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【2026年のAI予想】革命の旗手が語る次のブレイクスルーとは【bioshok file 003】

執筆者

AI安全・AIトレンド 啓発アナリスト(独立)

bioshok

大学では半導体に関する研究をし、大学院では自然言語処理に関する研究を行う。 現在はITエンジニアとして働く。 Xの@bioshok3(フォロワー数2万9千人)にてAIに関するトレンドとAIのリスクに関わる多数の情報発信を行っている。著書に “AIのもたらす深刻なリスクとその歴史的背景” (2024)人工知能学会の私のブックマークに”AIアライメント”がある。超知能がある未来社会シナリオコンテスト(2024)にて「(ファイ)の正夢」(共著)にて佳作を受賞。

2025年は、生成AIを本格的に使い始める人が増えた一年ではないでしょうか。

DeepReseachによる調査上のハルシネーション低減や効率化の実現に加え、難しい理系問題やソフトウェア開発で活用できるreasoning model※が登場・進展してきました。
※より長考して高品質なアウトプットができるモデル

以前の記事で「AIの性能が向上するトレンドは、2030年まで続く可能性が高い」と述べました。

では、来年のAIはどうなるのでしょうか。

本記事では、フロンティアモデル企業の著名人たちによる2026年の予想を見ながら、その後くわしい解説をしていきます。

SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。

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2026年の著名人による予想

以下、フロンティアモデル研究機関の研究者やトップによる2026年の予想をリストアップしました。まずはざっと眺めてみましょう。

フロンティアモデル開発各社の2026年予想 OpenAI、Anthropic、Google DeepMind、Figureの主要4社が、2026年にどのような技術的マイルストーンを予測しているかを一覧にしたスライド

大前提、AIの性能が頭打ちになると考えている人達はいません。

そして各社の予想している進歩をざっとまとめると、キーワードとしては「自律性」「マルチモーダル能力(ロボティクスも含む)」「科学的な新たな発見」の3つが挙げられます。

一部を紹介すると、以下のような予測が行われています。

◾️OpenAI CEO サム・アルトマン (Sam Altman) 氏による予測

2026年には、AIエージェントが数日単位のタスクを実行できるようになる。2026年には、AIによる非常に小規模な科学的発見が起こることを期待。

◾️GoogleDeepMind デミスハサビス氏による予測

エージェントの信頼性が増し、マルチモーダル(画像、動画、テキスト、音声)の統合がさらに進む。

各社予想を詳細は、記事の最後『付録』にまとめています。

各社の主張を簡単にまとめると、以下のようになります。

AI性能の継続的な飛躍 主要各社が2026年もAIの能力(特に自律性、科学的発見、マルチモーダル)が大きく向上し続けると予測していることを総括したスライド

大枠の方向性を読み解いたところで、次に「なぜそのような予測がされているのか」について説明していきます。

今後1年で起きる強化学習の飛躍は大きい

なぜ各社から、このような積極的な発言がされるのでしょうか?理由として「まだまだ強化学習のパラダイムが始まったばかりという事実」があるでしょう。

2020年から2024年までは事前学習のスケーリングが試みられてきた年でしたが、2025年からは事後学習、つまり強化学習を用いたLLMの性能の飛躍が始まりました。

「GPT-5」や「Gemini-3 Pro」は、強化学習にそこまでの計算量をまだ費やしていないと推測されています。

さらに、今後各社が使用できる計算リソースから鑑みると、強化学習を用いた性能の飛躍は今後さらに起きると推測できます。

以下グラフのように、少なくともあと1〜2年は、強化学習を用いたLLMの性能飛躍が続く可能性が高いと考えられているのです。

推論(Reasoning)モデルの学習計算量が急増しているものの、2026年頃には全体的な計算量フロンティアの成長線に収束する(スローダウンする)可能性を示したグラフ
画像出典:How far can reasoning models scale?(EpochAI)

去年から今年にかけて、GPT-4oの​​「o1→o3→GPT-5→GPT5.1→GPT-5.2」というスピード感のある進化、そしてGemini 3 proの登場がありました。

こういった中で「AIが急速に実務で使えるようになった」と実感する方も多いでしょう。その傾向がまだまだ来年も続く、ということなのです。

AIが数日の自律的なタスクを実行可能になる

現状のAIは、およそ数時間の自律的な作業を実行可能です。たとえば、以下のようなシンプルな指示をChatGPTに行ったとします。

  • このテーマで調査して
  • このソフトウェアコードを開発して

このときの出力を見て、「優秀な人間が数時間かけたレベルのアウトプットを、少なくとも出してくれるようになった!」と感じる方は多いでしょう。

AIがソフトウェアエンジニアリングを実行できる時間のテスト

AIによる自律的なタスク実行の指標を、METR(Model Evaluation and Threat Research)※という組織がベンチマーク上で測っています。
※人間に対する超高性能AIの危険行動を事前チェックする「AIの安全性テスト機関」

