「AIは図が読めない」時代の終わり。マルチモーダルAIの進化論「MMFormalizer」

「このグラフを読み解いて、要点をまとめて」
このような指示を生成AIに出したとき、的外れな回答が返ってきて、ガッカリした経験はありませんか?
テキストの理解が得意なAIも、画像や図に込められた意図を正確に汲み取るのは“まだ発展途上”です。
ところが最新の研究で、香港大学の研究チームが、AIが人間のように「見て、理解し、考える」ためのフレームワーク「MMFormalizer」を発見しました。
この記事では、あなたのAIへの常識を覆すかもしれない、MMFormalizerの概要と将来の可能性について解説します。
この記事の3行まとめ
- AIが物理の図を見て問題を解く新技術の登場
- テキストと画像を統合し、AIがより深く世界を理解
- これからのAI活用の常識を根底から変える可能性
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AIの限界を突破する新技術「MMFormalizer」とは?

「MMFormalizer」は、香港大学などの研究チームが発表した、マルチモーダル情報を形式的な知識へと変換するための、全く新しいフレームワークです(参照論文は記事下部に記載)。
「見て、理解し、数式に変換する」という画期的な仕組み
MMFormalizerの最も革命的な点は、単に画像の内容を説明する、という程度の話ではありません。
数学的・物理的な法則を読み取り、コンピューターが処理できる「形式的な言語」(数式など)に変換してしまう点にあります。
MMFormalizerが図を理解する流れは、人間が物理の問題を解くプロセスに似ています。
- まず図を見て、物体間の関係や力の向きを把握する(見る)
- 次に、それがどのような物理法則に対応するのかを考える(理解する)
- そして最後に、具体的な数式を立てて計算する(数式に変換する)
MMFormalizerは、この一連の知的作業をAIに実行させるための道筋をつけたのです。
物理法則さえも理解する驚異のポテンシャル
MMFormalizerの能力を測るために、当論文では、図の理解が不可欠な物理や数学の問題を集めたベンチマーク(PHYX-AF)を作成し、実験を行いました。
その結果では、最先端のAIであるGPT-5やGemini-3-Proでさえも、特に図形を扱う幾何学の問題には大苦戦しました。
しかし、MMFormalizerの枠組みを用いることで、以下のような幅広い物理法則を扱える可能性を示しました(詳細は記事下部に記載)。
- 古典力学
- 相対性理論
- 量子力学
MMFormalizerを用いた実験結果は、AIが単なるアシスタントではなく、今日より更なる科学的発見のパートナーになり得ることを示唆しています。
MMFormalizerは私たちの仕事にどう影響するのか?
この技術「MMFormalizer」は、私たちの仕事や生活へ、具体的にどのような変化をもたらすのでしょうか。
その応用可能性について、2つの仮説を考えてみましょう。
科学技術計算や教育分野での応用
新薬の開発や材料設計といった分野では、複雑な分子構造の図からその性質をAIが自動で解析し、シミュレーションを行うといった活用が考えられます。
AIのサポートがより強固になり、人類の研究開発のスピードは飛躍的に向上するでしょう。
教育分野では、生徒が描いた図をAIが瞬時に理解することで、一人ひとりに最適化された指導が可能となります。
より人間らしい対話が可能になる未来
MMFormalizerが目指すのは、「AIが人間と同じように、テキストと視覚情報を統合して世界を理解すること」です。
マルチモーダルのさらなる進化が実現すれば、AIとのコミュニケーションは確実に変化します。
AIが、私たちがホワイトボードに描いたラフな図を見て、意図を汲み取った提案ができるようになるでしょう。
今よりもさらに、まるで優秀な同僚と話しているかのような、真に人間らしい対話が当たり前になる未来が、すぐそこまで来ているのです。
まとめ
今回解説したMMFormalizerは、現在のマルチモーダルAIが抱える「もどかしさ」を解消し、AIが人間のように世界を深く理解するための、非常に重要な一歩です。
この技術が発展すれば、AIは科学・教育・ビジネスといったあらゆる領域で、私たちの能力や可能性を大きく拡張するパートナーとなる可能性を秘めています。
生成AIの進化から、ますます目が離せません。
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◾️参照論文
- 著者:Jing Xiong, Qi Han, Yunta Hsieh, Hui Shen, Huajian Xin, Chaofan Tao, Chenyang Zhao, Hengyuan Zhang, Taiqiang Wu, Zhen Zhang, Haochen Wang, Zhongwei Wan, Lingpeng Kong, Ngai Wong
- 論文タイトル:MMFormalizer: Multimodal Autoformalization in the Wild
- 年:2026年1月6日
- URL:https://arxiv.org/abs/2601.03017
◾️ベンチマーク(PHYX-AF)
| MathVerse(数学問題 ) | PhyX(物理問題 ) | Synthetic Geometry(合成幾何問題 ) | |
|---|---|---|---|
| 論文名 | Mathverse: Does your multi-modal llm truly see the diagrams in visual math problems? | PhyX: Does your model have the “wits” for physical reasoning? | Solving olympiad geometry without human demonstrations |
| 著者 | Zhang et al., 2024a | Shen et al., 2025 | Trinh et al., 2024 |
| リンク | https://arxiv.org/abs/2406.16852 | https://arxiv.org/abs/2505.15929 | https://www.nature.com/articles/s41586-024-07462-5 |
| 内容 | 平面幾何、立体幾何、関数問題 | 古典力学、電磁気学、熱力学、現代物理 | オリンピアード級の幾何学問題 |





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