【無料】ChatGPTで面倒な議事録作成を効率化!プロンプトやAIツールも紹介
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「議事録の作成に時間がかかってしまい、他の業務を進められない」とお悩みの方は多いでしょう。そのような悩みも、会議の音声データさえあればChatGPTで解決できます。
さらに、ChatGPTを活用することで、ヒューマンエラーを防げるため、時短だけでなく質の向上まで期待できます。
この記事では、ChatGPTを活用して、効率的に議事録を作成するためのステップについて詳しく解説します。また、ChatGPT以外の議事録作成AIツールも紹介しているため、自分に合った方法で議事録作成を効率化する方法を見つけられます。
記事を最後まで読めば、これまで時間がかかっていた議事録作成を5分で完了させ、他業務に時間をかけて取り組めるようになるでしょう。
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監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
弊社SHIFT AIでは、AIツールの使い方や活用方法、AI時代に必要とされるスキルセットなどのセミナーを無料で開催しています。
関心がある方・スキルを磨きたい方は、ぜひ以下のリンクからお申し込みください。
目次
ChatGPTで議事録の作成は可能!できること3つ
議事録作成業務の中で、ChatGPTによって以下の項目を効率化できます。
- 会話の要約する
- 会議で出た課題の解決案を提案する
- 社内のフォーマットで議事録を作成する
それぞれの項目について詳しく解説します。
なお、今回はChatGPT-4(GPT-4oもしくはGPT-4)を利用することを前提としています。
1.会話の要約する
ChatGPTは長時間にわたる会議の内容も読みやすく要約できます。
たとえば、会議音声の文字起こしデータ※をChatGPTに提供して「内容を要約して」と指示した結果は以下のとおりです。
※文字起こしの方法は後述
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上記の命令文(プロンプト)を入力した結果、以下の回答が出力されました。

画像のように、長文から必要な情報をまとめ、わかりやすい形式で出力してくれます。
また、ChatGPTはとくに指示がなくても、重要な部分を自動で抽出したり、「えっと」や「あの」などの不要な言葉を無視したりできるため非常に便利です。
さらに、数時間に及ぶ会議でも、ChatGPTは数万文字を読み込めるため要約可能です。
会議の内容をまとめるだけで完了する議事録の場合は、「内容を要約して」のみのプロンプトで十分でしょう。
2.会議で出た課題の解決案を提案する
ChatGPTは会議内容をまとめるだけでなく、会議で出た課題への解決案も提案できます。
たとえば、先ほどと同じ文字起こしデータを提供して「会議で出た課題を抽出し、それの解決策を提案してください。」と命令してみましょう。

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前述した内容の要約とはまったく異なる回答が出力されました。課題点を的確に抽出し、それに対する解決策を命令通り提案しています。
議事録作成においては、会議内容をまとめるだけでなく課題点への対策も提案する機会があるでしょう。そのような場面でも、ChatGPTを活用してみてください。
3.社内のフォーマットで議事録を作成する
ChatGPTに事前に議事録フォーマットを伝えておくことで、決まった形式で議事録を作成できます。
たとえば、以下のようなフォーマットが指定されているとしましょう。
- 全体の要約
- 会議の目録
- 決定した事項
- 次回以降にもちこされた課題
この場合、以下のようなプロンプトを入力すると、自社のフォーマットに沿った議事録を出力できます。

上記プロンプトで出力された議事録は以下のとおりです。

指定したフォーマット通りに議事録をまとめてくれました。
指定のフォーマットが定められている場合は、今回紹介したプロンプトの#フォーマットの部分を変更して活用してみてください。
また、ChatGPTでは議事録以外も多数の業務を効率化できます。ChatGPTを議事録以外にも活用したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

ChatGPTの活用方法20選!国内企業や海外企業の活用事例も解説
本記事ではChatGPTの活用方法、国内・海外の活用事例、企業への導入手順などを解説しています。ChatGPTを活用すれば、ビジネス領域における業務効率化につながります。記事を読んでChatGPTを使いこなし、ビジネスを加速させましょう。
【実演】ChatGPTで議事録を作る手順
次に、実際に会議音声を文字起こしして、ChatGPTで議事録を作成する流れを紹介します。
具体的には、以下の3ステップを行います。
- 1.会議を録音して音声データをテキスト化する
- 2.ChatGPTにプロンプトを入力して議事録を作成する
- 3.任意のファイル形式で出力する
それぞれのステップについて、実際の画像と共に詳しく解説します。
1.会議を録音して音声データをテキスト化する
ChatGPTは音声データから内容を読み取れないため、まずは会議を録音し、文字起こしする必要があります。
今回は録音でスマートフォン、文字起こしでClova Noteという無料のツールを活用します。使用する音声データは、弊社SHIFT AIで以前行った約2時間30分のトークイベントの録音を使用します。
まずはClova NoteにLINEアカウントでログインし、「新しいノートを作成」をクリックして録音した音声ファイルをアップロードしましょう。数分後、音声データから文字起こしが完了します。
文字起こしが完了したら、画面右上の「もっと見る」から「音声記録ダウンロードを選択して、テキストファイルをダウンロードします。
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パソコンにテキストファイルがダウンロードされたら、次に進みましょう。
Clova Note以外の文字起こしをしたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:ChatGPTで文字起こしをする手順!応用例やプロンプト例を紹介
2.ChatGPTにプロンプトを入力して議事録を作成する
ChatGPTを開いて、先ほどダウンロードしたテキストファイルをアップロードしましょう。
アップロードは、ChatGPTへ命令文(プロンプト)を入力するフォーム左側のクリップマークを押すと実行できます。ファイルをアップロードできたら、以下のプロンプトを入力してエンターキーを押してください。(フォーマットの内容は自由に変えてください)
会議の内容を確認し、指定のフォーマットに従って議事録を作成してください。
#フォーマット
[日時]
[参加者]
[イベントの目録]
[トーク内容の要約]
[イベントで話された重要な発表]
プロンプトを実行すると、以下のような出力が行われます。