現在、ソフトウェアエンジニアリングにおいてAIが実行可能な時間は、以下のグラフのように最先端で2時間42分です。

つまり、現在のAIは、優秀なソフトウェアエンジニアが2時間42分かかって実行できる開発をこなせるようになってきているということを示します。

LLMが処理可能なエンジニアリングタスクの時間的範囲が、単純な質問回答から将来的な「ロバストな画像モデルの学習」レベルまで拡大していく予測
画像出典:Measuring AI Ability to Complete Long Tasks(METR)

さらに、現在のこの傾向を外挿したグラフが以下です。

7ヶ月で自律性の時間が2倍(下記の図の線でオレンジ色)になっており、保守的に見ても来年は8時間程度です。

これは人間が1日で働く労働力に等しく、工数としては一人日分と言えるでしょう。

そして「4ヶ月で2倍になる」と予想されているトレンドもあります。下記図の赤い線の部分です。

2025年から2026年にかけて、AI(GPT-5やGrok 4など)が扱えるタスクの長さが垂直に近い角度で指数関数的に伸びる予測を示したグラフ
画像出典:A new Moore’s Law for AI agents(METR)

事後学習のパラダイムは昨今始まったばかりであり、その傾向は新たな指数関数的な成長のパラダイムを意味している可能性もあります。

この場合、およそ来年末までには8倍(約2.5時間×8=20時間)になります。20時間を8時間で割ると2.5日、つまり数日程度の工数をAIが自律的に行える確実性が高いと言えるでしょう。

現状、ソフトウェアの脆弱性を直すよう指示しても、一度目で完璧に実行できない場面があります。

しかしこの指示は「とても優秀な人間に、数時間で特定のバグを治せ」と言っているようなものです。

来年には、自律的に達成できる時間が数日になるため、少なくともソフトウェアエンジニアリング領域においては、その経済的な有用さが大きく増すと思われます。

自律性の指数関数的な向上に関するテスト

この指数関数的に自律性が高まる傾向は、以下のグラフのようにあらゆる領域で観測されています。

数学、コーディング、自動運転(Tesla FSD)など、多様な領域においてAIが処理できるタスクの時間軸(Time Horizon)が伸びていることを示すグラフ
画像出典:How Does Time Horizon Vary Across Domains?(METR)

ソフトウェアエンジニアリングに限らず、ホワイトカラーが業務で行うタスクのほとんどは、今年から来年にかけて数日程度の自律性に向けて進歩していくと思われます。

つまり、現状とても優秀な人間が数時間かけて出すような成果を、数日かけて行うことができるようになっていくでしょう。

ソフトウェアの設計に潜むバグの修正や、調査依頼したテーマに沿った洗練された資料の作成など、業務上で2025年にみられたAIの有用性の向上と同等以上のものが2026年にもみられるはずです。

とても優秀な社員がそばにいる感覚。それを実感する2026年になるのではないでしょうか。

GUI操作が実用的になる

2026年は、マルチモーダル能力も高まっていくでしょう。既に「Gemini 3 Pro」の画像生成機能「Nano Banana Pro」に驚いた方も多いのではないでしょうか。

霞ヶ関文学を理解したようなスライドを画像で生成したり、ストーリーのある漫画を文字も含めて生成できるレベルになってきています。

GUIの操作のベンチマークであるOS Worldの予想

OS Worldは、AIが人間と同じような視覚的入力から、人間と同じようにマウスやキーボードを使って操作する能力を見るものです。

以下のグラフを見ると、現状人間のパフォーマンス(72.36%)に満たないですが、外挿すると来年には人間と同等以上のパフォーマンスを出すようになると予想されています。

OSWorld(PC操作)ベンチマークにおいて、AIの性能が2025年後半にかけて急速に向上し、人間レベル(約72%)に接近・到達する予測を示したグラフ
画像出典:OSWorldの性能向上のトレンド予想

