「生成AIは、嘘も出力するって聞くから仕事で使うのは不安…」この悩みを解決できるのが「RAG(ラグ)」という技術です。
RAGは「Retrieval Augmented Generation」の略で、日本語では検索拡張生成と呼ばれます。
生成AIがもっていない知識を外付けHDDのように設置し、出力の間違いを減らし、精度を高める手法です。
本記事では、RAGの基本的な仕組みやファインチューニングとの違い、具体的な活用方法について詳しく解説します。
この記事を読むことで、生成AIの最新技術を理解し、ビジネスにどのように役立てるかを明確にイメージできるようになります。
|監修者
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
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生成AIにおけるRAG(検索拡張生成)とは?
本章では、RAGについて3つのポイントで紹介します。
- 生成AIと外部情報を連携する手法
- RAGの仕組み
- RAGの検索システムは3つ
それぞれの説明について、ひとつずつ確認していきましょう。
生成AIと外部情報を連携する手法
RAGとは、生成AIが外部情報を利用して回答を生成する技術です。
ユーザーの質問に対してインターネットやデータベースから関連する情報を検索し、その情報をもとにして生成AIが回答を生成します。生成AIが知らない情報を外部に取り付けるため、外付けHDDのようなイメージをするとよいでしょう。
RAGを使うと生成AIは事前に学習したデータだけでなく、最新の情報を利用してより正確で関連性の高い回答を提供できます。
たとえば、社内情報をデータベースに格納してRAGを活用すれば、自社情報に精通したAIチャットボットの作成が可能です。
つまり、RAGを使用すると生成AIが嘘や間違いを出力するリスクが抑えられ、理想的な回答を引き出しやすくなるのです。
RAGを使った生成AIの活用事例について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
ChatGPTのブラウジング機能もRAGの一種
ChatGPTのブラウジング機能は、インターネットから情報を参照するといった点でRAGの一種といえます。
ブラウジング機能では、ユーザーの質問に対してウェブ検索を行い、最新の情報をもとに回答を生成します。ブラウジング機能を使うと、ChatGPTは事前に学習した情報だけでなくインターネット上の最新情報を反映した回答が可能です。
実際にRAGを体験したい場合、まずはChatGPTのブラウジング機能に触れてみることをおすすめします。
RAGの仕組み
生成AIがユーザーの質問に対して最適な回答を提供するために、外部情報を検索して活用するのがRAGの仕組みです。
具体的には、以下の手順で動作します。
手順 | 説明 |
---|---|
1. 質問の受信 | ユーザーからの質問を受け取ります。 |
2. クエリの生成 | 受け取った質問をもとに検索クエリ※を生成します。 ※クエリ:情報を検索するための単語やフレーズ |
3. 情報の検索 | クエリをもとにインターネットや内部データベースを検索し、関連する情報を収集します。 |
4. 情報の評価とフィルタリング | 収集した情報を評価し、最も関連性の高い情報を選び出します。 |
5. 回答の生成 | 選び出した情報をもとに生成AIが回答を作成します。 |
6. 回答の提供 | 作成した回答をユーザーに提供します。 |
上記の手順では、Azure AI Search※や他の検索システムを利用して情報を収集し、生成AIが最新の情報をもとに高精度な回答を生成します。
※:Microsoftが提供する、AI技術を活用した検索エンジンサービス
RAGの検索システムは3つ
RAGの検索システムは、インターネット検索、ドキュメント検索、データベース検索の3つの主要素で構成されています。
検索システム | 対象 | 特徴 |
---|---|---|
インターネット検索 | ウェブ上の情報 | 幅広いトピックについて、最新かつ関連性の高い情報を見つける |
ドキュメント検索 | 組織内の文書や記録 | 組織内の知識や専門性を活用した情報検索ができる |
データベース検索 | 構造化されたデータの集合体(データベース) | データにもとづいた分析を効率よく行う |
インターネット検索とは、ウェブ上の膨大な情報の中から、ユーザーが求める情報を素早く見つけ出す検索です。GoogleやBingなどの検索エンジンを利用し、キーワードやフレーズにもとづいて関連するウェブページを特定します。
幅広いトピックで最新かつ関連性の高い情報にアクセスできる特徴があります。
ドキュメント検索とは、組織内で作成および管理されている文書や記録を対象とした検索です。具体的な検索対象として、PDFファイルやテキスト文章、スプレッドシートなどがあげられます。
