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  • 生成AI活用

ChatGPTを使った翻訳手順や使い方!プロンプト例と翻訳精度も解説

ChatGPTでは、翻訳が可能です。しかし、ChatGPTでの翻訳方法を知らないと、質の高い翻訳ができず、翻訳作業に多くの時間を費やしてしまいます。

そこで本記事では、ChatGPTを活用した翻訳作業の手順やコツ、注意点などを詳しく解説します。本記事を読むことで、ChatGPTを効果的に活用し、スピーディーかつ高品質な翻訳を実現できます。

翻訳作業に費やす時間を短縮し、より良い翻訳結果を得ることで、あなたの翻訳作業を効率化し業務効率が高められます。

こちらの記事以外にも、ChatGPTの活用方法と国内・海外における活用事例について知りたい方は、以下の記事もご一読ください。

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本記事ではChatGPTの活用方法、国内・海外の活用事例、企業への導入手順などを解説しています。ChatGPTを活用すれば、ビジネス領域における業務効率化につながります。記事を読んでChatGPTを使いこなし、ビジネスを加速させましょう。

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)

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ChatGPTを使った3つの翻訳手順

本章では、ChatGPTを使った3つの翻訳手順について紹介します。

  • 翻訳してほしい文章の入力
  • プロンプトを入力する
  • 結果の確認と修正を行う

1.翻訳してほしい文章の入力

ChatGPTを使って翻訳を行う際は、翻訳したい文章をChatGPTに入力します。翻訳する文章は、そのままコピーしてChatGPTに提供してください。

文章の一部だけを入力したり、誤字脱字があったりすると、正確な翻訳が出力されません。

また、翻訳する文章の分野や目的に合わせて、専門用語や固有名詞などを正しくChatGPTに入力しましょう。

これにより、ChatGPTが文脈を理解し、適切な訳語を選択します。

2.プロンプトを入力する

次に、ChatGPTに翻訳の指示を出すためのプロンプトを入力します。プロンプトは、ChatGPTに求める翻訳の内容や形式を明確に伝えるために使用します。

例えば、「この文章を日本語から英語に翻訳してください」というシンプルに伝えても良いです。

また、「この医学論文の要約を、一般の人にもわかりやすい日本語に翻訳してください」といった具体的な伝え方もあります。

目的に応じて、さまざまなプロンプトをChatGPTに入力し使い分けてください。プロンプトを工夫すると、ChatGPTの翻訳精度を高められます。

詳細なプロンプトの作成方法については、後述する「ChatGPTの翻訳精度を高める4つのコツ」で解説します。

3.結果の確認と修正を行う

ChatGPTが翻訳を完了したら、出力された訳文を確認し、必要に応じて修正を行います。

ChatGPTは高い翻訳精度を誇りますが、完璧ではありません。

とくに専門的な内容や微妙なニュアンスが含まれる文章の場合、訳文が原文の意図から外れる可能性があります。

そのため、翻訳結果を鵜呑みにせず、原文と照らし合わせながら内容を確認してください。誤訳や不自然な表現があれば、修正を加えます。

場合によっては、プロンプトを調整して再度ChatGPTに翻訳を依頼するのも有効です。

翻訳結果の確認と修正を丁寧に行うことで、原文の意図を正確に反映した高品質な訳文を得られます。

ChatGPTの翻訳精度を高める4つのコツ

ここからは、ChatGPTの翻訳精度を高める4つのコツを紹介します。

  • 明確で具体的な指示を出す
  • 文脈情報を提供する
  • 出力形式を指定する
  • 必要に応じて修正を加える

上記のコツを知ると、さらにChatGPTでの翻訳作業を効率化できます。

明確で具体的な指示を出す

ChatGPTに的確な翻訳をしてもらうためには、明確で具体的な指示が必要です。