世界中にはマルチモーダルデータ(Youtube等)が大量に存在しており、まだまだ学習に使いきれていないというのが現状でしょう。

一方で来年以降計算資源のスケールアップが大きく見込まれるため、マルチモーダルに費やされる資源も大きくなるでしょう。

世界中には、10^15token(10の15乗)のマルチモーダルデータが存在するという見積もりがあります。

ざっくりですが、その全てを1兆パラメータのモデルで学習するとなると、「6*10^12*10^15=6*10^27FLOPs」という演算能力が必要です。

現状フロンティア研究開発機関は「およそ最大でも3*10^27FLOPsの演算を数ヶ月で1つのモデルにできる程度の計算リソースしか持っていない※」と思われます。
※参照:Compute Forecast(AI 2027)

故に、まだまだマルチモーダルデータを学習できるアップサイドは高いということになります。

AI学習に利用可能なWeb上のデータ量(Common Crawl、インデックスされたWeb、画像、動画など)をトークン数で推計した一覧表
画像出典:Will we run out of data? Limits of LLM scaling based on human-generated data

AIのマルチモーダル能力向上から予測できること

AIのマルチモーダル能力向上により、「人間が多様な情報源(テキスト・画像・音声など)から状況を理解して計画・実行する」というプロセスが、AIで自律的かつ汎用的に実現可能になります。

特に2026年末頃には、従来のAIでは困難だった「視覚情報が判断に不可欠な状況での自律的な対応」が実用的になると予測されます。

GUI操作の実用化とその影響 AIによるGUI操作が人間レベルになり、オフィスソフト(パワポ・エクセル)の操作やロボットの汎用性が高まることを説明したスライド

例えば、今までは難しかった「パワーポイントやエクセル、複雑な図表の書かれた資料を渡して、新たなグラフや図の書かれた資料を作成させること」ができるようになるでしょう。

また、ロボティクスの分野でも印象的なデモが増えると考えられます。

現状のヒューマノイドやサービスロボットは、限られた環境で少し汎用的な行動をとれます。

今後は、学習していない新しい環境でも、視覚的な推論能力と指示の理解を統合して汎用的なタスクを実行できるようになるデモが増えてくるでしょう。

例えば「台所のあの棚にある、青いラベルの洗剤を取って」という音声指示に従えるようなイメージです。

棚のロック方式が未知のものであっても、視覚的な手がかりから操作方法を推論し、目的の物体を正確に識別して取り出す、という一連の自律行動が可能になります。

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AIが小規模な科学的発見をし始める

数年以上前から、AIが科学的な発見をするということ自体はよく報道されてきました。

これまでを簡単に振り返ると、以下のようにまとめることができます。

  • デミスハサビス氏がタンパク質の立体構造を予測するAlphaFoldでノーベル化学賞を受賞
  • 今まで科学において新たな発見をAIがする場合は、そのドメイン(例えばタンパク質の立体構造の解析)に特化したAIモデルを開発するのが主流だった
  • しかし、2025年に入って、大規模言語モデルのような汎用的なモデルが少しずつ科学的な発見をし始めている

OpenAIやサム・アルトマンの化学研究への参画(OpenAI for Science/Kosmos)

OpenAIは「OpenAI for Science」という名前で、AI搭載プラットフォームという、次世代の優れた科学ツールを構築することを目指しています。

既にGPT-5等は「生物学・物理学・数学」の分野で一定の成果を上げており、科学研究の加速の前哨戦になります。

またサム・アルトマンはKosmos(OpenAIのリリースではない)を紹介しています。

人間の数ヶ月分の作業に相当する研究調査を自律的に行い、複数の科学分野で専門家によって検証された発見を生み出せる、AI科学者フレームワークです。

Kosmosの1回の実行で、博士号取得者またはポスドク研究者の6か月分の作業に相当する成果を12時間程度(20サイクル)で得られ、以下のような多岐にわたる分野で7つの主要な発見がありました。

  • 統計遺伝学
  • メタボロミクス
  • 材料科学
  • 神経科学など
Kosmosのサイクル数が増えるにつれて、推定される「エキスパートタイム(専門家が費やす作業時間に相当する指標)」が数ヶ月単位で増加することを示すグラフ
画像出典:Kosmos: An AI Scientist for Autonomous Discovery(Edison)

Googleも生物医学的応用で成果(AI co-scientist)

他にもGoogleはAI共同科学者(AI co-scientist)を発表しました。

科学者のための共同ツールとしてGemini2.0で構築されたマルチエージェントAIシステムで、生物医学的応用で成果を上げています。

別の視点として、AIが12時間稼働し続けることで上記のような成果が出始めています。

しかし、Epoch AIは、推論スケーリングで出力されるトークンの長さが年間5倍の割合で増加していることを観察しています。

推論(Reasoning)モデルの質問あたりの平均出力トークン数が、非推論モデルに比べて年5倍のペースで急増している(思考時間が長くなっている)ことを示すグラフ

画像出典:LLM responses to benchmark questions are getting longer over time(EPOCH AI)