ドキュメント検索システムは、組織内の文書や記録からキーワードやフレーズを使って目的の情報を見つけられるようにする仕組みです。これにより、組織内の調べ物を効率化できます。
データベース検索は、構造化されたデータの集合体であるデータベースを対象とした検索です。データベースには、顧客情報や在庫管理、財務記録などの重要なビジネスデータが格納されています。
データベース検索システムは、特定の条件にもとづいた必要な情報のみを抽出可能です。これにより、顧客情報や商品情報などが効率よく取り出せます。
どのような業務で生成AIを扱うのかで、適した検索システムは異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
生成AIにRAG(検索拡張生成)を利用するメリット
本章では生成AIにRAGを利用するメリットについて、3つのポイントで紹介します。
- 最新かつ信頼性の高い情報にアクセスできる
- 生成AIの回答をコントロールしやすい
- モデルの参照情報を確認できる
それぞれのメリットについて、ひとつずつ確認していきましょう。
最新かつ信頼性の高い情報にアクセスできる
RAGを活用するメリットは、生成AIはインターネットやデータベースから最新の情報を取得できることです。
たとえば、「AIに関する研究」について検索する場合、RAGの検索システムは専門家や公的機関のサイトから最新の情報を取得します。情報の入れ替わりが早い分野であるほど、このメリットは大きくなるでしょう。
このように、最新の情報を信頼性の高いソースから取得できることで、安心して生成AIの使用ができるようになります。
生成AIの回答をコントロールしやすい
RAGを活用すると、生成AIの回答内容をコントロールでき、ほしい回答を得やすくなります。
従来の生成AIでは、学習データに含まれる情報をもとに回答が生成されるため、回答の内容を細かくコントロールすることが難しいという課題がありました。しかし、RAGでは、外部の情報源を指定することで、回答に反映させる情報を制御できます。
たとえば、特定の情報源だけを参照するようにRAGを設定すれば、その情報源の内容に沿った回答を生成させられます。このように、RAGを活用することで、生成AIの回答をより柔軟にコントロールできるようになるのです。
モデルの参照情報を確認できる
RAGを利用すると、生成AIがどの情報を参照して回答を生成したのかを確認できるようになります。これは、生成AIの回答の根拠を明らかにし、回答の信頼性を担保するために重要な機能です。
RAGでは、外部の情報源から関連する情報を取得し、その情報をもとに回答を生成します。そして、回答の生成過程で参照した情報源のURLや、引用文などを一緒に出力させられます。
RAGによる参照情報の照会機能で、ユーザーは生成AIの回答の根拠を確認し、信頼性を判断できるようになるのです。
生成AIにRAG(検索拡張生成)を利用するデメリット
本章では生成AIにRAGを利用するデメリットについて、3つのポイントで紹介します。
- 回答まで時間がかかるようになる
- 必ず正しい回答を得られるわけではない
- 自社で実装するには知識が必要
それぞれのデメリットについて、ひとつずつ確認していきましょう。
回答まで時間がかかるようになる
外部情報を検索してから回答を生成するため、処理時間が長くなります。
ユーザーの質問に対して即座に回答できない場合があり、リアルタイム性が求められる場面では不便を感じるかもしれません。
とくに大量の情報を検索する必要がある場合、応答時間がさらに遅延する可能性もあります。
回答速度が求められる場面ではデメリットになるといえるでしょう。
必ず正しい回答を得られるわけではない
RAGを利用しても、必ずしも正確な回答を得られるわけではありません。
外部情報をもとに回答を生成しますが、その情報が常に正確であるとは限らないためです。
とくに、参照する情報に誤りが含まれている場合や、具体的なデータが不十分な場合に、不確実な回答を出力する可能性が高くなります。
このようにデータが不十分であったり、適切に整備されていなかったりすると、生成される回答の質が低下します。
RAGを利用する際には、情報源の信頼性を確認し、適切なデータを提供することが重要です。
自社で実装するには知識が必要
RAGを自社で実装することは、技術的に高いハードルがあります。
RAGの実装には、生成AIと既存システムとの統合や、適切なデータの選定など、多くの知識・スキルが求められます。
また、システムの運用やメンテナンスにも継続的なコストがかかるため、中小企業には導入のハードルが高く感じるでしょう。
このような場合、外部の専門企業に委託することをおすすめします。専門企業は豊富な知識と経験を持ち、ハードルの高さを解消できるからです。
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生成AIにおけるRAGとファインチューニングの違いは?
