Gemini Ultraは使える? Gemini 1.5 Proとの違いも徹底解説
無料版のGeminiを使用していると、さらに性能の高い有料版に興味をもつ人もいるでしょう。
実際に、有料版の情報を調べてみると、UltraやProなどさまざまなモデルがあるとわかります。
ただ、日に日に進化する生成AIなので、どの情報が正しいかわからなくなってしまう。
そこで2024年11月現在の情報をもとに、Gemini Ultraは使えるのか、1.5 Proとはどう違うのかを解説します。
Gemini Ultraの最新情報を知りたい方は、最後までご覧ください。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
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目次
Gemini 1.0 Ultraとは?
Gemini Ultraとは、2023年12月7日にGoogleが発表した生成AI「Gemini 1.0」のひとつです。
同時に発表されたGemini ProとGemini Nanoと比べ、最高の性能をもつモデルとされていました。
リリースされた当初は、有料版のGemini Advancedにて使用可能でしたが、現在は一般向けに公開されていないようです。
2024年11月現在、Gemini Advancedでは、Gemini 1.0 Ultraの後継モデルと言われるGemini 1.5 Proが、使用されるようになっています。
今後、Ultraの名前のついた後継バージョンも出る可能性も否定できません。今から特徴を知っておけば、Geminiの歴史を語れる人として一目置かれるでしょう。
Gemini 1.0 Ultraの3つの特徴
ここではGemini 1.0 Ultraの3つの特徴について解説します。
- マルチモーダル処理能力
- 複雑なコーディング
- 数学的推論
公式サイトでも紹介されている3つの特徴を知ることで、Gemini全体像の理解にもつながるでしょう。
特徴1:マルチモーダル処理能力
Gemini 1.0 Ultraは、テキスト、画像、音声、動画などマルチモーダルなデータを同時に処理できる点が特徴です。
この能力により、従来のモデルでは困難だった複雑なタスクへの対応が可能になりました。
単一のデータ形式に限定されない情報処理によって、より深いコンテキスト理解と高度な情報解析を実現しています。
異なるデータ形式を統合的に処理することで、人間に近い総合的な判断力、推論能力を発揮し、より精度の高い結果を提供できるようになりました。
マルチモーダル処理は、Gemini 1.0 Ultraの高度な知能を支える基盤となっています。
特徴2:複雑なコーディング
高品質なコード生成能力は、Gemini 1.0 Ultraの特徴のひとつです。
とくに、プログラミング特化型生成AI「AlphaCode 2」との統合により、その能力は最大限に発揮されます。
Python、Java、C++など主要なプログラミング言語に対応し、言語の種類と実行内容を指示するだけで、複雑なコーディングも可能です。
そのため、開発者は時間と労力を大幅に削減し、プログラミングの効率性を劇的に向上させられます。
高度なコーディングタスクも容易にこなせるため、開発プロセス全体の生産性向上に大きく貢献するでしょう。
特徴3:数学的推論
Gemini 1.0 Ultraは高度な数学的推論能力が特徴で、とくに複雑な問題解決に有効です。
57もの専門分野(数学、物理学、歴史など)にわたる広範な知識と、卓越した問題解決能力を備えています。
実際、MMLU(Massive Multitask Language Understanding )ベンチマークにおいて、人間を上回る90.0%のスコアを達成しました。
これは、競技レベルの問題セットを含む、多岐にわたる数学的、論理的課題への対応能力の高さを示しています。
専門家レベルの回答を得られるため、ビジネスにおける複雑なデータ分析や、専門的な問題解決に役立ちます。
Gemini 1.0 Ultraは、業務効率の向上や新たなビジネスチャンスの創出に貢献するでしょう。
Gemini 1.0 UltraとGemini 1.5 Proの違い
ここまでGemini 1.0 Ultraの特徴についてまとめました。では、現在主流のGemini 1.5 Proとは何が違うのでしょうか。
主な違いをまとめたのが以下の表です。
Gemini 1.0 Ultra | Gemini 1.5 Pro | |
