Copilotの制限を料金プラン別に解説!制限を緩和する方法も
Copilotを使っていて、突然制限にかかってしまい困った経験はありませんか?せっかく作業の効率が上がってきたのに、制限によって中断を余儀なくされるのはストレスがかかりますよね。
このまま制限を理解せずに使い続けると、作業の計画が立てられず、生産性が低下してしまう可能性があります。
本記事では、Copilotの制限を料金プラン別に詳しく解説します。対話回数、画像生成回数、トークン数、ファイルサイズなどの制限について具体的に説明し、それらを緩和する方法も紹介します。
この記事を読むことで、Copilotの制限を正確に理解できるだけでなく、制限を緩和する方法もわかり、より生産性高く作業できるようになるでしょう。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
Copilotを活用して業務を効率化させるには、実際にツールを使いこなせるように一定のトレーニングが必要になります。
弊社SHIFT AIでは、Copilotなどをスムーズに導入するためのノウハウをお伝えするセミナーを定期開催しています。これを機会にぜひ、詳細を確認してみてください。
目次
Copilotの制限一覧|無料・有料での違いも解説
本章では、以下の項目についてCopilotの制限を解説します。
- 対話回数
- 画像生成回数・生成速度
- トークン数
- ファイルサイズ
ぞれぞれの制限を確認してみましょう。
対話回数
Microsoft Copilotの対話回数制限は、利用プランによって異なります。プランごとの違いは以下のとおりです。
プラン | 無料版 | 有料版(個人・企業)※1 |
---|---|---|
1日の合計チャット数 | 300回 | 無制限 |
1セッション※2のチャット数 | 30ターン | 無制限 |
※1:個人向け「Copilot Pro」、企業向け「Copilot for Microsoft 365」
※2:連続した対話ができる1チャットのこと
この制限は、システムの負荷を管理し、すべてのユーザーに公平なサービスを提供するために設けられています。
無料版ユーザーでも、1日300回という制限は一般的な利用には十分な回数であり、多くのタスクをこなせます。ただし、頻繁に利用する場合や長時間の対話が必要な場合は、有料版への移行を検討する価値があるでしょう。
画像生成回数・生成速度
Microsoft Copilotの画像生成機能には、プランに応じて異なる制限が設けられています。生成速度に関しては、「ブースト」と呼ばれる機能が影響します。ブーストがある場合、通常10~30秒で画像が生成されますが、ブーストが不足すると数分かかることがあります。
プラン | 無料プラン | 有料プラン(個人・企業) |
---|---|---|
ブースト回数 | 15回 | 100回 |
画像生成にブーストが残っているかどうかで、生成時間を待つストレスが変わります。とくに、大量の画像を生成する際には、ブーストの制限が緩いPro以上のプランが推奨されます。
トークン数
Microsoft Copilotのトークン数※制限は、無料版と有料版(Copilot Pro)の両方で、最大4,000トークンまでの入力が可能です。
※生成AIが処理する言葉の単位。1トークンが日本語の0.6〜0.8文字に相当する。
なお、企業向けプランのCopilot for Microsoft 365の場合、最大16,000トークン(日本語で約11,000文字)まで対応しています。
4,000トークンは日本語で約3,000文字であるため、基本的な命令文(プロンプト)は問題なく入力できます。しかし、議事録の文字起こしや長文資料のテキストをプロンプトに含めることは困難です。
より長文を処理したい場合は、有料版で提供されている「Notebook」を使用しましょう。Notebookでは18,000トークンまで入力可能となり、より長文の処理や複雑なタスクを実行できます。長文の処理や複雑なタスクを頻繁に行う場合は、有料版のNotebook機能の利用を検討するとよいでしょう。
トークン数を把握した上で、適切な長さのプロンプトを送るようにしましょう。
ファイルサイズ
Copilotに提供できるファイルサイズは、プランごとに以下のように異なります。
プラン | ファイルサイズ制限 | アップロード回数 | 1日あたりの合計アップロード容量 |
---|---|---|---|
Microsoft 365ライセンス(職場・学校用) | 10 MB | 無制限 | 2 GB |
Microsoft 365ライセンスなし(職場・学校ユーザー) | 1 MB | 5回 | – |
Copilot Studio※1 | 512 MB | 無制限 | 2 GB |
Copilot Pro(組織に属さない)※2 | – | – | – |
無料ユーザー※1 | – | – | – |
1※:画像のアップロードのみ可能
※2:プログラミング知識があまりなくてもAIチャットボットを作成できるサービス
なお、対応しているファイルは以下のとおりです。
プラン | サポートされているファイル形式 |
---|---|
Microsoft 365ライセンスあり・なし | PDF、Word文書、Excelスプレッドシート、PowerPointプレゼンテーションなど |