RAGとファインチューニングでは、生成AIの性能を向上させるためのアプローチが異なります。
なお、ファインチューニングは、特定のデータセットを用いて生成AIを追加トレーニングし、特定のタスクや分野に特化したモデルを作成する手法です。
以下に、それぞれの違いをまとめます。
項目 | ファインチューニング | RAG |
---|---|---|
推奨用途 | ・出力形式 ・トーンの調整 ・ タスク精度の強化 ・ トークンの節約 | 知識やロジックの獲得 |
コスト | ・ GPU単価に応じたコスト ・ 専用エンドポイントの稼働時間に応じたコスト | ・検索エンジン利用料 ・インデックスの情報量によりリクエストのトークンコスト増 |
生成応答のスピード | 入力トークン処理量が減少するため生成速度への影響小 | ファインチューニングよりも生成の時間が長くなる |
学習データ | データセットのサイズに依存せず数分の学習時間で必要な結果が得られる | 検索システムで多数のデータを取り込みリアルタイムで応答反映 |
技術 | ・チューニング、ニューラルネットワークの学習方式 ・自然言語処理や言語モデルの専門技術が必要 | チャンクチューニング、ベクトル検索、プロンプトエンジニアリングの知識が必要 |
RAGは、外部情報源を利用して最新の情報をリアルタイムで検索し、回答に反映させる手法です。このアプローチでは、常に最新の情報を取得できるため、動的な情報が必要な場合に有効です。
たとえば、社内FAQボットのような、自社データをもとにした回答が求められる状況で活用されます。
一方ファインチューニングでは、特定の分野や業務において高精度な回答を生成できるようになります。
たとえば、医療の知識をAIモデルに集中的に学習させることで、医療分野に特化した生成AIを作成できます。RAGとは異なり、学習データそのものに医療の知識が組み込まれているため、外部データに依存せずに正確な回答を行える点がメリットです。
RAGは柔軟性とリアルタイム性が強みである一方、ファインチューニングは高精度な専門知識の提供が強みです。それぞれの手法を、目的や利用シーンに応じて選択しましょう。
RAGとファインチューニングの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【一目でわかる】RAGとファインチューニングの違いとは?活用事例も紹介
生成AIにおけるRAGの活用方法
本章では生成AIにおけるRAGの活用方法を3つのポイントで紹介します。
- 社内チャットボットとして利用
- カスタマーサポートとして利用
- 文書の検索や要約などに利用
それぞれの説明について、ひとつずつ確認していきましょう。
社内チャットボットとして利用
RAGを社内チャットボットとして活用することで、社内コミュニケーションの効率が大幅に向上します。社内チャットボットが社員からの問い合わせに対して迅速かつ正確な回答を提供することで、業務の停滞を防ぎます。
また、内部データベースやドキュメントから情報を検索し、必要な情報を即座に提供できます。これにより、社員は情報検索に費やす時間を削減し、本来の業務に集中できます。
たとえば、株式会社クレディセゾンでは、「アシストくん」という社内情報回答チャットボットを導入しました。
このチャットボットは、社内業務や規定・規則に関する問い合わせに対応し、業務の効率化を実現しています。