単に「この文章を翻訳してください」と入力するだけでは、ChatGPTは翻訳の目的や求められるレベルを十分に理解できません。

そこで、翻訳の目的や対象読者、求める翻訳のレベルなどを具体的に指示しましょう。

例えば、「この医学論文の要約を、医学の専門知識がない一般の人にもわかりやすく翻訳してください」といった具合です。

このように、目的と求めるレベルを明示することで、ChatGPTは適切な翻訳を行ってくれます。

文脈情報を提供する

ChatGPTに翻訳する文章を提供する際は、前後の文脈や、文章が書かれた背景などの文脈情報を入力しましょう。

翻訳作業において、文脈を理解させるのは重要です。文脈がわからない状態では、ChatGPTが単語の持つ意味合いや、文章全体の主旨を正しく捉えてくれません。

例えば、「この記事は、人工知能の最新の進歩と、さまざまな産業への潜在的な影響についてのものです。技術的な内容に留意しながら、以下の段落を和訳してください。」

このように、文章の概要や分野、読者層などの情報を付け加えると、ChatGPTは文脈を理解した上で適切な翻訳を行います。

出力形式を指定する

ChatGPTに出力形式を指定すると、求める翻訳結果を出力してくれます。

例えば、「この文章を、敬語を使わずに、カジュアルな口調で翻訳してください」と指示すれば、ChatGPTが堅苦しい印象を与えない訳文を出力してくれます。

また、「この文章を英語に翻訳してください。読みやすいように段落を短く区切ってください。」のように、段落分けやフォーマットなどの指定も可能です。

翻訳結果の用途に合わせて、適切な出力形式を指示しましょう。

必要に応じて修正を加える

ChatGPTは優れた翻訳能力を持っていますが、必要に応じて修正が必要です。

なぜなら、専門的な内容や微妙なニュアンスが含まれる文章の場合、訳文が原文の意図から外れている可能性があるからです。

そのため、ChatGPTの翻訳結果をそのまま使用するのではなく、必要に応じて修正を加えてください。

原文と訳文を比較して、内容の齟齬がないかを確認し、わかりにくい表現や不自然な言い回しは修正しましょう。

また、翻訳結果に満足できない場合は、プロンプトを調整して再度ChatGPTに翻訳を依頼するのも一つの方法です。

明確な指示と適切なフィードバックを与えることで、より正確な翻訳結果を出力してくれます。

ChatGPTで翻訳をする際の注意点

ChatGPTで翻訳する際、2つの注意点があります。

  • 翻訳する文章をChatGPTに入力する際の注意点
  • ChatGPTが翻訳した文章に関する注意点

翻訳する文章をChatGPTに入力する際の注意点

まずは、翻訳する文章をChatGPTに入力する際の注意点です。

  • 専門用語・固有名詞は正確に入力する
  • 個人情報や機密情報の入力は避ける

これらの注意点を把握しておくと、より正確な翻訳結果を得られるので参考にしてください。

専門用語・固有名詞は正確に入力する

専門用語や固有名詞は、正確に入力しましょう。これらの用語が誤って入力されていると、ChatGPTが適切な訳語を選択できない可能性があります。

とくに医療や法律などの専門分野では、用語の誤訳が重大な問題につながる恐れがあるため、入力する際は細心の注意が必要です。

また、企業名や製品名などの固有名詞は、原語のまま入力するのが一般的です。

これらを翻訳してしまうと、読者に誤解を与えてしまう可能性があります。固有名詞は、正確に原語で入力してください。

個人情報や機密情報の入力は避ける

ChatGPTに翻訳を依頼する際は、個人情報や機密情報の入力は避けるべきです。ChatGPTは、入力された情報を記憶し、他のユーザーとの対話で使用する可能性があります。

このため、個人を特定できる情報や、企業の機密情報などを入力すると、情報漏洩のリスクがあります。

翻訳に必要な情報のみを入力し、個人情報や機密情報は削除または匿名化するなどの対策が求められます。

ChatGPTのセキュリティについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらも合わせてお読みください。
関連記事:ChatGPTのセキュリティリスクを徹底解剖!安全に自社へ導入する方法も紹介

