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【徹底比較】GeminiとCopilotの違いは?双方の機能・料金を比べてみた

普段からGeminiを活用している人にとって、MicrosoftのCopilotの存在は気になるものなのではないでしょうか。

Google Workspaceを活用している場合でも、実際の現場では、WordやExcelといったOffice製品を使うこともあります。

Office製品と連携しやすいといわれるCopilotが気になるのも当然です。

本記事ではGeminiとCopilotを機能面と料金面で比較します。最後まで読んでいただければ2種類の生成AIの違いを理解できます。

自身にあった生成AIを選べるようになり、使い分けることによってさらなる効率アップが可能です。

さらに、GeminiとCopilotを比較したうえで、どちらを選べばいいかについても解説しています。

これまで主にGeminiを使っていた人は、Copilotについても理解して、さらに効率アップを狙ってみてください。

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)

なお、GeminiやCopilotを使用すると、本業だけでなく副業での成果にもつながります。

生成AIを活用して副業で成果を出したい方は、SHIFT AIが実施している副業セミナーに参加してください。

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GeminiとCopilotの概要

本記事ではGeminiとCopilotについて比較を行います。その前に、双方の特徴について理解しておきましょう。

それぞれの開発元と特徴は以下のとおりです。

GeminiCopilot
開発元GoogleMicrosoft
特徴多様なデータ形式を同時に処理可能
高度な推論能力
最新の検索結果の反映
Bingの検索エンジン搭載GPT-4の無料利用Microsoft製品との連携
GeminiとCopilotの比較

上記の表を踏まえて、それぞれの概要について詳しく見ていきます。

どちらかの情報しか知らない人も、ここで双方の概要を知ったうえで、比較に入っていきましょう。

Geminiの概要

Gemini画面
Geminiのトップ画面

引用:Google

Geminiは、Google社が開発した対話型AIチャットサービスです。元々はBardという名前でリリースされており、2023年11月にGeminiという名前でリリースされました。

文章・画像・音声・動画など複数の種類のデータを同時に学習し、処理できる点が特徴です。

全世界にユーザーのいるGoogleが開発したものなので、膨大な情報を扱えます。また、GmailなどのGoogleのプロダクトとの連携も行いやすいのも特徴です。

これまでGoogle製品を多く使用していた個人や企業にとっては、親和性の高い生成AIといえるでしょう。

また、これまで使っていなかった人も、特徴を理解して、優位性のある部分での使用をおすすめします。

Copilotの概要

Copilotのトップ画面

引用:Microsoft

Microsoft社が提供するCopilotは、自然言語とMicrosoft AIモデルを組み合わせた、チャット機能ベースのAIアシスタント(生成AIサービス)です。

Microsoft 365のWordやExcel、PowerPointなどのアプリケーションと連携して使用できます。

文章の作成や要約、画像生成、タスクの実行といった機能を持っており、業務負荷の軽減や生産性向上が期待されています。

普段の業務や、副業でMicrosoft 365製品を使用している人は、Copilotを知らずにいると、周囲に取り残されてしまうかもしれません。

本記事をきっかけに、Copilotについても調べてみてはいかがでしょうか。

【目的別】GeminiとCopilotの5つの性能を徹底比較

GeminiとCopilotは、それぞれ独自の特徴を持つサービスです。

ここでは5つの性能について両AIの違いを表で比較しました。比較を行うために、実際に複数回テストを実施しています。

なお、今回は条件を同じにするために、それぞれ無料版を使用しています。

GeminiCopilot
テキスト生成幅広く情報を収集し、より深い結果を返答する端的に必要な情報を返答する
プログラミングコード生成詳細な説明や実行結果まで回答シンプルにコードを返答
画像生成写実的
人物対応不可
イラスト的
人物対応可
画像認識多くの情報を派生させた説明
人物対応不可
シンプルな内容の説明
人物対応可
音声認識話しかけると同時に文字認識
複数人数は苦手
非対応(2024年11月21日現在)