Kosmosのようなフレームワークで10時間以上稼働している点を考慮すると、この傾向から、少なくとも「AIが数日間以上稼働し続けること」が来年予想されます。

その結果得られる成果は、博士号取得者による数年に及ぶ成果を創出する可能性もあるでしょう。

一方で、ソフトウェアエンジニアリングのベンチマークでは、数時間の科学研究の結果は数ヶ月の成果と矛盾した結果に思えます。

「AIエージェントが実行できるタスク」の人間に換算した最大所要時間は、検討対象のタスクの種類に大きく依存するということでしょう。

少なくとも数ヶ月分の博士課程による進歩があるならば、来年の少なくとも300倍程度の計算資源のスケーリングによる強化学習によって、AIによる科学的発見の成果が大きくなると予想されます。

AIによるAI研究自体の自動化も、この延長線上に進むでしょう。

2026年末にAGIはあり得るのか

AIの自律性が高まることで強力なAIが早期実現する可能性と、それがもたらすメリット(健康寿命延伸)およびリスク(軍拡競争や失業)を対比したスライドです。

ソフトウェアの自律性の時間が倍化するのに、長期トレンドだと7ヶ月、最近のトレンドだと4ヶ月とお話ししました。

一方、AI2027というレポートではこの倍化時間自体が短く段々なっていく可能性が指摘されています。

現に過去5年のトレンドよりこの1年のトレンドは少しだけ加速した線になっています。

AIが50%の成功率で完了できるタスク時間の倍化ペースが、2024年以降は従来の212日から118日へと劇的に加速していることを示すトレンドライン
画像出典:Measuring AI Ability to Complete Long Tasks

徐々に成長率自体が高まっていくと考えて、外挿すると以下のようなグラフになります。

AIエージェントが自律的に完了できるコーディングタスクの期間が、2027年には数ヶ月(16 monthsなど)の規模に達するという超指数関数的な成長予測
画像出典:AI2027

自律性の倍化時間が徐々に短くなる2つの理由

倍化時間が徐々に短くなるのには2つ理由が考えられます。

AIがより複雑なタスクを処理できるようになることや、AI自身が研究を加速させることで、自律性の進化スピードが早まる理由を解説したスライド

AIは長い時間タスクを短い時間タスクの組み合わせで解く。

長いタスクほど、短いタスクの組み合わせで自動化しやすくなっていく可能性がある。

 

AI研究が、AI自体がコーディングやアイディア創出に貢献することで加速していく。

この2つの効果によって、2026年には2年半のAIのソフトウェアエンジニアリングの自律性を持つようになります。

AI研究の自動化も突然軌道に乗り始め、Anthropicがいうような強力なAIが達成される可能性もあるでしょう。

例えば、来年末までに少なくとも300倍の計算リソースを、主に強化学習に費やせるようになるとも考えられます。

さらに、AI研究の自動化が軌道に乗れば、通常ならば1年に3倍のアーキテクチャや学習手法の改善がAIのアシストなどで、2~3倍の加速になり、年間10-30倍の改善が実現する可能性もあるでしょう。

その場合、合計3000倍から1万倍の計算リソースを費やしたのと同じ効果が現れます。

イメージとしてはOpenAIの推論モデルの番号づけが1上がることにおよそ10倍の計算リソースを費やしているため、1万倍だと「o1→o3」への変化が更に4回起こるイメージです。

Anthropicが定義する「強力なAI」の開発

上記の結果、Anthropicが「強力なAI」として以下のように定義するAIシステムが開発される可能性もあります。

Anthropic社が定義する「強力なAI」の3つの要件(ノーベル賞級の知能、人間レベルの操作能力、長時間の自律性)を示したスライド

良い面としては、Anthropic CEOがエッセイで述べているように「健康寿命が150歳になり、多くの人が精神的にも経済的にも豊かな社会がその後5〜10年で訪れる」可能性もあるでしょう。

一方でAI2027レポートにもあるように、米中の緊張が増し、AI軍拡競争のような事態になる可能性もあります。

また、以下のような可能性もあるでしょう。

  • 急速に失業率の上昇が起こる
  • 新たなAIを用いたサイバー攻撃やテロの脅威
  • 極端にはAIが制御不可能になり人類文明に破滅的な結果をもたらす

AI2027を書いたDaniel kokotajlo自身は、AGIのタイムラインの中央値予想を「AIがそこまでソフトウェアエンジニアリングの速度を上げない」とするレポートから、2027年から2030年に引き直しています。

