新モデルo1 proがChatGPT Proで使用可能に!実際に使ってみた!
2024年12月6日(日本時間)、OpenAIから新モデル「o1 pro」と、o1 proを使える新たなプラン「ChatGPT Pro」が発表されました。
o1 proは複雑な計算やプログラミング、思考を要するタスクを処理することに特化したモデルです。ChatGPTで扱える他モデルのo1やGPT-4oと比べて、数学やプログラミング、複雑な問題の処理能力が高い点がo1 proの特徴です。
とはいえ「具体的になにがすごいの?」や「o1と何が違うの?」などの疑問をもっている方は多いでしょう。
本記事では、o1 proの進化したポイントや、ChatGPT Proの価格や加入方法などについて解説します。また、o1 proを実際に使用している様子も公開しているため、ぜひ参考にしてみてください。
本記事を読めばo1 proの基本がすべてわかり、ChatGPT Proに加入するかどうかを判断するヒントも得られます。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO AI & Web3株式会社AI活用顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員1万人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現のために活動中。Xアカウントのフォロワー数は10万人超え(2025年1月現在)
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目次
o1 proとは?進化したポイントを解説
o1 proは推論※タスクに特化している、OpenAIが開発した最新のAIモデルです。
※与えられた情報やデータに基づいて新しい知識や結論を導き出すこと
o1 proと同じシリーズのモデルとしては、o1やo1-preview、o1-miniがあります。o1 proはそれらモデルよりも、数学・プログラミング・博士レベルの問題への回答精度が高まっています。
以下のグラフは、OpenAIが公表している各モデルの性能比較グラフです。
上記のグラフを見ると、o1 proは他のo1シリーズと比較して、タスク処理の精度が高まっていることがわかります。
さらにOpenAIは、o1 proの性能を強調するために、上記性能テストの条件をさらに厳しくしたテストも行っています。このテストでは、問題を1回だけ正解するのではなく、4回中4回正解できた場合にのみ、問題を解いたとみなされます。
条件を厳しくしても、o1 proは他モデルよりも高い性能を示しました。
なお、o1-previewやo1-miniは、ClaudeやGeminiの最高性能モデルよりも性能が高いと評価されています。
これまで最高性能と言われていたモデルを超えるテスト結果を示していることから、o1 proはほぼ間違いなく世界最高性能モデルといえるでしょう。
o1 proを使えるChatGPT Proの料金・登録方法
o1 proを使うためには、これまでの有料プラン「ChatGPT Plus」では使用できず、新プランの「ChatGPT Pro」に加入する必要があります。
ここでは、ChatGPT Proの概要や料金、登録方法を解説します。
ChatGPT Proとは
ChatGPT Proはo1 proのリリースと同時に発表された新プランです。
料金やプランの特徴は以下のとおりです。
プラン名 | 価格 | 主な特徴 |
---|---|---|
無料版 | $0 /月 | – GPT-4 miniの利用 – GPT-4oの利用(上限あり) – データ分析、ファイルアップロード、画像認識、Webブラウジング、画像生成の使用(上限あり) – GPTsの利用(自作不可) |
ChatGPT Plus | $20 /月 (日本円で約3,000円) | – o1、o1-miniの利用(上限あり) – GPT-4、GPT-4o、GPT-4o miniの利用 – GPT-4oのメッセージ数が無料の最大5倍 – データ分析、ファイルアップロード、ビジョン、Webブラウジング、画像生成の利用 – 高度な音声モード(ボイスモード)へのアクセス – GPTsの作成と利用 – 新機能への早期アクセス |
ChatGPT Pro | $200 /月 (日本円で約30,000円) | – Plusプランのすべての機能を含む – GPT-4oおよびo1への無制限利用 – 高度な音声モードへの無制限利用 – o1 proの利用(上限あり) |
※Teamプラン・Enterprise・Educationプランは割愛
o1 proを利用できるChatGPT Proは、従来までのChatGPT Plusの10倍価格である200ドルです。
なお、ChatGPT PlusからChatGPT Proへの乗り換えをする際には、PlusとProの料金が日割り計算されます。筆者の場合、12月6日(米国で12月5日)にPlusからProに乗り換えた結果、187.64ドルになりました。
また、組織向けプランであるTeam・Enterprise・Educationプランでは、現状o1 proを利用できません。
ChatGPT Proの登録方法
ChatGPT Proに登録するステップは以下の通りです。
- ChatGPT公式サイトにアクセスする
- 「Proを入手する」をクリックする
- 必要情報を入力して「申し込む」をクリックする
これでChatGPT Proにアップグレードできます。
o1 proの使い方
o1 proの使い方は非常に簡単です。
ChatGPT Proを契約すると、モデル選択箇所に「o1 pro mode」と表示されます。ChatGPT Pro契約直後は表示されない場合がありますが、ページを更新すれば表示されます。
あとは、入力フォームにプロンプトを打つだけです。次の章で実際にo1 proを使った動画を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
o1 proを実際に使ってみた!
