Imagen 3は、Googleが開発した最新の画像生成AIです。
Imagen 3はこれまでImageFXというプラットフォームのみで使用できましたが、2024年10月10日より、チャット形式の生成AIサービス「Gemini」でも全ユーザーが利用できるようになりました。
Geminiで利用できるようになり、より使いやすくなったImagen 3ですが「どうやってImagen 3を起動したらいいのかわからない」「どのような画像を生成できるのか知りたい」など疑問をもっている方もいるでしょう。
本記事では、Imagen 3の特徴やGemini・ImageFXでの使用方法、実際の使用例を解説します。また、Imagen 3の制限事項や、商用利用に関する注意点についても触れています。
この記事を読めば、すぐにImagen 3を使えるようになり、高品質な画像を量産できるようになるでしょう。
|監修者
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
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【Geminiでも使える!】Imagen 3の特徴
本章では、Imagen 3の基本的な特徴を紹介します。
- 幅広いスタイルの画像を生成できる
- GeminiとImageFXで無料で使える
- 日本語にも対応している
- SynthIDで電子透かしが入る
Geminiでも使えるようになったImagen 3について、本章で確認しましょう。
幅広いスタイルの画像を生成できる
Imagen 3は、多様なスタイルの画像を生成でき、とくにリアルな画像の生成を得意としています。
たとえば、写実的な風景写真から、質感豊かな油絵、アニメのシーンまで、幅広い表現が可能です。また、複雑な構図や細かい要素を含む指示にも対応し、ユーザーの意図を正確に反映した画像を作成できます。
上記のようにリアルな画像からキュビズム風、フェルト生地の柴犬、ピクセルアートの画像まで、テキストのみで生成できます。イラストレーターやフォトグラファーでなくても高品質の画像を生成できることで、世界中から注目を集めています。
GeminiとImageFXで無料で使える
Imagen 3は、「Gemini」と「ImagenFX」を通じて無料で提供されています。
Geminiは、チャット形式でAIと対話できるサービスです。一方で、Imagen 3は画像生成に特化したサービスです。Imagen 3はこれまでImageFXでしか使用できませんでしたが、2024年10月10日より、Gemini上でも使用できるようになりました。
GeminiでImagen 3を利用するメリットは、チャット形式で手軽に画像を生成できる点です。修正が必要なときでもチャットで指示できるため、理想の画像を生成しやすくなります。
一方、ImageFXは画像生成に特化した機能や設定を提供しています。そのため、Geminiよりも細かく指示を出せたり、1回あたり出力できる画像の枚数が多かったりします。また、部分的な修正も可能です。
Imagen 3を使用する際には、自分のニーズに合ったプラットフォームを選択しましょう。2つのプラットフォームにおける使用方法は次の章で解説します。
日本語にも対応している
Imagen 3は日本語にも対応しているため、日本人にとって使いやすい画像生成AIです。
画像生成AIとして人気のMidjourneyやStable Diffusionなどは、日本語だとうまくユーザーの意図が反映されません。一方で、ImageFXは日本語でも適切にプロンプトの意図を読み取ってくれるため、日本人にとって馴染みやすい画像生成AIといえます。
ただし、英語の方が生成される画像のクオリティが高い場合もあります。英語でプロンプトを入力したい場合は、GeminiやDeepLなどを活用して、日本語で書いたプロンプトを翻訳する方法が効率的です。
SynthIDで電子透かしが入る
Imagen 3には、SynthIDと呼ばれる電子透かし技術が組み込まれています。この技術は、生成された画像のピクセルに直接デジタル透かしを埋め込みます。
この透かしは、人間の目には見えないものの、特殊な検出技術を用いれば識別可能です。SynthIDの導入により、AI生成画像の出所を確認できるようになり、コンテンツの真正性や著作権の問題に対処する手段が提供されました。
SynthIDは、クリエイターの権利を保護し、AI生成コンテンツを適切に扱うための安全機能の一つとなっています。
Imagen 3を使う方法
Imagen 3を使うプラットフォームは、GeminiとImageFXの2つあります。
本章ではそれぞれのプラットフォーム別に使用方法を解説します。
Gemini
Geminiでは、画像を生成するよう指示を与えるだけでImagen 3を使えます。たとえば、「イルカの画像を生成してください」のような指示のみで、Geminiが画像生成タスクを認識し、Imagen 3が起動します。
また、Geminiには無料版と有料版のGemini Advancedの2プランがあります。Imagen 3はどちらのプランでも使用できます。
ただし、GeminiでImagen 3を使用するためには、Geminiのアカウント登録が必要です。Geminiのアカウント作成方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
ImageFX
Imagen 3を使う前に、まずはImageFXを使用するためにGoogleのAI Test Kitchenのアカウント登録が必要です。まずは、GoogleのAI Test Kitchenの公式サイトにアクセスしましょう。
次に、画面下か右上の「Googleでログイン」を押して、Googleアカウントを使ってログインします。これでアカウント登録は完了で、ImageFXを使う準備が整いました。
