ChatGPTの文章は検出ツールで検知可能?ツール6選や検証結果も解説
「ChatGPTで書かれた文章を判定できる検出ツールはない?」と困っていませんか。
ChatGPTをはじめとする生成AIが広く活用される今日、レポートや論文、文章コンテンツへのAI活用が問題視されています。
すべてAIで作られていると、学生のレポートの場合、学力や知識にはつながりにくいでしょう。「あの教授はAIでも通る」と認定されては威厳が保たれません。
世に出すコンテンツの場合、社の信用問題につながり、訴訟問題にもなるおそれがあります。
ですから、検出ツールを活用し、レポートや文章コンテンツにどれほどAIの手が加わっているのか見分けなければなりません。
本記事では、検出ツールの概要や使用結果、日本語に対応している検出ツールを解説します。
ぜひ最後まで読み進めて、論文やレポート、文章コンテンツのチェックに役立ててください。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
弊社SHIFT AIでは、計130個のGPTsや無料で使えるAIツールを配布しています。
「ChatGPTを使いこなせるようになりたい」という方は、ぜひ無料で資料を手に取ってください。
目次
ChatGPTに使える検出ツールとは
ChatGPTにも活用できる検出ツールとは、文章が生成AIで作成されたのかどうかを識別する仕組みです。
さまざまなAIモデルが生成した文章・フレーズの特徴や構造、パターンを学習し、その学習内容から、AIが生成したかどうかを検知します。
検出ツールの活用は多岐にわたり、文章の信頼性や著作権侵害の防止、セキュリティの強化に有用です。
たとえば、学生の書いたレポートや論文に活用されます。みずからリサーチし考えたものでなければ、学生自身の学びにつながらないためです。
また、AIが作成した文章には、誤情報や古い情報が含まれるおそれがあります。人の目を通さずに誤った情報が書かれたままでは、コンテンツとして世に出したとき、社の信頼性を失ってしまうでしょう。
担当者からコンテンツが提出されたとき、検出ツールを使えば、まるまるAIで作成したかどうか見破れるのです。
高精度な文章を作成できる生成AIが広まってきた今日、検出ツールを用いたチェックは、情報の正当性や新鮮さの確認に欠かせないものになっています。
ChatGPTの文章に検出ツールを使った結果
ChatGPTで作成した文章に検出ツールを使ってみると、どのように判定されるのでしょうか。
検出ツールを用いた結果を紹介します。検出ツールを使った場合、何がどのようにわかるのか、ぜひ参考にしてください。
今回は、ChatGPT(モデルはGPT-4o)で生成した以下「言語学分野のレポート」を検出ツールにかけてみました。
今回の調査では、各ツールの対応言語ごとに、日本語と英語のレポートを用いました。日本語対応ツールには日本語のまま、非日本語対応ツールには、日本語のレポートを英語翻訳したものを送信しています。
また、以下「AI判定」は、数値が大きいほどAIが書いたものであることを示しています(100%:AIが作成した、0%:人間が作成した)。
ではまず、5つの日本語対応のツールで実施した結果を紹介します。
ツール名 | AI判定 |
---|---|
undetectable AI | AIである (判定ツール8個中、5/8が100%、3/8が50%) |
Copyleaks | 100% |
GPTZero | 75% |
isgen.ai | 100% |
Smodin | 100% |
5つのツールのうち3つが「100%」と判定しました。ほか2つについては、100%ではないものの、おおよそAIが作成したものとしています。
次に、日本語のレポートを英語翻訳したものを検出ツールにかけた結果を紹介します。ツールは7つを用いました。
ツール名 | AI判定 |
---|---|
Originality.ai | 100% |
AI content detector | 82% |
Crossplag | 100% |
ZeroGPT | 80.58% |
Winston AI | 100% |
Sapling AI Detector | 100% |
KAZAN SEO | 10.44% |
英語翻訳してチェックした場合、6つ中5つのツールで100%、あるいは80%以上、AIが作成したと示されています。
上記の結果から、仮に翻訳してツールにかけたとしても、ChatGPTで生成した文章は「AIが作成した」と判定されることがわかりました。
今回使用したChatGPTのモデルは2024年10月現在最新のGPT-4oですが、この最新モデルでの出力でも、検出ツールにAIであると見破られてしまいます。
つまり、多くの生成AIで作成された文章は、検出ツールを使えば「AIで書いた」とバレてしまうのです。
ChatGPT-4oの機能や使い方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
【無料で使える】ChatGPT-4(GPT-4o)の特徴や活用事例、使い方を完全網羅!
