、読み進めてみてください。
APIキーを入手したら、Google AI Studioで作成したアプリのコードをダウンロードして、Google Cloud RunやVS Codeなどを使用することで、自分のアプリケーションとして利用できるようになります。
Google AI Studioでアプリを作成する方法の詳細は、以下の記事で解説しています。AIでのアプリ作成に興味がある方はぜひご覧ください。
APIキー取得方法
Google AI StudioでAPIキーを取得するには、まず画面左上の「Get API key」をクリックします。

移動したページから、APIキーを取得できます。用途に応じてAPIキーを複数取得できます。

APIの利用料金については、次章で詳しく解説します。
Google AI Studio(Gemini・Gemma)の利用料金
Google AI StudioでGeminiやGemmaを使う場合、制限がかかるまで無料で使えます。そのため、Google AI Studioで料金を気にする必要はありません。
ただし、APIキーをGoogle AI Studioで取得して利用する場合、利用量によっては料金が発生します。
各モデルのAPI無料枠と有料利用の料金を以下に示します。
無料利用枠:
モデル | 1分間制限(RPM) ※リクエスト数 | 1日制限(RPD) ※リクエスト数 | 入力料金 | 出力料金 |
---|---|---|---|---|
Gemini 2.5 Flash | 10 | 500 | 無料 | 無料 |
Gemini 2.5 Flash-Lite Preview 06-17 | 15 | 500 | 無料 | 無料 |
Gemini 2.0 Flash | 15 | 1,500 | 無料 | 無料 |
Gemini 2.0 Flash-Lite | 30 | 1,500 | 無料 | 無料 |
Gemini 1.5 Flash | 15 | 500 | 無料 | 無料 |
Gemini 1.5 Flash-8B | 15 | 500 | 無料 | 無料 |
Gemma 3 | 30 | 14,400 | 無料 | 無料 |
Gemma 3n | 30 | 14,400 | 無料 | 無料 |
従量課金プラン:
モデル | 入力料金(/100万トークン) | 出力料金(/100万トークン) | 1分間制限(RPM) ※リクエスト数 | Google検索連携 |
---|---|---|---|---|
Gemini 2.5 Pro | $1.25(≤200k) $2.50(>200k) | $10.00(≤200k) $15.00(>200k) | 150 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.5 Flash | $0.30(テキスト/画像/動画) $1.00(音声) | $2.50 | 1,000 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.5 Flash-Lite Preview 06-17 | $0.10(テキスト/画像/動画) $0.50(音声) | $0.40 | 4,000 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.5 Flash Preview | $0.15(テキスト/画像/動画) $1.00(音声) | $0.60(非思考) $3.50(思考) | 1,000 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.5 Pro Preview | $1.25(≤200k) $2.50(>200k) | $10.00(≤200k) $15.00(>200k) | 150 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.0 Flash | $0.10(テキスト/画像/動画) $0.70(音声) | $0.40 | 2,000 | $35/1Kリクエスト(1,500RPDまで無料) |
Gemini 2.0 Flash-Lite | $0.075 | $0.30 | 4,000 | 該当なし |
Gemini 1.5 Flash | $0.075(≤128k) $0.15(>128k) | $0.30(≤128k) $0.60(>128k) | 2,000 | $35/1Kリクエスト |
Gemini 1.5 Flash-8B | $0.0375(≤128k) $0.075(>128k) | $0.15(≤128k) $0.30(>128k) | 4,000 | $35/1Kリクエスト |
Gemini 1.5 Pro | $1.25(≤128k) $2.50(>128k) | $5.00(≤128k) $10.00(>128k) | 1,000 | $35/1Kリクエスト |
Gemma 3/3n | 無料 | 無料 | 30 | 該当なし |
※価格・制限は予告なく変更されるため、本番運用前に必ず公式ページで再確認することを推奨します。
なお、Gemmaはオープンソースモデルであり、利用料金は発生しません。
以下の記事では、Googleの生成AI「Gemini」について学べるセミナーを紹介しています。
Google公式開催から無料セミナーまで紹介していますので、「Geminiの理解を深めてGoogle AI Studioを使いこなしたい」という方はチェックしてみてください。
Google AI Studioの業務活用例
ここでは、具体的にGoogle AI Studioでできることを解説します。主な使い道を4つ紹介します。
- 大容量ファイルの要約
- 音声ファイルの文字起こし・議事録作成
- 動画ファイルの翻訳
- モデルの比較
大容量ファイルの要約
Google AI StudioのGemini 2.5 Proが100万トークンまで読み込めることを利用して、数百ページのPDFやWordを読み込ませ、内容を要約したり、内容をもとにレポートを書かせたりできます。
今回は国土交通省が発行している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(全169ページ)」を読み込ませ、特定の内容を抽出してもらいます。