ImagenFXは画像生成専用のプラットフォームであるため、Geminiよりも画像生成に関する機能が多い点が特徴です。以下の解説画像を参考に、ImageFXにプロンプトを入力してみましょう。
画像を生成した後にもさまざまな操作を行えます(以下画像参照)。
また、「画像を編集」では、画像の部分修正を行えます。たとえば、以下のように釣竿をブラシでなぞって修正指示を出すことで、好きな画像に差し替えられます。
ただし、Geminiと異なりImageFXは日本語に弱く、日本語プロンプトの場合、しばしば生成を拒否されます。そのため、ImageFXを使う際には英語のプロンプトを使用するようにしましょう。
【プロンプト紹介】Geminiで作ったImage 3の作例
本章では、Imagen 3で生成したさまざまなスタイルの画像を紹介します。
- リアル風
- アニメ風
- ピクセルアート風
- 浮世絵風
- ロゴ
プロンプトも紹介しているため、Imagen 3を使用する際の参考にしてみてください。
リアル風
まずはImagen 3が得意とするリアル風の画像を紹介します。今回は、ImageFXのImagen 3を使用しました。
この例のように、非常にリアルな画像を生成できます。また、日本人の特徴を適切に捉えています。
なお、2024年10月時点で、GeminiのImagen 3では人物画像の生成はできません。Imagen 3を使った人物の画像生成を行いたい方は、現時点ではImageFXを使用しましょう。
アニメ風
次に、アニメ風の画像を生成してみましょう。今回はGeminiのImagen 3を使います。
Geminiの場合、日本語のプロンプトでも画像を生成できます。また、修正が必要な場合もチャット形式で簡単に指示を送れる点もメリットです。
ピクセルアート
次に、ピクセルアートの画像を生成してみましょう。今回もGeminiのImagen 3を使います。
実は、上記の画像は一つ前に紹介した黒猫の画像に対し、Geminiのチャットで「この猫をピクセルアートにして。」と指示を出しただけです。
このように、Geminiを活用することで、簡単に画像のスタイルや色などを修正できます。
浮世絵風
次に、日本の伝統である浮世絵風の画像を生成してみましょう。今回もGeminiを使用します。
今回の画像はこれまで紹介した画像と作り方が異なり、画風の参考となる画像を提供した状態でImagen 3を使っています。参考となる画像を提供することで、理想の画像を生成しやすくなります。
Geminiに画像を認識させる方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【完全網羅】Google Gemini(ジェミニ)の使い方・始め方を解説!
ロゴ
最後に、ロゴを生成してみましょう。今回もGeminiを使います。
このように、生成する画像の中には文字入れも可能です。まだ日本語が苦手ですが、英語であれば高精度で文字入れできます。
本章を参考に、自身でもImagen 3を使って画像を生成してみましょう。
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Imagen 3を使う際の注意点
最後に、Imagen 3を使用する際の注意点を解説します。
- GeminiのImagen 3は人物を生成できない
- サイズの調整が難しい
- 商用利用できるか不透明
本章を参考に、Imagen 3の注意点や限界を理解しておきましょう。
GeminiのImagen 3は人物を生成できない
GeminiのImagen 3では、2024年10月11日時点で人物の画像を生成できません。
※日本語ではなく英語ならまれに生成できます。
「まもなくGemini Advancedで人物の画像生成を利用できるようなります。」と書かれているため、近日中に有料版のGemini Advancedプランで使用できるようになると思われます。
しかし、無料版での人物の画像生成には言及されていません。Geminiの無料プランの方は、ImageFXを代案として考えておきましょう。
Gemini Advancedに関しては、以下の記事で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。
関連記事:Gemini Advancedとは?できることや料金、無料版との違いを解説
サイズの調整が難しい
Imagen 3を使用する際の注意点の一つに、画像サイズの調整が難しい点が挙げられます。
現在のImagen 3では、生成される画像は基本的に正方形になります。そのため、横長や縦長などの特定のアスペクト比を指定することは困難です。
この制限はImagen 3のデメリットですが、将来のアップデートで改善される可能性があります。
商用利用できるか不透明
Imagen 3で生成された画像の商用利用については、現時点で明確な指針が示されていません。そのため、Imagen 3で生成した画像を商用目的で使用する場合、十分な注意が必要です。
個人的な使用や非営利目的での利用は規約違反になりませんが、Imagen 3で生成した画像を販売したり、企業のロゴに使用したりする行為は慎重になる必要があります。
明確な規約が存在しないため完全に禁止とは言えませんが、Imagen 3を使用する際には注意点として頭に入れておきましょう。
Imagen 3で手軽に高品質画像を生成しよう!
Imagen 3は、GeminiやImageFXなどで使える、リアルな人物やデジタルアート、アニメ風までさまざまなスタイルに対応している画像生成AIです。
また、無料で使用できるため、誰でも手軽に試せる点も魅力です。本記事を参考にして、GeminiやImageFXでImagen 3を使用してみましょう。
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