本章では、o1 proを実際に使っている様子を紹介します。
o1 proは数学が得意であるため、まずは計算問題を解いてもらいましょう。
また、o1 proは画像認識も可能です。今回は問題文を画像で送り、問題を解いてもらいましょう。
使用した問題:大阪大学 令和6年度 前期 数学(理系)問4
今回使用した問題においては、o1 proは正解して、GPT-4oは不正解でした。また、o1 proの推論時間は3分37秒と、他モデルよりも時間をかけて生成を行いました。
次に、同大学の地理の問題も提供してみましょう。
使用した問題:大阪大学 令和6年度 前期 化学 問1-9
上記の解答結果は、o1 proが正解、o1は-と+の符号が間違っています。
ただし、o1は上記の問題で不正解でしたが、その他の問題では比較的正答率が高いという結果となり、o1もやはり性能が高いことがわかりました。
出力速度についてはo1の方が圧倒的に速いため、速度が求められる場面ではo1を使うといった使い分けを行うとよいでしょう。
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実は通常のo1も進化している
o1 proとChatGPT Proの発表の裏で、実はo1もレベルアップしています。
これまでo1は、o1-preview呼ばれるモデル名で有料ユーザーに提供されていました。そしてこの度、previewの文字が取り除かれて、o1という名前で提供が開始されました。
変わったのは名前だけでなく、o1はo1-previewと比較して、性能や出力速度、正答率、安全性などが向上しています。さらに、画像認識機能も搭載され、使い勝手がよくなりました。
一例として、多言語理解能力を測定するためのMMLU Languageの結果を以下に示します。この結果から、o1は従来のモデルと比較して言語能力が向上していることがわかります。
また、o1はo1-previewよりも出力速度が速くなっています。筆者が試した結果、o1はo1 proの3〜5倍は高速です。
ChatGPT Proでなくても、月額20ドルのChatGPT Plusでo1は使用できます。ChatGPT Proへの加入に悩んでいる方は、まずはo1を試してみるとよいでしょう。
なお、2024年12月6日時点で、o1はChatGPT Plus、Teamユーザーが利用できる状況です。EnterpriseプランとEducationプランのユーザーに関しては、今後1週間のうちに利用開始が可能になる発表されています。
参考:OpenAI公式X
o1 pro(ChatGPT Pro)の今後
OpenAIは今後、o1 proを使えるChatGPT Proに機能を追加すると発表しています。
Proには、より計算負荷の高いタスクに対応する機能を順次追加していく予定です。
※日本語訳
ChatGPT Proは月額200ドルと高額であるため、追加される機能の詳細情報によって加入を判断してもよいでしょう。
o1 proでChatGPTの可能性はさらに広がる
o1 proは、2024年12月時点において、間違いなく世界最高性能をほこるAIモデルです。複雑な推論タスクや、博士レベルの知識を要する問題も難なくこなせるため、科学、数学、プログラミング、データ分析など、論理的な思考と問題解決能力が要求される分野での活躍が期待されます。
ChatGPTはこれまでも、o1-previewやo1-mini、GPT-4oなどを使うことで、テキストベースのタスクならほぼなんでも処理できていました。ここにo1 proが加わることで、これまで処理が困難だったタスクも任せられるようになるでしょう。
本記事を参考にして、ご自身が身を置いている業界でのo1 proの活用方法をイメージしてみてください。月額200ドルを支払っても費用対効果が高いと判断できた際には、ぜひChatGPT Proに加入してみましょう。
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記事を書いた人
SHIFT AI TIMES編集長
大城一輝
フリーランスとしてライター、ディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。AI活用の講師も多数経験。
SHIFT AIではオウンドメディア(SHIFT AI TIMES)の編集長を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
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