ChatGPTが翻訳した文章に関する注意点

続いては、ChatGPTが翻訳した文章に関する注意点を3つ紹介します。

  • 文脈やニュアンスが伝わりにくい場合がある
  • 専門分野の翻訳は精度が低い場合がある
  • 最新の情報に追いつけない場合がある

3つの注意点を把握すると、より安全かつ効率的に翻訳結果を得られるので参考にしてください。

文脈やニュアンスが伝わりにくい場合がある

ChatGPTは、文章の文脈やニュアンスを完全に理解できません。

とくに、皮肉や暗喩、文化的な背景が含まれる表現などは、正確に翻訳されない場合があります。

このような場合は、原文の意図を汲み取り、手動で翻訳を調整する必要があります。

ChatGPTの翻訳結果をそのまま使用するのではなく、原文と照らし合わせながら、文脈やニュアンスが適切に伝わるように修正を加えましょう。

専門分野の翻訳は精度が低い場合がある

ChatGPTは、専門分野の翻訳では精度が低くなります。例えば医学や法律、工学などの専門分野では、特有の用語や表現が多く使用されます。

これらを正確に翻訳するには、その分野の知識が不可欠です。

専門分野の文章を翻訳する際は、ChatGPTの結果を鵜呑みにせず、専門家による確認とレビューを行いましょう。

可能であれば、その分野に精通した人材に翻訳を依頼するのが適切です。

最新の情報に追いつけない場合がある

ChatGPTから翻訳された文章は、最新情報を反映していない可能性があります。

とくに、新しい技術や製品、時事的な話題などについては、ChatGPTの知識が追いついていない可能性もあります。

なお、2024年5月から、無料ユーザーでもChatGPTによるネット検索機能が開放され、最新情報を取得しやすくなりました。

最新情報が含まれた文章を翻訳する際は、ChatGPTの結果を鵜呑みにせず、手動で情報の更新や修正をしてください。

以上のような注意点を踏まえつつ、ChatGPTを効果的に活用すると、翻訳作業を効率化できます。

ChatGPTの翻訳業務に役立つプロンプト2選

ここでは、ChatGPTの翻訳業務に役立つプロンプトを2つ紹介します。

日本語訳プロンプト

#命令
- 英文を日本語に翻訳する

#入力
- 翻訳対象の英文
- 翻訳の文脈(例:ビジネス文書、技術文書、カジュアルな会話)

#制約条件
- 可能な限り自然で読みやすい日本語にすること
- 専門用語や業界用語は適切に訳すこと

#出力形式
- 翻訳された日本語文

#翻訳する文章

日本語品質評価プロンプト

#命令
- 日本語に翻訳された文章の品質を評価する

#入力
- 原文の英文
- 翻訳された日本語文
- 評価基準(例:正確性、流暢さ、一貫性)

#制約条件
- 原文の意味が正確に伝わっていること
- 日本語として自然であること
- 一貫した用語の使用

#出力形式
- 翻訳品質の評価レポート(各評価基準に基づく詳細なフィードバックを含む)