---|---|---|
コンテキストウィンドウ | 12.8万トークン | 200万トークン |
ベンチマークパフォーマンス | △ | 〇 |
計算効率 | △ | 〇 |
Gemini 1.5 Proと比較することで、現状を正しく理解できます。
また、かつての最高峰のUltraを知っておけば、Geminiに詳しい人だと自慢できるでしょう。
それぞれについて、詳しく解説するので、UltraとProの違いを理解して、今後に役立ててください。
違い1:コンテキストウィンドウ
Gemini 1.5 ProとGemini 1.0 Ultraの最大の違いに、コンテキストウィンドウのサイズがあります。
コンテキストウィンドウとは、一度に処理できる情報量(トークン数)を示す指標です。
Gemini 1.5 Proは、Gemini 1.0 Ultraの12.8万トークンに対し、200万トークンという圧倒的なサイズを実現しています。
これは、Gemini 1.0 Ultraと比較して、約16倍もの情報を一度に処理できることを意味します。
この大幅な向上により、Gemini 1.5 Proはより長い文章や複雑な情報を理解し、より文脈に沿った正確な処理が可能です。
違い2:ベンチマークパフォーマンス
Gemini 1.5 Proは、Gemini 1.0 Ultraと比較して、複数のベンチマークにおいて性能向上を実現しています。
とくに数学的推論、科学的推論、コーディングタスクにおいて顕著な改善が見られます。
たとえば、MATHベンチマークでは、Gemini 1.5 Proは67.7%というスコアを達成し、Gemini 1.0 Ultraの53.2%を大きく上回りました。
全体的なベンチマークにおいても、Gemini 1.0 Ultraに対して5.2%の性能向上を示しており、Gemini 1.5 Proはさまざまなタスクにおいてより高い精度と効率性を達成しています。
これらの結果は、Gemini 1.5 Proが、Ultraの後継モデルとして、性能面で明確に進化していることを示しています。
違い3:計算効率
Gemini 1.5 Proは、Gemini 1.0 Ultraと比べて計算効率が大幅に向上しています。
同等の出力品質を維持しながら、必要な計算リソースを削減することに成功したためです。
少ない計算リソースで動作できるようになったことで、より幅広いハードウェア環境への展開が可能となりました。
結果として、Gemini 1.5 Proはより多様なAIアプリケーションへの展開が期待でき、高度なAIシステム構築においても、コスト効率の高いソリューションとして活用できるようになります。
Gemini 1.0 Ultraができること
Gemini 1.0 Ultraは、発表当時、最高峰の性能を誇る大規模言語モデルとして、さまざまなタスクを高い精度でこなせる能力を備えていました。
具体的には、解説やテスト問題の作成、コードの生成とデバッグ、そしてクリエイティブなコンテンツ生成といった高度な作業を人間よりも効率的に実行できました。
これらの機能は、後継モデルにも受け継がれており、Gemini 1.0 Ultraがこれらの分野における高度なAI技術の基礎を築いたと言えるでしょう。
Gemini 1.0 Ultraは、効率的な作業遂行により、生産性向上や新たな価値創造に貢献する可能性を秘めたモデルだったのです。
Gemini 1.0 UltraとGemini 1.5 Proの違いを理解してGeminiを使いこなそう
本記事では、Googleの強力な大規模言語モデル、Gemini 1.0 Ultraの特徴とGemini 1.5 Proとの違いについて解説しました。
2024年11月現在、Ultraは一般ユーザー向けには公開されておらず、後継モデルであるProはUltraを大幅に上回る性能を誇ります。
そのため、Gemini 1.0 Ultraに関心を持った場合は、Gemini 1.5 Proを使用しましょう。
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記事を書いた人
中島正雄
Webライター、ITコンサルタント、パーソナルトレーナーとして大阪を拠点に活動中。
自身はAIを活用して執筆時間をおよそ半分に削減。またコンサル先からもAIで業務改善につながったと喜ばれている。
SHIFT AIではSEOメディアにライターとして関わる。趣味はプロレス観戦
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