このように、PDFファイルの内容を読み込んで分析し、ユーザーが指示した通りに内容を抽出してくれます。要約の長さや形式は、プロンプトで自由に指定できます。
音声ファイルの文字起こし・議事録作成
Google AI Studioの一部モデルは、MP3やWAVなどのファイルを読み込み、文字起こしや議事録作成などが可能です。
今回は会議の音声ファイルを読み込ませて、議事録を作成してみましょう。
※会議は筆者がAIと会話した架空の会社の会議音声です

自社の議事録フォーマットがある場合、プロンプトでその形式を伝えることで、フォーマットに沿った議事録が出力されます。
会議が長時間に渡った場合でも、Gemini 2.5 Proなら100万トークンまで読み込めるため、基本的には対応できます。
議事録作成AIも便利ですが、無料のGoogle AI Studioを活用することもおすすめです。
Google AI Studioを活用した議事録作成ノウハウについては、以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
動画ファイルの翻訳
Google AI Studioでは、動画ファイルの音声を認識し、別の言語に翻訳することができます。MP4やAVIなどの一般的な動画形式に対応しており、音声認識と翻訳を組み合わせた処理が可能です。
今回は以下のプロンプトで処理を行います。
この英語の動画を日本語に翻訳し、字幕として表示してください。専門用語は括弧書きで原語も残してください。

このように、動画の音声を認識して翻訳し、字幕として表示できます。翻訳言語は複数の組み合わせから選択でき、専門用語の扱いなども細かく指定できます。
モデルの比較
Google AI Studioでは2つのモデルを同時に使用して、出力を比較することも可能です。
まずは、以下画像の赤矢印で示されている「Compare」をクリックしましょう。

モデル比較専用のページに移動したら、プロンプトを入力しましょう。2つのモデルが同時に出力を開始します。

モデルを比較することで、出力速度や精度の違いを簡単に確認できます。開発者はモデルの違いを実際に確認することで、作成予定のアプリ・サービスにどのモデルを使えばいいのか判断しやすくなります。
開発者ではなくても、2つ同時にモデルを動かすことでより良い回答を出力した方が選べるため、効率が上がります。
モデル比較機能も上手に活用してみてください。
Google AI Studioを使う際の注意点
Google AI Studioを利用する際には、以下の3つのポイントに注意しましょう。
データが学習に使われる可能性がある
Google AI Studioを無料で利用する場合には、入力データが学習される可能性が高いです。
Gemini APIの利用規約によると、データの扱いは有料サービスと無料サービスで異なります。
項目 | 有料サービス | 無料サービス |
---|---|---|
プロダクト改善のための利用 | なし | あり(Googleの製品・サービス・機械学習技術の提供・向上・開発のために使用) |
データの処理方法 | データ処理追加条項に従って処理 | Googleプライバシーポリシーに沿って処理 |
保管方法 | 一時的な保管・キャッシュのみ | 機械学習や改善のために保存可能 |
人間によるレビュー | なし | あり(品質向上のため、レビュアーがAPI入出力を確認・注釈付け可能) |
個人情報の紐付け | 維持される | レビュー前にユーザーアカウント、APIキー、Cloudプロジェクトから切り離される |
機密情報・個人情報の送信 | 可能 | 送信しないよう明記されている |
データの用途 | サービス提供に必要な処理のみ | サービス提供、品質改善、機械学習の開発など幅広く使用可能 |
重要な注意点として、規約では「無料サービスには機密情報や個人情報を送信しないでください」と明記されています。
ただし、有料サービスであれば、データは学習用途には使用されず、処理やキャッシュのみに限定されます。代替案として、Vertex AI Studioというプラットフォームを使うと、学習されるリスクを抑えたままAIモデルを使えます。
現状、Google AI Studioで使用したデータを学習させない方法はありません。以下の記事ではGoogle AI Studioのデータ学習について詳しくまとめているため、情報漏洩が気になる方は参考にしてみてください。
プロンプトインジェクションのリスクがある
Google AI Studioは、アップロードした文書やリンクに潜む隠し命令がモデルを誤作動させ、機密情報を外部へ送信する恐れ(間接プロンプトインジェクション)があります。
Googleは2025年6月の公式ブログで、悪意あるURLの無効化などの多層防御を導入したと報告しているため、安全性は高いと言えます。
参考:Google Security Blog(Google)
しかし、間接プロンプトインジェクションの可能性はゼロではない上、前述したようにプロンプトは学習されるため、絶対に漏れてはいけない情報をGoogle AI Studio上で取り扱うのは推奨されません。
Google AI Studioのセキュリティについては以下の記事で詳しく解説しています。Google AI Studioを安全に使いたい方は参考にしてみてください。
研究プレビュー版は不安定な場合がある
Google AI Studioは開発者向けの側面が強いため、Googleが実験段階(研究プレビュー版)のAIモデルをリリースしているケースがあり、それらは挙動が不安定な場合があります。
研究プレビュー版のAIモデルは性能が高い傾向がありつつも、安全性や回答のばらつき具合などが保証されていません。
そのため「性能が高いから」という理由で研究プレビュー版のAIモデルを使って業務を行うと、ハルシネーションや回答ばらつきなどによって、想定通りに業務が進まない可能性があります。
研究プレビュー版のAIモデルは、挙動が不安定であることを理解した上で利用しましょう。
※研究プレビュー版にはモデル名に「Preview」と書かれているケースが多い
【違いは?】Google AI StudioとGeminiはどうやって使い分けるべき?
開発者向けプラットフォームのGoogle AI Studioと、一般向けのGeminiの使い分けは、以下の表を参考にしてみてください。