このように、RAGを活用した社内チャットボットは、情報提供の精度と迅速性を高め、業務効率化に大いに貢献するのです。
参考:株式会社クレディセゾン
カスタマーサポートとして利用
RAGをカスタマーサポートに活用することで、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ正確な回答を提供できます。
RAGを活用することで、顧客が求める情報を正確に提供できるようになり、満足度の向上に繋がります。また、生成AIが問い合わせ内容にもとづいて関連する情報を検索し、回答できるため、人的リソースの削減も可能です。
たとえば、沖縄県沖縄市は24時間365日自動応答できるチャットボットの窓口を設置し、業務を大幅に効率化させています。
このように、RAGを活用することで、カスタマーサポートの質を向上させ、顧客の満足度を向上できます。
文書の検索や要約などに利用
RAGは、大学や研究機関での文書の検索・要約に非常に効果的です。
とくに、膨大な量の研究論文や学術データを迅速に検索し、要約することが求められる環境では、RAGの技術が大いに役立ちます。
たとえば、大学の研究者が新しい研究テーマに関する文献を調査する際、関連する論文やデータを短時間で検索し、その要点を自動的に抽出できます。
これにより、研究者は膨大な資料を読む時間が大幅に削減でき、研究の効率が飛躍的に向上します。
RAG(検索拡張生成)の実装手順
RAGの実装手順についてわかりやすく解説します。以下の表に、手順と説明をまとめました。
実装手順 | 説明 |
---|---|
1. 情報源の選択 | 質問に答えるための情報源となるデータベースの選択。 たとえば、企業の製品マニュアルや過去の問い合わせ記録などの使用。 |
2. 質問の数値化 | ユーザーからの質問や指示を、コンピューターが理解しやすい数値の並び(ベクトル)に変換するシステムの用意。 質問とデータベース内の情報の比較が容易に。 |
3. 関連情報の検索 | 質問に対して、選んだデータベースから関連性の高い情報を見つけ出すシステムの作成。 質問のベクトルと似たベクトルを持つ情報の探索により、役立つ情報の効率的な収集。 |
4. 回答の生成 | 集めた関連情報を元に、質問に対する最適な回答を作り出すシステムの設計。 自然な文章での的確な質問への回答の実現。 |
5. 性能の確認と改善 | 実際のシステム使用による回答の質や速度などの性能確認。 問題があれば、各部分の設定の調整と改善。 |
6. 継続的な改良 | システムの運用と並行した定期的な性能チェックと改良の継続。 新しい情報のデータベースへの追加やユーザーの反応を基にしたシステムの改良が重要。 |
RAGを実装することで、最新かつ信頼性の高い情報にアクセスしやすくなり、生成AIの回答の質を向上できます。
ただし、上記の手順では専門的な知識が必要です。自社での導入が難しい場合は、専門的な人材を雇ったり、コンサルタントに依頼しましょう。
生成AIにおけるRAG(検索拡張生成)についてのよくある質問
RAGに関する質問は以下の3つです。
- RAGとセマンティック検索の違いは何ですか?
- LLMとRAGの違いは何ですか?
- ベクトル検索とは何ですか?
質問に対する回答を確認して、RAGを実装する際の参考にしてみてください。
RAGとセマンティック検索の違いは何ですか?