Copilot Studio | Word (doc、docx)、Excel (xls、xlsx)、PowerPoint (ppt、pptx)、PDF (pdf)、Text (.txt、.md、.log)、HTML (html)、CSV (csv)、XML (xml)、OpenDocument (odt、ods、odp)、EPUB (epub)、リッチテキスト形式 (rtf)、Apple iWork (Pages、Keynote、Numbers)、JSON (json)、YAML (yml、yaml)、LaTeX (tex) |
参考:File formats supported by Copilot(Microsoft)
Copilot StudioはAIチャットボットを作成したい場合に使うプラットフォームであり、提供できるファイルサイズや対応形式が豊富です。
とはいえ、Copilot Studioの利用にはある程度専門知識が必要です。ファイルのアップロード制限を回避したい場合は、職場・学校用のライセンスが必要であることを理解しておきましょう。
Copilotの制限は24時間で解除される
Copilotの対話制限や画像生成速度の制限は、24時間ごとにリセットされます。
項目 | 無料プラン | 有料プラン |
---|---|---|
1日の合計チャット数 | 1日300チャットまで | 無制限 |
1チャットあたりのターン数 | 30ターンまで | 無制限 |
ブースト回数 | 15回分のブースト | 100回までのブースト |
リセットタイミング | 24時間ごとにリセット | 24時間ごとにリセット |
これらの情報をもとに、Copilotを利用する際には、24時間ごとにリセットされる制限を考慮して計画的に利用することが重要です。
Copilotの制限を緩和する方法
Copilotの制限を緩和したい場合は、以下の4つの対策を行いましょう。
- 複数アカウントを所持する
- 有料プランに加入する
- 代替ツールを使う
- プロンプトを工夫する
生成AIをより快適に使うために、ぜひ試してみてください。
複数アカウントを所持する
Microsoftアカウントを複数所持すると、一つのアカウントが制限に達した場合でも、別のアカウントを使用して作業を継続できます。
たとえば、無料版の対話回数制限である1日300回に達した場合、別のアカウントに切り替えることで、さらに300回の対話が可能になります。
同様に、画像の高速生成回数の制限である1日15回に達した場合も、別のアカウントを使用することで追加の画像生成が可能になります。
ただし、短期間に多くのアカウントを作りすぎると、ペナルティがある可能性があるため注意しましょう。さらに、アカウント間でデータや設定の共有ができないため、一貫性のある作業が難しくなる場合があります。
無料でCopilotを多く使いたい方は、注意点を理解して、複数アカウントを作る手段があることを知っておきましょう。
有料プランに加入する
有料プランでは、無料版で設けられている多くの制限が撤廃または緩和されるため、より自由度の高い利用が可能になります。
たとえば、対話回数の制限が完全に撤廃され、1日の制限なく利用できるようになります。また、画像生成に関しては、1日の高速生成回数が15回から100回に増加します。
さらに「Notebook」機能の利用により、入力可能なトークン数が18,000トークンまで拡張されます。これらの制限緩和により、長時間の作業や大量の画像生成が必要な場合でも、スムーズに作業を進められるでしょう。
ただし、有料プランには月額費用※がかかるため、自身の利用頻度や目的に照らし合わせて、費用対効果を十分に検討する必要があります。
※:個人向け(Copilot Pro)が3,200円、企業向け(Copilot for Microsoft 365)が4,497円
代替ツールを使う
Copilotの制限にかかった場合、他の代替ツールを利用することで同様の機能を継続して使用できます。以下に代表的な代替ツールとその特徴を表で示します。
ツール名 | 特徴 |
---|---|
ChatGPT | 高い汎用性で多機能 |
Gemini | Googleサービスとの連携、動画・音声の読み取りが可能 |
Claude | 長文処理に強い、日本語が優秀 |
Perplexity | 検索エンジンのような使用感、最新情報の反映 |
これらの代替ツールを使い分けることで、Copilotの制限を回避しつつ、目的に応じた最適な使い方ができます。
どのツールも基本は無料で使えるため、まずはすべてのツールを触ってみて、自分に合ったものを使うとよいでしょう。
プロンプトを工夫する
プロンプトを工夫することで、Copilotの対話回数を節約しつつ、質の高い回答を得られます。効果的なプロンプト作成のポイントは以下の通りです。
ポイント | 説明 | 例 |
---|---|---|
具体的な指示 | 曖昧な表現を避け、明確な指示を与える | 「報告書の最初の段落を修正してください」 |
コンテキストの提供 | 背景情報や目的を明確に伝える | 「次の会議で使うプレゼン資料のために、このデータをまとめてください」 |
段階的な質問 | 複雑な問題は小さな部分に分割して質問する | 「まず、データの収集方法について教えてください。その次に、分析方法を教えてください」 |
出力形式の指定 | 期待する回答の形式や長さを指定する | 「A4サイズ1ページ以内で、箇条書きでまとめてください」 |
例示の活用 | 期待する回答の例を示す | 「次のように回答してください:『データ収集方法は以下の通りです…』」 |
たとえば「マーケティング戦略について教えて」という漠然とした質問ではなく、「20代女性向けの化粧品のSNSマーケティング戦略を3つ、それぞれ100字以内で提案してください」というように具体的に指示することで、的確な回答を得やすくなります。