しかしJack Clarkは、まだ26年末に上記の強力なAIが開発される可能性は十分あると見ているようです。

まとめ

2026年に予測されるAIの進化(長時間タスク、GUI操作、科学的発見)と、それに伴うセキュリティリスクなどを4つのポイントで示したスライド

来年AGIのような強力なAIができるかはさておき、大きな計算資源の追加で2026年も2025年と同様に大きな飛躍が見られる可能性が高いでしょう。

特に自律性の進歩、マルチモーダルの進歩、科学的な発見の進歩がそれぞれ発展するでしょう。

  • AIが今まで数時間程度のタスクしか任せられなかったのが数日レベルのタスクを任せられるようになる
  • GUI操作やロボティクスといったマルチモーダルな能力が飛躍的に向上する
  • さらに科学や研究の分野でAIが小規模ながらも具体的な発見をし始める年となることが予想される

2026年は、優秀なAIアシスタントがより長い時間、より複雑なタスクを自律的に遂行し、私たちの仕事や生活に深く浸透し、その有用性を2025年以上に強く実感する一年となるでしょう。

一方でリスクも年々大きくなります。

  • 年々AIが行えるサイバー攻撃の能力は高くなり、生物化学兵器を作るアドバイスも専門家レベルになりつつありCBRNリスクも増す
  • またもう少し身近例で言うとAIが有能になれば技術的失業のリスクも大きくなる
  • AI自身がコントロールできなくなる未来も近いかもしれない

2026年も2025年以上にAIの能力が高まることを実感する年になるでしょうが、社会全体の仕組みをそれに伴って変えていく準備や議論も必要になってくるでしょう。

SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。

また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。

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付録

⚫︎OpenAI

OpenAI CEO サム・アルトマン氏による予測

「GPT-6は科学におけるチューリングテストのような分野でGPT-3からGPT-4への飛躍を遂げる可能性がある。」

OpenAI主任科学者 Jakub Pachocki氏による予測

「OpenAIはAI研究完全自動化は2028年3月を目指してる。2026年9月までには優秀なAI研究インターンレベルを目指し26年の飛躍はとても大きい。」

OpenAI アレクサンダー・マドリー (Aleksander Madry) 氏による予測

「2026年末までには、AIが経済の各分野で顕著に浸透し始めるだろう」

OpenAI クリス・レヘイン氏による予測

 「26年には、大規模データを使い、科学や医療などの進歩がある」

OpenAI主任科学者 Jakub Pachocki氏による予測

「今後1年で来るものは、o3で感じた“日常的に使える”という転機が小さく見えるほど、大きなものになる」

⚫︎Anthropic

Anthropic Jack Clarkによる予測

「強力なAI(ノーベル賞級の成果を出すAI)は2026年末には構築可能になり、2027年には多数のコピーを稼働できる」

Anthropic CEO ダリオ・アモデイによる予測

「進歩のペースを信じましょう。2026年にはモデルがプロセス全体を最初から最後まで(エンドツーエンドで)実行できるかもしれません」

Anthropic 研究者 ジュリアン・シュリットウィーザー (Julian Schrittwieser) による予測

「2026年中頃には、エージェントは丸一日(8時間)自律的に作業できる。2026年後半には、少なくとも1つのモデルが多くの職種で業界専門家に匹敵する。2026年には、誰もが「非常に印象的」と認める科学的発見をAIが行う可能性が高い」

Anthropic 研究者 Adam Wolff氏による予測

「ソフトウェアエンジニアリングは終わりです。まもなく、私たちは生成されたコードをチェックする手間を省くようになるでしょう。コンパイラの出力をチェックしないのと同じ理由で。」

Anthropic研究者Jascha Sohl-Dickstein氏による予測

「今後1年以内に人間がまだ解いてない数学の問題を解くモデルが発表されることに喜んで賭ける」

「あらゆる知的タスクで最高の人間を上回るのはわずか数年以内の可能性が高い」

Anthropic アダム・ジョーンズ (Adam Jones) 氏による予測

「6-12ヶ月以内に、人間の従業員ができることをほぼ全て実行できる、エンドツーエンドのAIエージェントの登場を期待している。AIモデルがコンピュータ操作の能力において真価を発揮し始める。」

⚫︎Figure(ヒューマノイド開発会社)

Brett Adcock氏による予測

「2026年にはヒューマノイドが、初めて行く家のような”未知の場所”でも汎用的な作業が可能になる。」