GPT-4(GPT-4o)は文章・画像・音声に対応の、回答の正確性や多様な機能が特徴のAIモデルです。本記事では、GPT-4oの基礎知識や機能、活用方法などを解説します。本記事を読めば、ChatGPTで業務効率化を一気に進められるでしょう。
【日本語対応】ChatGPTで書いた文章の検出ツール6選
ChatGPTで書いた文章を見破るのに有用な検出ツールのうち、日本語に対応している以下6つについて解説します。
- undetectable AI
- Copyleaks
- GPTZero
- isgen.ai
- Smodin
画面の見やすさや操作性・機能性がそれぞれ異なるので、ぜひあなたの使い勝手にマッチしたツールを使ってみてください。
undetectable AI
undetectable AIは、公式サイトによると、なんと1,000万人以上のユーザーから支持されている検出ツールです。
一度に1万文字まで入力できるので、レポートや論文など、文字数の多い文章のチェックに向いています。AI検出だけでなく、より人間らしい文章への書き換えも可能です。
undetectable AIでチェックすると、さまざまな検出ツールを用いた結果から判定されます。
今回の場合、8つ中5つのツールで「0%人間」、3つのツールで「50%人間」となり、赤文字で「AIによって書かれたもの」と判定されました。
undetectable AIは、アカウント登録やサインアップをせず無料で利用できます。
しかしアカウントを作成すれば、以下のように、執筆目的や文章バランスなどのより詳細な編集が可能です。
品質向上や入力できる文字数上限の増加を望む場合は、有料プランの利用がおすすめです。月払いでは月額14.99ドル、年払いでは月額5ドルから利用できます。
Copyleaks
Copyleaksは、続々とリリースされる新しいAIモデルもカバーしてくれる検出ツールです。公式サイトによると、100万件以上のテストを経て、99%以上の精度を誇ります(誤検知率0.2%)。
AI検出だけでなく、より人間らしい文章作成や盗作検出も可能なので、レポートやコンテンツ作成に有用でしょう。
Copyleaksでのチェックは上画像の画面からでも行えますが、表示が見にくい場合があるので、サインアップして利用するのがおすすめです。
アカウント作成は無料で行えますし、グーグルやFacebookのアカウントで簡単にサインアップできます。サインアップすると以下の画面になります。
画面左側の設定では、検出対象の文章から引用や参照部分を除いたり、校正の目的を変えたりできます。サインアップ後にガイドがあるので安心です。
Copyleaksでチェックが完了すると、以下のように、画面上部に結果が表示されます。左側が既存文章との一致度、右側がAI判定です。
今回の場合、盗作のおそれはないですが、100%AIで作成されたと判定されました。
無料で利用できるのは5クレジット(1クレジット250語相当)なので、レポートや論文のように長い文章を扱う場合には有料プランが適しているでしょう。
また、CopyleaksにはGoogle拡張機能もあります。拡張機能は画面右側に表示されるので、毎回ブラウザで開くのが面倒という方におすすめです。
GPTZero
GPTZeroは、一度に5,000文字まで入力できる検出ツールです。実際に使ってみて、シンプルで、見やすく使いやすいツールだと感じました。
アカウントの登録が必要なく、無料で使える点も魅力で、月間10,000語までチェックできます。しかし、より詳細なチェックができるので、アカウント登録をして利用するのがおすすめです。
無料版では英語・フランス語・スペイン語に対応していると記載がありますが、日本語の文章も判定できたので、ある程度チェックしたいという場合に有用でしょう。
GPTZeroでチェックが完了すると、以下のように判定が表示されました。円グラフやバーなど、視覚的にわかりやすく示されています。
有料プランにすると、月間でチェックできる語数の上限が増えたり、盗作チェックが行えたりします。さらに、プレミアムプランにすれば多言語AI検出機能が追加されます。
isgen.ai
isgen.aiは、月間12,000文字まで入力できる検出ツールです。シンプルな画面が特徴的で、機能も最小限に抑えられているので、AI検出だけに活用したい方におすすめです。
isgen.aiでチェックが完了すると以下のような画面になります。検出結果の概要のほか、細かな文章の解析もしてくれます。
有料プランにすると、入力できる語数の上限が増え、より詳細な解析を行えるようになります。
Smodin
Smodinは、5,000文字まで入力できる検出ツールです。AI検出のほか、文章のリライトや盗作チェック、AIでの文章作成まで行えます。