上記のように、音声の内容をフォーマットに従って出力してくれました。
議事録を作成したら、最後にファイルを出力しましょう。
3.任意のファイル形式で出力する
ChatGPTで議事録を出力したら、社内で共有するためにファイルでダウンロードできるようにしましょう。
たとえば、Wordファイルでダウンロードしたい場合は、以下のプロンプトを入力します。
この議事録をWordファイルでダウンロードできるようにしてください。
そうすると、Advanced Data Analysisという機能が作動して、議事録をWordファイルでダウンロードできる形式に変換します。

最後に、青い文字で書かれたファイル名をクリックするとダウンロードできます。
議事録作成の流れは以上です。ダウンロードした議事録ファイルを社内で共有しましょう。
ChatGPTで議事録を作成する際の注意点2つ
ChatGPTを利用することで、人間が行うよりも早く、正確に議事録を作成できます。しかし、以下2点に注意しなければ、思わぬ損失を招く可能性があるため注意しましょう。
- 個人情報や機密情報が漏洩する可能性がある
- ChatGPTだけでは議事録作成が完結しない
ChatGPTで議事録を作成したいと考えている方は、本章の内容をしっかりと確認しておきましょう。
個人情報や機密情報が漏洩する可能性がある
ChatGPTは、ユーザーが入力した情報を学習データとして活用するため、命令文であるプロンプトに記載した内容が外部に漏れる可能性が考えられます。
たとえば、企業の機密情報をChatGPTに入力した場合、その情報が学習され、他のユーザーとの対話において意図せず漏洩してしまうリスクがあります。
とくに機密性の高い情報を扱う企業にとっては、このリスクは無視できません。
ChatGPTの利便性を最大限に活用しつつ、情報漏洩のリスクを最小限に抑えるためには、入力内容を慎重に検討し、個人・機密情報の入力は避けるべきです。
なお、個人・機密情報の部分を伏字・記号などに置き換えることで、リスクを低減できます。
ChatGPTだけでは議事録作成が完結しない
ChatGPTのみで議事録が完成することはなく、最終的には人間による確認・修正が必要です。ChatGPTをはじめとする生成AIは、誤情報を出力したり、プロンプトの内容を無視したりすることがあるためです。
たとえば、ChatGPTで作成した議事録で、もっとも重要な内容が抜けている可能性があります。そして、その抜けが原因で何かしらの損失を被ることが考えられます。
ChatGPTの開発元であるOpenAIの利用規約には「責任は使用者に帰する」という内容が書かれているため、損失はあくまで本人が背負う必要があります。
ChatGPTは完璧ではないことを念頭に置いて、最終的な確認を怠らないようにしましょう。
ChatGPT以外で議事録作成を自動化できるAIツール5選
ChatGPT以外にも、議事録作成を効率化できるAIツールが存在します。
- Copilot
- tl;dv
- ログミーツ
- YOMEL
- AI議事録取れる君
本章では、特徴が異なる5つのツールを紹介します。ChatGPT以外も把握して、目的にもっとも適したツールを活用しましょう。
Copilot
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Copilot(コパイロット)はMicrosoftが提供している生成AIサービスであり、同企業が提供するサービス「Teams」と組み合わせることで議事録を自動で生成できます。
Copilotの特徴はExcelやTemasなどのOffice製品上で利用できる点です。Teamsでの会議中でもCopilotを作動しておくことで、リアルタイムで文字起こしを行い、会議終了後すぐに議事録が完成します。
また、会議中にCopilotへ質問もできます。会議の内容を把握して回答を行うため、課題の解決策や会議内容の要約などもリアルタイムで行えます。
Teamsを活用している企業で議事録作成を効率化させたい場合は、Copilotがもっとも有力な選択肢です。
>Copilotの利用はこちらから
弊社SHIFT AIでは、Copilotをはじめとした生成AIの活用方法をご紹介するセミナーを開催中です。
議事録作成やその他業務を効率化させたいと考えている方は、ぜひ以下のリンクから詳細を確認してみてください。
tl;dv
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tl;dv(ティーエル・ディブ)は、会議の録音データから自動で文字起こしを行い、議事録作成をサポートする生成AIツールです。
tl;dv(ティーエル・ディブ)は、会議の録音データから自動で文字起こしを行い、議事録作成をサポートする生成AIツールです。
ZoomやGoogle Meet、Teamsでの会議に対応しており、会議開始と同時に録音・録画を開始します。会議終了と同時に、プロンプトなしで文字起こしと議事録が完成します。
有料版(月18ドル)の場合は無制限に録音・録画を保存できるため、いつでも議事録や音声を確認できます。なお、無料版の場合は3日で会議データが消去されるため、ビジネスで活用するなら有料版を推奨します。
また、月59ドルの法人向けプランもあるため、用途に合わせてプランを選びましょう。
現状、もっとも簡単に議事録を作成できるツールであるため、ツールで悩んだらtl;dvを活用してみてください。
>tl;dvの利用はこちらから
ログミーツ

