Veo 3に日本語を話させることは可能?3つの注意点とプロンプトを解説

最近、生成AIを使った動画づくりが盛り上がりを見せています。なかでも注目を集めているのが、Googleの最新動画生成AI「Veo 3」です。
高品質な映像をつくれるだけでなく、キャラクターにセリフを話させられることから、表現の幅が大きく広がり、SNSやエンタメ動画の制作にも活用され始めています。
一見万能そうに見えるVeo 3ですが、日本語のイントネーションや発音には独特のクセがあり、意図していない言葉が混ざるなど、うまく使いこなすにはコツが必要です。
この記事では、Veo 3での日本語の発話が可能かをわかりやすく解説しながら、自然に話させるための注意点やプロンプトの工夫を紹介します。
読み進めるうちに、「どうすれば理想的な日本語ボイスをつくれるのか」が明確になり、すぐにでも試してみたくなるでしょう。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
「これからAIを学びたい」「AIを使って本業・副業を効率化したい」という方は、ぜひセミナーに参加してみてください。
目次
Veo 3に日本語を話させるのは可能なのか?
結論として、Veo 3は日本語を話す機能を十分に備えています。
英語が中心と思われがちですが、日本語にも対応しており、キャラクターとセリフを組み合わせて、表現の幅を大きく広げられます。
キャラクターが商品を日本語で説明する広告動画や、SNS向けショート動画でイケメン男子が自然な日本語ボイスで語りかける投稿の制作も可能です。AIだけで構成されたバーチャルYouTuberも生成できます。
アイデアを日本語の「声」として映像にのせることで、SNSや動画配信でより多くの人を引きつけられるでしょう。
以下の記事では、Veo 3の概要・特徴・料金・日本語対応・活用事例を解説し、実際の生成例も紹介しています。
AIを活用してSNSや広告用の日本語動画を制作したいと考えている方にとって必読の内容です。ぜひ参考にしてください。
Veo 3に日本語を話させるときの3つの注意点
Veo 3に日本語を話させるときには、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、とくに押さえておきたい以下の3つの注意点を紹介します。

これらのポイントを理解しておくと、より自然で聞き取りやすい日本語ボイスをつくれます。動画制作のクオリティを高め、より魅力的なコンテンツを生成できるようになるでしょう。
イントネーションが正確でない
Veo 3での日本語は、イントネーションが必ずしも正確ではない点に注意が必要です。
Veo 3では、「楽しい場面なら高めの声に」「怒っている場面なら低めの声に」といった具合に、キャラクターの性格や場面に合わせて声の雰囲気を変える仕組みになっています。
同じ言葉でもイントネーションが違って聞こえることがあり、変化が大きすぎると、セリフが不自然に感じられたり、意味が伝わりにくくなる場合があります。
従来の生成AIと比べて格段に改善されていますが、日本語を母国語とする人にとっては、違和感を覚えるケースもあるでしょう。
この点を理解したうえでプロンプトやセリフの調整を工夫すれば、より自然な日本語ボイスをつくれるようになります。
発音が正確でない
Veo 3で日本語を話させるとき、必ずしも発音が正確でない点にも注意が必要です。
話させる単語によっては、日本語を学び始めた外国人が話すときの発音のように、単語の細かい音の出し方に違和感が残る場合があります。以下のような工夫が有効です。
- 発音しやすい単語や言い回しを選ぶ(「困難」→「むずかしい」)
- カタカナで近い音を補足する(「東京」 → 「トーキョー」)
- 意図的に短いフレーズに分けて指示する(「私は学生です。」「東京に住んでいます。」のように文を短く区切る」)
- 同じ文章を複数パターンで生成し、もっとも自然なものを選ぶ(3種類の音声を出力して聞き比べるなど)
この点を理解しておくと、発音を意識した指示ができ、より聞きやすく自然な日本語ボイスを作成できるでしょう。
指示していない不自然な言葉が入る
Veo 3で日本語を話させると、指示していない不自然な言葉が入るときがあります。
Veo 3がセリフを補完しようとするため、プロンプトで指定していない内容の言葉を自動的に追加するのが原因です。
追加される言葉が日本語として不自然になる場合もあります。「〜〜〜ね。〜〜〜ね。」のように、同じ語句が繰り返されるケースです。
