share

公開日 

更新日 

  • 画像・動画生成AI

Canvaの危険性とは?過去の情報漏えいの事例や安全に使用するための対策も解説

イラストやデザインの作成ツールとして多くの場面で活用されているCanvaですが、セキュリティ面での危険性について不安を感じている方も増えています。

この不安を放置したまま利用を続けると、安全に活用することができず、個人情報や作品データが流出する可能性も出てくるでしょう。

この記事では、Canvaを利用する際に起こりうる危険性や過去の情報漏えいの事例、安全に利用するための対策もお伝えします。

記事を読み終えることで、Canvaのセキュリティリスクを正しく理解し、適切な対策を講じた上で、デザイン制作を楽しむツールとして安全に活用できるようになります。

以下の記事では、Canvaの他にイラストを作成できる画像生成AIツールを紹介しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。
関連記事:画像生成AIでイラスト作成!おすすめ8選や選び方、コツを解説

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO AI & Web3株式会社AI活用顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ SHIFT AI(会員1万人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現のために活動中。Xアカウントのフォロワー数は10万人超え(2025年1月現在)

弊社SHIFT AIでは、AIの基礎知識から、Canvaのようなツールのビジネスにおける活用方法をお伝えする無料のセミナーを開催しています。

さらに、セミナー参加者限定で、初心者でも稼ぎやすいAI副業の案件をまとめたガイドブックもプレゼント中です。

Canvaなどのツールを活用して、今抱えている業務を効率化するだけでなく「新たな収入源を作り上げていきたい」という方はぜひセミナーにご参加ください。

【無料】30,000人以上が受講!

Canvaの危険性とは?

デザインツールとして手軽に利用できるCanvaですが、セキュリティ面の危険性やリスクもいくつか存在します。

  • 情報漏えいの危険性
  • 不正アクセスを受ける危険性
  • サイバー攻撃を受ける危険性

ここからは、Canvaを利用する際に認識しておくべき3つの危険性について、紹介していきます。

情報漏えいの危険性

Canvaの共有機能

Canvaを利用する際に最も警戒すべき危険性は、共有機能を通じた情報漏えいです。

デザインの共有設定や編集権限を適切に管理しないと、重要なデータが第三者に流出したり、意図しない改変が行われたりする可能性があります。

たとえば、社内限定のプロジェクトデザインを共有する際に「リンクを知っている全員」という設定にしてしまうと、そのリンクが外部に転送された時点で、機密情報が流出するリスクが生じます。

情報漏えいを防ぐためにも、アクセスできる権限は「特定の相手のみ」に制限することが大切です。

また、共有が不要になったデザインは速やかに共有を解除し、使用済みのプロジェクトは適切にアーカイブするか削除することをおすすめします。

不正アクセスを受ける危険性

Canvaでは、利便性を高めるためにGoogleやFacebook、Microsoftといった外部サービスとのアカウント連携が可能ですが、この機能がセキュリティ上の弱点として狙われることがあります。

たとえば、連携しているいずれかのサービスでアカウント情報が流出した場合、その情報を使ってCanvaに不正アクセスされる可能性があるのです。

業務で利用している場合、プライベートのSNSアカウントとの連携が情報流出の原因となるリスクも考えられます。

こうした連携機能に潜む不正アクセスのリスクから身を守るには、アカウント連携を必要最小限に抑え、利用目的に応じて業務用とプライベート用のアカウントを使い分けることが重要です。