ログミーツは、専用端末とWindowsアプリの2種類のレコーダーを用意し、誰でも簡単かつ、安全に利用できる点が特徴です。また、会議中のリアルタイム編集や検索・共有機能も充実しています。
ログミーツは岡山県や長野県など、全国200以上の自治体で正式導入されており、議事録作成の時間を約4割削減するなど、業務効率化に貢献しています。なお、料金については、公式サイトから運営会社への問い合わせが必要です
実績や信頼性を求めるなら、ログミーツの利用を検討してみてください。
>ログミーツの利用はこちらから
YOMEL

YOMEL(ヨメル)は、ワンクリックで簡単に利用でき、Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Cisco Webexなど、多数の会議ツールに対応している議事録作成ツールです。
料金プランは以下のとおりです。さまざまなプランが用意されているため、自社にあったプランを選びましょう。
プラン名 | 価格 | ID 数 | 時間 |
---|---|---|---|
フリートライアル | 0円 | 最大3ID | 10時間 |
スタータープラン | 月額28,000円 | 無制限 | 月30時間 |
スタンダードプラン | 月額95,000円 | 無制限 | 月130時間 |
ビジネスプラン | 月額95,000円 | 無制限 | 月130時間 |
エンタープライズプラン | 月額180,000円 | 無制限 | 月300時間 |
YOMELの特徴は、声紋認識技術によって話者を自動分離する機能や、個人情報除去機能など多数の機能で、議事録の品質向上にも活用できる点です。
たとえば、全国の自治体や企業で導入が進んでおり、議事録作成時間が約60%短縮されたという事例があります。定型的な会議だけでなく、取締役会など重要な会議の議事録作成にも活用されています。
多機能な議事録AIツールを求めている方は、YOMELの利用を検討してみましょう。
AI議事録取れる君
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AI議事録取れる君では、Zoom、Teams、Google Meetなどの会議で発言された音声をリアルタイムで文字起こしし、AIによる自動要約機能で効率的に議事録を作成できます。
AI議事録取れる君は、共同編集機能やフィラー除去機能※、メール展開機能なども備えており、議事録の品質向上にも役立ちます。
※:「あの」「えっと」などの無意味な言葉をカットする機能
利用料金は、個人利用で980円〜、法人利用で5,500円〜と安価な点も魅力です。コスパよく議事録作成を効率化させたい方は、AI議事録取れる君の利用を検討してみてください。
ChatGPT(GPT-4o)が会議に参加できる機能が実装予定
ChatGPTの最新モデルであるGPT-4o(ジーピーティーフォー・オー)は、ミーティングへリアルタイムで参加し、人間のように参加者と対話できます。
添付している動画では、Zoom会議にChatGPTが参加している様子です。会議の途中でChatGPTが会議の内容を要約し、アイデアを提供しています。
また、会議の議事録を作成したり、会議をリアルタイムで翻訳できたりします。国際的な会議の参加ハードルが下がるだけでなく、革新的なアイデアを提供してくれる強力なパートナーになるでしょう。
ただし、2024年7月16日時点で会議参加機能はユーザーに提供されていません。実装されると本記事で紹介した方法よりも、さらに効率的に議事録を作成できるようになるでしょう。
ChatGPTで議事録を作成して空いた時間を有意義に使おう
ChatGPTで議事録を作成すると、人間が行うよりも時間をかけずに議事録を作成でき、他の業務へ使える時間を増やせます。
本記事で紹介したように、会議音声を録音するだけで、ChatGPTで議事録を簡単に作成できます。これまで議事録作成に30分かかっていた方でも、会議の要約だけであれば5分で完了します。
また、ChatGPT以外にも、Copilotやtl;dvなど、さまざまな議事録作成ツールが存在します。自社業務にもっとも適したツールを選ぶとよいでしょう。
今日から議事録は音声録音を忘れずに行い、本記事を参考にして議事録作成を効率化させてみてください。
「議事録作成以外にも、業務を効率化させたい」と考えている方は、以下のリンクから資料をダウンロードして、内容を確認してみてください。
【無料】30,000人以上が受講!
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記事を書いた人
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SHIFT AI TIMES編集長
大城一輝
フリーランスとしてライター、ディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。AI活用の講師も多数経験。
SHIFT AIではオウンドメディア(SHIFT AI TIMES)の編集長を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
G検定・生成AIパスポート・Generative AI Test合格
Google AI Essentials修了
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