RAGとセマンティック検索は、どちらも情報検索の手法ですが、アプローチや特性に違いがあります。
以下の表で、それぞれの違いをわかりやすく説明します。
特徴 | RAG | セマンティック検索 |
---|---|---|
基本知識 | ・情報検索と生成AIの組み合わせ ・外部情報源から関連データを検索 ・生成AIが検索結果を元に回答を生成 | ・クエリ※1の意味を理解する ・意味に基づいて最適な検索結果を返す ・意味的な関連性を重視する ・検索結果の提示が主目的 |
検索の範囲 | ・広範な外部データソースが対象・最新情報を取得可能(例:ニュース記事、研究論文、内部データベースなど) | ・事前にインデックス化※2されたデータベース内の情報 ・データの事前準備が重要 |
回答の生成 | ・検索したデータを元に生成AIが回答を生成 ・自然言語での回答が可能 | ・クエリの意味に基づいて最適な既存の回答を返す ・検索結果の提示が主目的 |
応用例 | ・リアルタイムな問い合わせ対応(例:カスタマーサポート) ・社内チャットボットでの情報提供 | ・知識ベースの検索 ・FAQシステム ・文書管理システムでの利用 |
利点 | ・常に最新の情報を提供できる ・複雑なクエリにも対応可能 ・生成AIによる自然言語での柔軟な回答生成 | ・クエリの意味を深く理解して正確な検索結果を返す ・インデックス作成により高速な検索が可能 |
欠点 | ・実装に高度な技術とリソースが必要 ・検索と生成の工程に時間がかかる場合がある | ・インデックス更新のタイミングによっては最新情報の反映が遅れる可能性あり ・インデックス作成と更新にコストがかかる |
※1:情報を検索するための単語やフレーズ
※2:検索対象となるデータを事前に整理し、検索しやすい形式で保存すること
RAGは、外部情報源から関連データを検索し、生成AIを用いて自然言語での柔軟な回答を生成できるため、リアルタイムな問い合わせ対応や複雑なクエリへの対応が必要な場合に適しています。
一方、セマンティック検索は、クエリの意味を深く理解し、事前にインデックス化されたデータベースから正確な検索結果を高速に返すことができるため、知識ベースの検索やFAQシステムなどで効果的です。
それぞれの手法は、用途や目的に応じて使い分けることが重要です。
LLMとRAGの違いは何ですか?
LLM(大規模言語モデル)は、大量のデータをもとにトレーニングされたモデルです。与えられた質問に対して学習データから回答を生成します。
一方で、RAGはLLMに外部情報を参照させ、信頼性の高い回答を出力させるための技術です。
LLMはChatGPTやGeminiといった生成AIサービスに用いられるAIモデルであり、RAGはLLMの利便性を高める技術のひとつであることを理解しておきましょう。
ベクトル検索とは何ですか?
ベクトル検索とは、文書や画像などのデータを数値の配列(ベクトル)で表現し、それらの類似度を計算することで関連性の高いデータを見つけ出す検索手法です。
従来のキーワード検索では、完全一致または部分一致するデータしか検索できませんでしたが、ベクトル検索ではデータの意味や特徴を捉えた上で類似度を計算するため、より柔軟な検索が可能です。
たとえば、「りんご」と「apple」という2つの単語は、キーワード検索では一致しませんが、ベクトル検索ではその意味の類似性から関連性が高いと判断されます。また、「りんご」と「バナナ」は、どちらも果物という点で類似性が高いため、ベクトル検索ではその関連性が捉えられます。
このように、ベクトル検索は、データの意味や特徴を捉えた柔軟な検索が可能となる技術なのです。
生成AIにRAGを活用して社内業務を効率化しよう
社内業務の効率化という観点で、今回の要点をまとめると以下の通りです。
- RAGは外部の情報を生成AIに提供し、回答の信頼性を高める手法
- 情報検索に費やす時間を削減し、本来の業務に集中できるようになる
- 社内チャットボットやカスタマーサービスなどに活用できる
このように、RAGを活用することで、情報の取得と活用が効率化され、企業全体の業務プロセスが最適化されます。
ただし、RAGの実装には専門的な知識・スキルが必要になることが多くあります。
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