また、定期的に連携設定を見直し、使用していないサービスとの連携は解除しておくことをおすすめします。

サイバー攻撃を受ける危険性

Canvaはクラウド型のデザインサービスであるため、サイバー攻撃の標的となる危険性を抱えています。

これは、プラットフォームの脆弱性を利用した攻撃により、保存されているデザインデータやアカウント情報が狙われる可能性があるためです。

こうした攻撃を受けた場合、作成したデザインデータの暗号化や改ざん、さらには個人情報の流出といった深刻な被害が発生する場合も想定されます。

サイバー攻撃から身を守るには、Canvaが提供するセキュリティアップデートを速やかに適用し、不審なリンクやファイルには細心の注意を払うことが重要です。

また、重要なデザインデータは定期的に、ローカル環境にバックアップを取っておくなどの対策を行う必要があります。

Canvaの情報漏えいに関する実例

ハッカーの画像

Canvaは多くのユーザーに利用されているデザインツールですが、過去にいくつかの情報漏えい事件が起きています。

  • 2019年の大規模なハッキング被害
  • 認証情報の窃取事件

これらの事例を知ることは、今後のセキュリティ対策を考える上で重要な参考となります。

ここからは、Canvaで発生した主な情報漏えい事例とその影響について見ていきましょう。

2019年の大規模なハッキング被害

2019年5月、Canvaで約1億3900万人分のユーザー情報が流出する、大規模なハッキング被害が発生しました。

この事件では、ハッカー集団がデータベースに不正アクセスを行い、多くのユーザーの個人情報が危険にさらされる事態となりました。

流出したパスワードは暗号化されていたものの、解読される可能性も指摘されており、他のサービスでも同じパスワードを使用していたユーザーのアカウントが危険な状態に置かれることとなったのです。

この事件を契機にCanvaは、ユーザーへの通知とパスワード変更の要請を行いました。

その後、セキュリティ体制の見直しやISO 27001認証※の取得など、情報セキュリティの強化により、サービスの安全性は大きく向上しています。
※情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格

参考:Canvaセキュリティインシデント– 5月24日よくあるご質問

認証情報の窃取事件

カスペルスキー社が2024年3月に発表した調査によると、2021年から2023年の3年間で、Canvaから約116万人分のユーザー認証情報が窃取される事態が発生しました。

この認証情報は主に情報窃取型マルウェアによって盗まれ、その後ダークウェブ上のフォーラムやTelegramのシャドーチャンネルで取引されていたことが明らかになりました。

これは、フィッシングメールや偽サイトを通じて個人のデバイスに侵入したマルウェアが、ユーザーのログイン情報とパスワードを窃取し、それらがダークウェブ市場で売買される仕組みとなっています。

このような認証情報の窃取被害から身を守るには、強力なパスワードを設定し、定期的に変更することが重要です。

また、不審なメールやリンクには細心の注意を払い、信頼できるセキュリティソフトを導入することをおすすめします。

参考:Kasperskyの調査により、情報窃取型マルウェアによって3年間で合計3,600万件以上のAIおよびゲーム用認証情報の漏えいが判明

Canvaを安全に使用するための3つの対策

PCのセキュリティの画像

Canvaを安全に利用するためには、適切なセキュリティ対策が不可欠です。

  • 強力なパスワードを設定
  • 二段階認証の利用
  • プライバシー設定の確認

ここからは、アカウントの乗っ取りや情報漏えいのリスクから身を守り、安心してデザイン作成に取り組めるよう、具体的な対策を見ていきます。

強力なパスワードを設定

Canvaのアカウントを保護するためには、強力なパスワードの設定が必要です。

大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた12文字以上のパスワードを使用することで、不正アクセスのリスクを大幅に減らすことができます。

たとえば、パスワードを推測されやすい生年月日や連続した数字ではなく、無関係な単語を組み合わせた複雑な文字列を設定します。

また、他のサービスで使用しているパスワードの使い回しは避け、Canva専用のパスワードを設定することが重要です。

複数のパスワードの管理が難しい場合は、パスワード管理ツールの利用も検討してみましょう。

安全なパスワード管理のためには、定期的なパスワードの変更も大切です。不正アクセスの痕跡がなくても、3か月から6か月に一度はパスワードを更新することで、アカウントの安全性を保つことができます。