ここからは5つの性能に関して、GeminiとCopilotの違いを詳しく見ていきます。

GeminiとCopilotの性能の違いを理解しておかなければ、利用目的にあったAIを選べないでしょう。

本章を最後まで読んで、AIサービス導入の参考にしてください。

テキスト生成

ここでは、GeminiとCopilotによるテキスト生成について、以下の3つの視点で比較します。

  • 文章作成の精度
  • アイデア出しの精度
  • リサーチの精度

まず、文書作成の精度を比較するため、以下のプロンプトを実行しました。

あなたはコラム記事のライターです。
生成AIとは何かについて説明するコラム記事の文章を作成してください。

###条件:
・200文字程度
・ですます調
  • Geminiの場合
gemini実行結果1
  • Copilotの場合
copilot実行結果1

Geminiは文字数が守られないものの、より詳細な情報を返答する傾向にありました。一方で、Copilotは条件を遵守したうえで、端的にまとめられた内容でした。

次に、アイデア出しの精度について比較します。実行したプロンプトは下記のとおりです。

生成AIを活用した副業のアイデアを3つ教えてください。
  • Geminiの場合
gemini実行結果2
  • Copilotの場合
copilot実行結果2

アイデアの内容に大きな違いはありませんでした。Geminiの方が、詳しく解説される傾向にあります。

最後に、リサーチの精度を比較するために、以下のプロンプトを実行しました。

日本で生成AIを活用している事例を教えてください。
  • Geminiの場合
gemini実行結果3
  • Copilotの場合
copilot実行結果3

Geminiの方が、より掘り下げた情報を返答してくれました。

全体的に、Geminiはより多くの情報を返答してくれるのに対し、Copilotは端的に必要な情報を返答してくれる結果となりました。

プログラミングコード生成

次に、GeminiとCopilotで生成されるプログラミングコードを比較してみましょう。

使用したプロンプトは以下の通りです。

以下のゲームを実装するためのpythonのコードを作成してください。

1.1から100までのランダムな数字を、ユーザーに隠して決定する 
2.ユーザーは好きな数字を入力し、決定された数字よりも大きければ「UP」、小さければ「Down」と表示される。
3.正解にたどり着くまで繰り返し、ユーザーの入力した数字が、決定された数字と同じであれば「Correct!」と表示をする。

実行結果は下記のとおりです。

  • Geminiの場合
gemini実行結果4
gemini実行結果5
  • Copilotの場合
copilot実行結果4

Geminiは、コードだけでなく詳細な説明や実行結果まで回答してくれました。

一方、Copilotはゲームを作るという意図をくみ取って、楽しいという感情にまで寄り添ってくれています。

画像生成

GeminiもCopilotも、プロンプトを実行させることで画像生成が可能です。それぞれ2種類の画像生成を実行してみました。

ひとつめのプロンプトは以下のとおりです。

「海辺を走る犬の絵を出力してください」

結果は以下のようになりました。

  • Geminiの場合
gemini実行結果6
  • Copilotの場合
copilot実行結果5

次に、実行したプロンプトは以下のとおりです。

「お化け屋敷で怖がる女の子の画像を生成してください」

結果はこうなりました。

  • Geminiの場合
gemini実行結果7
  • Copilotの場合
copilot実行結果6

Geminiで生成される画像はより写実的で、Copilotはイラスト調な画像が生成されます。

ただGeminiは人物像の出力には現状対応していません。人物像を生成する場合には、Copilotを選んだ方がいいでしょう。

画像認識

次に生成された画像を読み込ませて、解説をさせてみました。使用した画像は、先ほど生成させた犬の画像です。

  • Geminiの場合
gemini実行結果8
  • Copilotの場合
copilot実行結果7

Geminiはひとつの画像から多くの情報を派生させて説明を返してきました。一方で、Copilotはシンプルな内容での説明でした

なお、Geminiはこちらでも人物像の解説には対応していませんでした。

音声認識

最後に、GeminiとCopilotの音声認識機能について比較してみましょう。それぞれのiPhoneのアプリ版を使用して比較します。

  • Geminiの場合
    Geminiの場合は、話しかけると同時に文字認識が始まります。確認しながら話しかけられるので、一人語りには有効です。一方で、映像から流れる複数人による音声には反応しませんでした。
  • Copilotの場合
    2024年11月21日時点では「お住いの地域では音声を使用できません」と表示されており、音声入力は使用できませんでした。