プロンプトの工夫により、1回の対話でより多くの情報を引き出せるため、制限内で効率的にCopilotを活用できます。
Copilotで効率化できる業務
Copilotを活用することで、以下の業務を効率化できます。
- ライティング
- ネット検索
- 画像生成
- Office製品との連携
- WindowsPC上で利用
それぞれの使い方を確認して、Copilotを使いこなせるようになりましょう。
Copilotの活用方法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も確認してみてください。
【完全版】Microsoft Copilot(コパイロット)とは?活用例や導入方法を解説
Microsoft Copilot(コパイロット)は、OpenAIのChatGPTに用いられている技術を搭載した、Microsoftの生成AIサービスです。本記事では、Copilotの概要、主要企業での活用事例、さらに料金プランの詳細まで幅広く解説します。
ネット検索
Copilotはインターネット検索機能がついているため、リアルタイムの情報や、ネット上の信頼できる情報へアクセスし、内容をまとめられます。
今回は例として、本日の最新ニュースを取得して、内容を要約してもらいます。
上記のように、その日のニュースを検索し、わかりやすくまとめてくれました。GoogleやYahoo、Bingで検索するよりも効率的な場合が多いため、重宝する機能でしょう。
また、英語で書かれた記事であっても、Copilotであればその場で日本語要約をしてくれます。Copilotを活用した翻訳業務効率化に関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:Copilotを使った翻訳で業務効率化!使い方やプロンプト例を紹介
画像生成
Copilotは画像生成も可能なため、広告やバナーなどで使うイラストを、外部に受注することなく作成できます。
たとえば、以下のように、テキストだけで指定した画像を数秒で生成できます。
画像生成にはOpenAIのDALL•E 3を使用しており、クオリティも抜群です。上記のようなスタイルのイラストから、リアル調のイラストや企業ロゴまで、さまざまなタイプの画像を生成できます。
自社で求めている画像を即座に生成できると、時短だけでなくコストカットも期待できます。Copilotの画像生成能力を活かして、生産性を高めましょう。
Copilotを使った画像生成に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【無料】Copilotで画像生成する方法3選!理想の画像を作るコツも解説
Office製品との連携
Copilot最大の特徴は、ExcelやWord、PowerPointなどのOffice製品と連携できる点です。
たとえば、Excel上でCopilotを活用することで、売上のトレンド分析をしたり、任意の数値を探したりなど、データ分析が可能です。
例として、今回は家電量販店のダミーデータをデータ分析してみましょう。プロンプトで「H列の月別の数値分析して、最も売り上げが高い月を教えてください。」と入力してデータを分析してもらいます。
上記のように、指示したようにもっとも売上が大きい月を集計してくれました。多くの企業はExcel上でデータを管理して、それを分析して経営戦略をたてています。
CopilotをOffice上で活用することで、わざわざブラウザ間を移動することなく、その場でAIの力を借りられるのです。
WindowsPC上で利用
Windows10(22H2以降)・Windows11(23H2以降)のバージョンであると、Office製品上に限らず、PC上のどこでもCopilotを呼び出せます。
たとえば、PC上でCopilotを呼び出し、PC音量を上下するように命令できます。
上記以外にも「利用可能なWi-Fiネットワークの表示」や「バッテリー情報の表示」など、さまざまな設定やPC情報をCopilotから取得できます。
Windows11を使っている方は、以下の記事から、より詳しいCopilotの使い方を確認してみてください。
関連記事:Windows11で使えるCopilotでできることは?便利な活用例を9個紹介!
Copilotの制限を理解して適切に利用しよう
Copilotには料金プランによって、対話回数や画像生成速度の制限が設けられています。より快適にCopilotを活用したい方は、個人・企業向けの有料プランに加入しましょう。
また、本記事で紹介したような制限を緩和する対策も存在します。実行しやすい対策を試してみてください。
Copilotを活用して業務の生産性を高めるためには、実際にそれを使う社員のリテラシーが必要不可欠です。
弊社SHIFT AIでは、CopilotをはじめとしたAIを活用したビジネスを効率よく進める方法や副業を行なう方法を、セミナーで発信しています。
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記事を書いた人
SEOメディア責任者
大城一輝
フリーランスとしてライター、ディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。AI活用の講師も多数経験。
SHIFT AIではSEOメディア運用を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
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