この特徴を理解しておくと、話させたくない言葉を明確に指示するなどの工夫ができ、より自然で意図どおりの日本語ボイスを作成できるでしょう。
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Veo 3に日本語を正確に話させるならプロンプトが重要
Veo 3で日本語をより自然かつ正確に話させるには、プロンプトの構成が鍵となります。
漠然とした指示だけでは、イントネーションや発音が微妙にずれたり、意図しない言葉が挿入されたりしやすくなるためです。
今回は、卒業式会場のステージで日本人コメディアンが卒業生に祝辞を述べる動画をつくるために、以下のプロンプトを用意しました。
日本の卒業式会場のステージ。明るくカラフルなスーツを着た日本人コメディアンが演台に立ち、卒業生に向けて祝辞を述べている。
着席した卒業生はステージの下に座っていて、日本人コメディアンの前方にいる。日本人コメディアンの背景はステージのカーテンのみで、文字が書かれた垂れ幕などはいれない。
コメディアンは日本語を話しており、声は非常にエネルギッシュで朗らかなトーンである。
ナレーション:
このナレーションは、以下のテキストを一言一句正確に、追加の表現を一切含めずに話すこと。
「みなさん卒業おめでとうございます!明るい未来にレッツゴー!」
この例をもとに、以下ではプロンプトを完成形に近づける3つのポイントを紹介します。
- できる限り具体的に記載
- 話させたい言葉を明確に指示
- してはいけない発話を明記
ステップを踏むと、意図したとおりの自然な日本語ボイスを生成できるでしょう。
できる限り具体的に記載
Veo 3で日本語を正確に話させるには、動画の設定や背景、動きなどの具体的な記載が重要です。
抽象的な指示では、Veo 3が勝手に余計な設定を追加し、意図しない映像や外国風の雰囲気になりやすいためです。
また、Veo 3は一度英語として内容を解釈するため、曖昧な表現だと日本語らしい自然さが失われるときがあります。
今回の例では、以下の内容が具体的な指示に該当します。
日本の卒業式会場のステージ。明るくカラフルなスーツを着た日本人コメディアンが演台に立ち、卒業生に向けて祝辞を述べている。
着席した卒業生はステージの下に座っていて、日本人コメディアンの前方にいる。日本人コメディアンの背景はステージのカーテンのみで、文字が書かれた垂れ幕などはいれない。
コメディアンは日本語を話しており、その声は非常にエネルギッシュで朗らかなトーンである。
細かく指定すると、登場人物やシーン、声のトーンまで意図したものに近づけられ、自然な日本語ボイスを生成できるでしょう。
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話させたい言葉を明確に指示
次に大切なのが、話させたい言葉・文章を明確に指定する点です。今回の例では、以下の内容が該当します。
ナレーション:みなさん卒業おめでとうございます!明るい未来にレッツゴー!
言わせたい文章を明確にすると、Veo 3は勝手に言葉を補完せず、意図したセリフを忠実に再現できます。セリフの意味やニュアンスを視聴者にしっかり伝えられるでしょう。
してはいけない発話を明記
Veo 3に余計な言葉を入れさせないための制約も明記しましょう。今回は、以下を付け加えて、余計な要素が追加されるのを防いでいます。
このナレーションは、以下のテキストを一言一句正確に、追加の表現を一切含めずに話すこと。
「してほしい発話」だけでなく、「してはいけない発話」も指示すると、狙いどおりの日本語ボイスが生成され、より自然な動画づくりにつながります。
プロンプトは日本語だけでOK!
Veo 3で動画をつくる場合、話させたい言葉以外のプロンプトも日本語で記載して問題ありません。ただし、日本語だけのプロンプトでは、AIがイメージを正確に把握できない場合があります。
一方、英語でプロンプトを入力すると、意図せず英語で発話されたケースもありました。
そのため、まず日本語で入力した内容をAIに具体化させ、出力されたイメージが意図どおりか確認しましょう。
問題がなければ、その内容を日本語プロンプトとしてまとめると、想定どおりの映像や日本語ボイスをつくりやすくなります。
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【動画の実例】Veo 3に日本語を話させてみた!