#翻訳する文章

制約条件を変更すると、的確な翻訳が可能です。SHIFT AIでは、個人向けや法人向けに役立つプロンプトを配布しています。

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ChatGPTの翻訳活用例【個人向け】

ここでは、ChatGPTの翻訳機能がどのような場面で役立つかを4つ紹介します。

  • 学術論文やレポートの翻訳
  • 海外のニュースや記事の翻訳
  • SNSやメッセージの翻訳
  • 旅行の際の翻訳

これらの活用例を通じて、個人利用の利便性が向上しますので、ぜひお役立てください。

学術論文やレポートの翻訳

外国語で書かれた学術論文やレポートを読む必要がある場合、ChatGPTを活用すると効率的に内容を理解できます。

ChatGPTに論文やレポートの一部を入力し、自分の母国語に翻訳するよう依頼すると、専門的な内容もスムーズに読み進められます。

ただし、専門用語の翻訳では誤訳があるため、ChatGPTの翻訳に頼りきるのではなく、重要な部分は辞書等で再確認してください。

また、翻訳結果を参考にしつつ、自分の言葉で内容を要約すると、理解をさらに深められます。

海外のニュースや記事の翻訳

ChatGPTを使って海外のニュースや記事を翻訳することで、海外の情報にアクセスしやすくなります。

ChatGPTに記事の全文または一部を入力し、翻訳を依頼します。その際、記事の分野や背景情報も伝えることで、より正確な翻訳が可能です。

また、翻訳結果をそのまま鵜呑みにせず、自分なりの解釈を加えながら読み進めることが大切です。

海外のニュースや記事を読むことは、グローバルな視点を養うために重要です。

しかし、言語の壁があると、興味のある記事を読むことが難しくなるので、ChatGPTに翻訳を依頼しましょう。

SNSやメッセージの翻訳

ChatGPTを活用することで、外国語でのSNSやメッセージのやり取りが可能です。

例えば、外国語で受け取ったメッセージをChatGPTに入力し、母語に翻訳するよう依頼すると、相手の意図を理解しやすくなります。

また、母語で書いたメッセージを外国語に翻訳してもらうことで、言いたい内容を正確に伝えられます。

旅行時の翻訳

ChatGPTを頼りにすることで、海外旅行の際、現地の言葉が理解できなくてもスムーズなコミュニケーションが可能です。

例えば、レストランのメニューや道路の看板、現地の人とのやり取りなどを、その都度ChatGPTに入力して翻訳を依頼できます。

また、よくある会話例文を事前にChatGPTに翻訳してもらい、旅行中に活用するのも役立ちます。

ChatGPTと翻訳支援ツールを比較してみた

以下にChatGPT、DeepL、Google翻訳の主な違いを比較表でまとめます。

比較項目ChatGPTDeepLGoogle翻訳
翻訳精度
対応言語数多数の言語に対応(言語により差がある)30以上の言語に対応(ヨーロッパ言語の翻訳が得意)100以上の言語に対応(幅広い言語ペアで翻訳が可能)
専門用語の翻訳レベル一般的な専門用語には対応。専門用語に強い。専門用語の翻訳は可能だが、精度はDeepLに劣る。
料金・ChatGPT:無料
・ChatGPT Plus:月額20ドル
・ChatGPT Team:1ユーザー毎に30ドル(月払い)・1ユーザー毎に25ドル(年払い)
・DeepL Translator:無料
・Starter:1,150円
・Advanced:3,750円
・Ultimate:7,500円
・Enterprise:要お問合せ
基本無料(APIの利用は一定量を超えると有料)
特徴対話型のインターフェースで文脈を考慮した翻訳ができる高品質な翻訳を売りとしている手軽に利用できるうえに音声入力や画像翻訳にも対応している

それぞれのツールには長所と短所がありますが、用途に応じて適切なツールを選ぶことが大切です。

ChatGPTで翻訳をしてみた方の体験談

実際にChatGPTを翻訳に活用している方の体験談を見てみましょう。

ChatGPTで翻訳をしている方からは、業務の効率化を図れたという体験談が多く見られます。

ChatGPTで翻訳すると、言語の壁を越えたコミュニケーションの可能性が大きく広がります。

翻訳作業の効率化だけでなく、語学学習やグローバルな視野の獲得にも役立ちます。

ChatGPTで翻訳作業を効率化しよう

ChatGPTは、言語の壁を越えるためのツールです。翻訳作業に活用すると、効率的な翻訳が可能です。

ここでは、ChatGPTを使った翻訳のポイントをおさらいします。

  • 明確な指示とプロンプトの工夫で、正確な翻訳を引き出す
  • 文脈情報を提供し、ニュアンスを考慮した翻訳を実現する
  • 出力形式を指定し、用途に適した翻訳結果を得る
  • 翻訳結果を鵜呑みにせず、必要に応じて修正を加える

また、ChatGPTは学術論文やニュース記事など、個人の翻訳ニーズにも幅広く対応できます。ChatGPTでの翻訳作業は、言語の垣根を越えた交流が可能です。

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記事を書いた人

SHIFT AI編集部

日本最大のAIコミュニティ「SHIFT AI」編集部です!

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