上記表を参考に、自分に合ったプラットフォームを活用してみましょう。
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
「これからAIを学びたい」「AIを使って本業・副業を効率化したい」という方は、ぜひセミナーに参加してみてください。
Google AI Studioについてよくある質問
最後に、Google AI Studioについてよくある質問を2つ用意しました。回答を参考に、Google AI Studioを活用してみてください。
- Vertex AI StudioとGoogle AI Studioの違いは何ですか?
- Google AI Studioでチャット履歴は管理できますか?
Vertex AI StudioとGoogle AI Studioの違いは何ですか?
Vertex AI StudioとGoogle AI Studioは、目的と対象ユーザーが異なるプラットフォームです。
Vertex AI Studioは、Google Cloud Platform上で提供される企業向けの総合的なAI開発環境です。
AIモデルの開発から本番環境へのデプロイまでの全工程を管理でき、高度なセキュリティ機能やスケーラビリティを備えています。利用には Google Cloud Platformのアカウントと課金設定が必要です。
一方、Google AI Studioは、個人開発者や小規模チーム向けのプラットフォームです。Googleアカウントがあれば無料で利用を開始でき、AIモデルの実験やプロトタイプ開発に適しています。
このように、Google AI StudioはAI開発の入り口として、Vertex AI Studioは本格的なAIサービスの開発・運用環境として、それぞれ異なる役割を担っています。
開発規模や目的に応じて、適切なプラットフォームを選択することが重要です。
Google AI Studioでチャット履歴は管理できますか?
Google AI Studioでは過去に行ったチャット履歴を管理できます。
Google AI Studioの画面左側にある「History」からチャットの確認・削除などを行えます。
Google AI Studioの履歴管理についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
Google AI Studioは誰でも使える超お得なAIプラットフォーム
Google AI Studioは、開発者がAIモデルを活用するための環境が整っているだけでなく、無料でも使える点で、一般向けとしても優秀なプラットフォームです。
Googleの最高性能モデルであるGemini 2.5 Proも無料で使える上、一般向けのGeminiではできない音声・動画認識まで対応しています。
開発から日常業務の効率化まで幅広く使えるプラットフォームなので、本章を参考に、ぜひ活用してみてください。
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
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記事を書いた人

SHIFT AI TIMES編集長
大城一輝
SEO記事やAI関連書籍のライターやWebディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。
AI活用の講師やAIメディアの監修も多数経験。
SHIFT AIではオウンドメディア(SHIFT AI TIMES)の編集長を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
G検定・生成AIパスポート・Generative AI Test合格(その他、簿記3級、FP3級など取得)
Google AI Essentials修了
ノーコード生成AIツール「Create.xyz」公式アンバサダー
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