Veo 3で日本語を話させると、どのような動画がつくれるかイメージしやすくするために、ここでは3種類の動画を紹介します。
- カフェでひとりの女性が日本語で語りかけるシンプル動画
- 公園のベンチで日本人の男性と女性が日本語で会話する動画
- 女性が耳元でささやく日本語によるASMR動画
Veo 3による日本語ボイスの可能性や表現の幅がより具体的に理解でき、すぐに自分の動画制作に活かせるでしょう。
カフェでひとりの女性が日本語で語りかけるシンプル動画
まずは、1人のキャラクターが日本語で発話する動画をつくってみました。
プロンプトは以下のとおりです。
日本のカフェの店内。窓際の席に座る日本人女性が、笑顔でコーヒーを飲みながらカメラに向かって話しかけている。
背景にはテーブルや椅子、観葉植物があり、明るく落ち着いた雰囲気。人物の服装はカジュアルで、色はパステル調。
女性は日本語を話しており、声は柔らかく親しみやすいトーンで、自然な抑揚で話す。
ナレーション:
このナレーションは、以下のテキストを一言一句正確に、追加の表現を一切含めずに話すこと。
「今日も素敵な日を過ごしましょう!」
ポイントは、以下の3点です。
- 動画の設定や背景が具体的
- 話させたい言葉を明確に指示
- 余計な発話が入らないよう制約も明記
指示内容を明確にした結果、自然な動画と日本語が生成されています。
公園のベンチで日本人の男性と女性が日本語で会話する動画
次に、2人のキャラクターが日本語で会話する動画をつくってみました。
プロンプトは以下のとおりです。
日本の公園のベンチ。春の日差しの下、ベンチに座る日本人男性と女性が、楽しそうに会話している。
背景には桜の木や芝生が広がり、子どもが遊ぶ様子も見える。男性は青いシャツにジーンズ、女性はピンクのブラウスにスカートで、カジュアルな服装。
男性は少し元気なトーンで、女性は柔らかく親しみやすい声で日本語を話す。二人は笑顔を交えながら自然な抑揚で会話している。
ナレーション:
このナレーションは、以下のテキストを一言一句正確に、追加の表現を一切含めずに話すこと。
男性:「今日はいい天気だね!」
女性:「本当ね。桜もきれいだしね、気持ちいいね!」
指示内容を明確にすると、複数キャラクターによる日本語会話動画も問題なく生成可能です。
女性が耳元でささやく日本語によるASMR動画
最後に、日本語によるASMR動画をつくってみました。
プロンプトは以下のとおりです。
日本人女性の顔の鼻から下を極端なクローズアップで撮影。柔らかな間接照明が温かく照らす部屋で、居心地よくリラックスした雰囲気を演出して。
目の前には木製のテーブルがあり、プロ仕様のASMRマイクが置かれている。女性はささやくように日本語で話している。
ナレーション:
このナレーションは、以下のテキストを一言一句正確に、追加の表現を一切含めずに話すこと。
「今日も1日お疲れさまでしたね。ゆっくり休んでくださいね。」
意図どおりの日本語によるASMR動画が生成されました。
以下の記事では、AIを活用したASMR動画の作成方法や注意点について解説しています。プロンプトの実例も多数掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
Veo 3で日本語を話させてみよう!
Veo 3で日本語ボイスを活用するには、プロンプトの構成や指示内容がとても重要です。動画の設定やキャラクターの動き、発話内容まで具体的に記載すると、意図したとおりの日本語を自然に再現できます。
ポイントは、「どんな場面で」「どんな声で」「どんな言葉を話させるか」をできるだけ具体的に示すことです。
さらに、話させたくない内容も明示すれば、余計な言葉が加わるのを防ぎ、より完成度の高い動画をつくれます。
まずは簡単な短い動画から試して、出力される日本語ボイスや映像のイメージを確認してみてください。
少しずつプロンプトを工夫すれば、Veo 3の性能を最大限に引き出せるでしょう。アイデアを日本語で表現し、動画制作の幅を広げる第一歩として、ぜひ活用してください。
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執筆者

上田陽介
フリーランスのライター/編集者として、ビジネス系メディアの記事作成・編集を担当。近年は生成AIを活用した記事作成の効率化・高品質化に取り組み、画像生成AI・動画生成AIにも関心があります。
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