現時点では、音声認識はGeminiに軍配があがりました。

GeminiとCopilotの価格を徹底比較

ここからは、GeminiとCopilotの価格について、両AIの価格を個人プランと法人プランに分け、わかりやすく表でお伝えします。

また、それぞれのプランに入ると、どのような機能が利用できるかという点についても解説します。

実際に導入を検討される方は、最後までご覧ください。

個人プラン

まず、GeminiとCopilotの個人プランは下記のような料金体系となっています。

※2024年11月21日現在 円表記が無い場合は1ドル=155円で計算

GeminiCopilot
価格個人版 Gemini:無料Copilot :無料
Gemini Advanced:19.99ドル/月(2,900円/月)Copilot Pro:3,200円/月

個人プランには、いずれも無料版と有料版の2種類があります。

両AIの個人プランについて詳しく見ていきましょう。

Geminiの個人プラン

Geminiの個人プランについて、表にまとめます。

※2024年11月21日現在 円表記が無い場合は1ドル=155円で計算

プラン個人版 GeminiGemini Advanced
価格無料19.99ドル/月(2,900円/月)
対象Gemini と話してアイデアを広げたい初心者Gemini の全機能をはじめ、Google の次世代 AI にアクセスしたい個人
特徴1.5 Flash モデルへのアクセス
32,000 トークンのコンテキスト ウィンドウで長い会話のやり取りを実現
文章やリストの作成、計画の立案、新しい知識の習得などをサポート
一度に複数の Google アプリから情報を引き出し、まとめて処理
次世代モデルである 1.5 Pro へのアクセス
100 万トークンのコンテキスト ウィンドウにより、最大 1,500 ページまでアップロード可能
Gemini の最新機能をいち早く利用可能
Gemini Advanced から直接 Python のコードを編集、実行
Google One 2 TB ストレージの特典
Gemini in Gmail、Gemini in Google ドキュメントなど(一部の言語で利用可能)
Geminiの個人プラン

引用:Google

無料版に比べて、有料版は使用できるトークンの量が増えており、データ量の多いファイルのアップロードにも対応しています。

次世代モデルのGeminiを使いたい方や、多くのファイルを利用される方は、Gemini Advancedの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

Copilotの個人プラン

プランCopilotCopilot Pro
価格無料3,200円/月
対象プライベートでCopilotを利用したい人仕事における各種タスクを効率化したい個人のビジネスパーソン
特徴基本的な機能(質問への回答、Web検索、文章生成など)を無料で利用可能
GPT-4モデルを搭載し、高精度の回答が得られる
WordやExcelなどのワークツールとの連携は不可
WordやExcelなどのMicrosoft 365アプリケーションと連携可能
回答スピードが向上し、より迅速なアクセス権が付与される
GPT-4とGPT-4 Turboへの優先アクセスが可能
AI画像生成ツール「Designer」で1日100回のブースト(高速生成)が利用可能

両プランとも、ブラウザ、モバイルアプリ、Windowsのタスクバーから利用可能です。

無料プランでも基本的な機能は使えますが、ビジネスでの活用や高度な機能を求める場合は有料プランがおすすめです。

法人向けプラン

GeminiとCopilotの法人プランは下記のような料金体系となっています。

※2024年11月21日現在 円表記が無い場合は1ドル=155円で計算

GeminiCopilot
価格Gemini Business・20ドル/月(2,260円/月)※ユーザーあたり月額、1年間の契約Copilot for Microsoft 365・¥4,497ユーザー/月相当 (年間サブスクリプション)
年払い、¥53,964 ユーザー/年相当(年間契約)
Gemini Enterprise・30ドル/月(3,400円/月)※ユーザーあたり月額、1年間の契約

両AIの法人プランについて詳しく見ていきましょう。

Geminiの法人プラン

Geminiの法人プランの特徴は下表のとおりです。

プランGemini BusinessGemini Enterprise
価格・20ドル/月(2,260円/月)※ユーザーあたり月額、1年間の契約・30ドル/月(3,400円/月)※ユーザーあたり月額、1年間の契約
対象基本的機能を使用して効率アップを目指す企業向けAIをフル活用して効率アップを目指す企業向け
特徴Gemini in Gmail、Gemini in Google ドキュメント、Gemini in Google スライド、Gemini in Google スプレッドシート、Gemini in Google Meet
Google の最上位 AI モデル、Gemini へのアクセス
エンタープライズ グレードのセキュリティとプライバシー
一般的なビジネス ユーザーのニーズに対応
Gemini Businessに含まれるものすべて
GPT-4、GPT-4o、GPT-4o mini、DALL·E、Webブラウジング、データ分析などのツールへの無制限の高速アクセス
65 以上の言語の字幕翻訳に対応する AI のメモ作成機能を利用した高度な会議
Gemini の完全アクセス権と利用