二段階認証の利用

パスワードに加えて、二段階認証を有効にすることで、セキュリティの強度を上げることができます。

たとえば、何らかの理由でパスワードが流出した場合でも、二段階認証が設定されていれば、第三者がアカウントにアクセスすることは困難です。

認証コードはログインの度に変更されるため、不正アクセスからアカウントを守る強力な防御となります。

二段階認証の設定は、Canvaのアカウント設定画面から簡単に行うことができます。

プライバシー設定の確認

デザインデータの保護には、適切なプライバシー設定が欠かせません。

共有設定や閲覧権限を正しく管理することで、意図しない情報漏えいを防ぐことができます。

共有リンクを発行する場合は、有効期限を設定し、必要以上に長期間アクセスできる状態を避けることも重要です。

プライバシー設定は定期的な見直しも必要なため、過去に共有したデザインの設定を確認し、不要な共有設定は速やかに解除しましょう。

また、プロジェクトごとにフォルダを分けて管理し、アクセス権限を整理することで、より安全なデータ管理が可能となります。

Canvaを利用する際の権利関係の3つの注意点

Canvaを利用する際には、著作権などの権利関係を意識した利用方法を知っておくことも重要です。

  • 商用利用の制限を確認する
  • 著作権を遵守する
  • 利用規約を必ず確認する

ここからは、Canvaの権利関係の注意点について説明します。

商用利用の制限を確認する

Canvaのデザイン素材を商用利用する際は、商用利用の制限を理解しておく必要があります。

テンプレートや素材をそのまま販売することは禁止されており、この規約に違反すると法的なトラブルに発展する可能性があります。

また、Canvaの素材を組み合わせただけのデザインは商標登録の要件を満たさない場合があります。これは、同じテンプレートを他のユーザーも使用できるため、独自性が認められにくいためです。

商用利用を考える場合は、Canvaの素材やテンプレートをベースとしながらも、独自のデザイン要素を十分に加えることが重要です。

著作権を遵守する

Canvaで利用できる素材には著作権に関する重要な制限があり、これを正しく理解せずに使用すると法的なリスクが生じる可能性があります。

たとえば、Canvaの素材ライブラリに含まれていない著名なキャラクターやブランドロゴ、他者が権利を持つ画像を無断で使用することは著作権侵害となります。

また、インターネット上から画像をダウンロードしてCanvaにアップロードし、デザインに組み込むことも著作権者の許可なしには行えません。

著作権トラブルを避けるためには、Canvaが提供する利用可能な素材の範囲内でデザインを作成するか、自身で撮影した写真や作成したイラストを使用することをおすすめします。

利用規約を必ず確認する

Canvaを安全に利用するために欠かせないのが、利用規約の確認です。

素材の商用利用に関する規約は更新されることが多く、特定の業種での利用が制限されたり、使用できる素材の範囲が変更されたりする場合があります。

また、著作権に関する条項も見直されることがあり、デザインの二次利用や再販に関するルールが変わることもあります。

こうした規約の変更を見落とさないためには、Canvaからの通知メールに注意を払い、定期的に利用規約を確認する習慣をつけることが大切です。

重要なプロジェクトを始める前には必ず最新の規約を読み直し、問題なく利用できることを確認しておくことをおすすめします。

>Canvaの利用規約の確認はこちらから

Canvaは危険性もあるが対策をすれば安全に活用できる!

Canvaには情報漏えいや不正アクセス、サイバー攻撃といったセキュリティ上の危険性が存在します。著作権や商用利用に関する制限もあるため、適切な理解が必要です。

しかし、強力なパスワードの設定や二段階認証の利用、プライバシー設定の確認といった対策を講じ、利用規約や権利関係をしっかりと把握することで、デザイン制作を存分に楽しめるツールとなります。

この記事で紹介した対策を実践し、Canvaの便利な機能を日々の業務や創作活動に役立てましょう。

CanvaにはAI機能も搭載されており、テキストから高品質なイラストや画像を数秒で生成できるのが特徴で、「デザインツールを使いたいけれど、複雑な操作が難しい…」とお悩みの方におすすめの機能です。

Canva AIの特徴や具体的な使い方を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

弊社SHIFT AIでは、CanvaのようなAIを搭載したツールを安全に正しく使い、副収入を得る方法を学べる無料のセミナーを開催中です。

デザイン制作や仕事で活用できる優れたAIツールを知りたい方や、AIを活用して安定した収入源が欲しいという方は、以下のボタンから詳細をご覧ください。

【無料】30,000人以上が受講!

記事を書いた人

Chie Suzuki

SEO・インタビューライター歴4年以上。
AIを活用し、情報収集やライティングの時間を半分以上削減。
最近は動画生成AIで遊ぶのが趣味です。