無料でも使える機能が幅広いので、文章作成のサポートやヒントとして学生の方におすすめです。ただし、アカウント作成なしでも利用できますが、1週間に2回までしか使用できないので注意しましょう。
Smodinでチェックが完了すると以下のような画面になります。右上「詳細表示」をONにすれば、文章のどの部分がよりAIと判定されたのかチェック可能です。
有料プランにすると、週に利用できる回数や入力文字数の上限が増え、さらに盗作チェックや要約・翻訳も利用できるようになります。
【注意】検出ツールの判断が絶対ではない
高精度にAI判定をしてくれる検出ツールですが、ツールの判断が絶対ではないことに注意しましょう。
検出ツールは、ChatGPTをはじめとしたAIが生成する文章の特徴から判断しているためです。AIが書いた文章の特徴に当てはまる場合、人間が書いた文章でもAIと判定されてしまいます。
たとえば、非英語話者が英語で論文を書いた場合、AI文章だと判断される可能性があります。
使用される単語や文章がネイティブより少なく、より単純でAIが作成した文章と判断されてしまうからです。
また、「AIが書いた文章だ」と判定されても、その結果は絶対ではありません。
AIで文章を作成したのち、人間の手を加えたり、人間らしい文章に書き換えるツールを使ったりすれば、「AIの文章ではない」と判断されるおそれがあります。
ですから、検出ツールは絶対的な判断ではなく、あくまでツールとして使用するようにしましょう。
ChatGPT(生成AI)で作られた文章の見分け方
検出ツールを活用したうえで、人間の目でしっかりと見分け、判断するのが最も効果的です。
ChatGPTをはじめとするAIの文章の特徴を押さえ、文章に該当しないかどうかチェックしましょう。AIが作成した文章の特徴は以下のとおりです。
- 一貫していて論理的
- 同じ単語を不自然に避ける
- 一般的でない高度な単語を用いる
- 文体や文章の流れ・構成が均一
- 個人の見解や感情が入っていない
- 最新の情報でない
これらの特徴のうち、より見分けやすい以下2つの特徴について解説します。
- 個人の見解や感情があるか
- 文章の流れ・構成
少なからず、上記2つの特徴はチェックするようにしましょう。
個人の見解や感情があるか
AIはもちろん人間ではありませんから、筆者個人の見解や感情が述べられていない、あるいはごく表面的な記載に留まることが多くあります。
とくに授業のレポートであれば、レポート評価につながりますから、学生本人の意見や感想が述べられているはずです。
仮にまとめの部分に書かれていても、ChatGPTで作成した文章の場合、ごく表面的な内容になっています。
AIかどうか判断するときは、文章の中で筆者の見解や感情が述べられているかチェックするのが大切です。
文章の流れ・構成
文章の流れや構成が一定でないかどうかチェックするのも、AIが書いた文章かどうか見分ける際に重要です。
ChatGPTをはじめとする生成AIで文章を作成した場合、ある節内の各項で、同様の流れや構成で書かれることが多くあります。生成AIは、論立てて述べる特徴があるからです。
たとえば以下画像のように「結論→たとえば→このように」という構成であったり、冗長表現が繰り返されていたりします。
何度も連続で同様の流れ・構成で書かれている文章であれば、AIの文章と疑う余地があるのです。
ただし、このような文章の構造や表現は、人間が行った場合もあるので注意しましょう。たとえば、1つの項で作成した文章の流れを、別項にもコピーアンドペーストしている可能性があります。
検出ツールを活用してAI文章をチェック!
検出ツールは、ChatGPTをはじめとする生成AIが作った文章かどうか判断するのに役立ちます。
今回テストで用いたGPT-4oの文章でも「AIだ」と見破られてしまったので、精度としては高水準でしょう。
ただし、検出ツールの結果がすべてではありません。AIで作成して編集した文章が「AIではない」と判定されることもあれば、人間の手ですべて作成した文章でも「AIだ」とされる場合があります。
検出ツールはあくまでサポートとして活用し、ツールの判定で100%判断しきらないようにしましょう。
弊社SHIFT AIでは、計130個のGPTsや無料で使えるAIツールを配布しています。
「ChatGPTを使いこなせるようになりたい」という方は、ぜひ無料で資料を手に取ってください。
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記事を書いた人
木村凛日
フリーランスのSEOライター・ディレクター。
当メディアでは執筆・リライトを行っています。
200名以上のWebライターの育成経験あり。
メディア分析も担当しています(他メディア)。
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