引用:Google

Gemini Businessの場合、Geminiの利用が1,000回/ユーザー/月に制限されています。

使いこなしていくうちに、足りなくなってくる場合もあるので、その際は、Gemini Enterpriseへのアップグレードを検討するといいでしょう。

Copilotの法人プラン

プランCopilot for Microsoft 365
価格¥4,497ユーザー/月相当 (年間サブスクリプション)年払い、¥53,964 ユーザー/年相当(年間契約)
対象大企業Microsoft 365を所有している人
特徴Microsoft 365アプリとの完全な統合
Teamsでの利用が可能
ビジネスチャット機能を搭載
企業データとMicrosoft Graphを活用した高度な分析と洞察
エンタープライズグレードのセキュリティ、プライバシー、コンプライアンス機能
カスタムCopilotエージェントの作成が可能

Copilot for Microsoft 365は、より大規模な組織向けに設計されており、高度なセキュリティ機能と企業データの活用に重点をおいています。

GeminiとCopilotを比較したうえで使うならどちらがいい?

ここからは、GeminiとCopilotを比較したうえでいずれを使うべきか解説します。

ここまで、機能や料金の比較を行ってきており、その情報も踏まえてまとめます。

機能や料金を踏まえて、連携部分にも触れたうえで解説するので、最後までご覧ください。

Google Workspaceを日常的に使うならGemini

Google Workspaceを利用しているのであれば、Geminiがおすすめです。

Geminiは、Google Workspaceとの統合性に優れており、Googleドキュメントやスプレッドシートなどのアプリケーションと連携し、文書作成や編集の効率化に役立ちます。

また、幅広い分野の情報を素早く収集し、ユーザーの疑問に正しく答える能力に長けているため、情報収集を重視している人にもおすすめです。

さらに音声認識機能を使用する場合は、CopilotよりもGeminiの方がいいでしょう。

もし、Google Workspaceを日常的に使用しているのであれば、Geminiの活用を検討されるといいでしょう。

Office製品を日常的に使うならCopilot

MicrosoftのOffice製品を日常的に活用しているならCopilotを選択するといいでしょう。

Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどのアプリケーションと直接連携し、日常的な業務効率を大幅に向上させるからです。

提案書や報告書の雛形作成、長文の要約、文章の校正などをサポートしてくれるため、Wordでの文書作成を効率化してくれます。

Excelとの連携でCopilotは、データ分析やグラフ作成の自動化をサポートします。日常的にデータ処理を行う人々にとって有効です。

Microsoft Office製品を日常的に活用している人にとって、Copilotを使用しない理由はないでしょう。

GeminiとCopilotの違いを比較したうえで自分に合ったAIを活用しよう

本記事では、GeminiとCopilotの違いについて比較を行い、解説しました。いずれも似た機能を持っていますが、特徴は大きく異なります。

とくに、普段活用している環境がGoogle Workspaceなのか、Office製品なのかによって、選ぶAIも変わってくるでしょう。

ただ、現時点ではどちらかが優れていても、すぐに新しい技術が生まれてくるのが生成AIの業界です。

したがって、生成AIに関して、最新の情報を追いかけておくことも重要です。効率化の実現ができれば、本業だけでなく副業で新たな可能性を見つけることもできます。

そこでSHIFT AIでは最新のAIを活用した副業についてのセミナーを開催しています。

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記事を書いた人

中島正雄

Webライター、ITコンサルタント、パーソナルトレーナーとして大阪を拠点に活動中。
自身はAIを活用して執筆時間をおよそ半分に削減。またコンサル先からもAIで業務改善につながったと喜ばれている。
SHIFT AIではSEOメディアにライターとして関わる。趣味はプロレス観戦