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  • 実績者インタビュー

【実績者インタビューVol.14】AIは万能、それでも人にしかできない仕事があるーー零細企業支援で見つけた、コンサルの真価

【実績者インタビュー】では、SHIFT AIに所属し、AIを活用してユニークな実績を出している方々を『AIシフター』と銘打ち、インタビューを行います。彼らがどのような軌跡をたどり、どんな風にAIを活用しているのか。素朴な疑問をぶつけながら、その成功の秘訣を探ります。

今回登場するのは、経営コンサルティング会社を立ち上げ、現在は代表を務める渡邉数馬さんです。中小・零細企業を中心に、補助金・助成金申請支援を軸に、新規事業の進出などを幅広くサポートしています。今は、月70〜80件の案件を抱えながら、社員11名全員がAIを活用する組織を作り上げました。AI時代の到来で、コンサルタントのスキルや存在価値そのものが問われる中、渡邉さんが見つけ出した、コンサルタントの真価とは?

職種経営コンサルタント
SHIFT AI受講歴2025年6月
受講した講座AIコンサルタント
収入before→after+175万円

AIは万能?それでも残る「人にしかできない仕事」

AIが社会に普及するのに伴って、「AIで仕事の中身が大きく変わる」といった言葉を、頻繁に耳にするようになりました。コンサルタントという仕事も例外ではありません。中には「単純作業を行うコンサルタントはもはやAIで代替されてしまう」という厳しい意見も。

しかし、8年間にわたってコンサルタントとして、様々な企業に向き合ってきた渡邉さんは、全く異なる答えにたどり着きました。「人にしかできない価値は、確かにあります」——その答えは、意外な場所に隠されていました。

時間と手間がかかる補助金申請、見えてきた課題

渡邉さんは経営コンサルタントとして、省庁に提出する補助金や助成金の書類作成に携わっています。扱う範囲は、経済産業省のものづくり補助金をはじめ、農林水産省、総務省、国土交通省など、各省庁の補助金を幅広く手がけているのが他社との違いです。

クライアントは零細企業から中小企業まで。補助金の規模によって求められる資料も大きく異なり、大規模な補助金になると30ページを超える資料作成が必要になります。

「これを中小企業では一人で作成し提出しなければなりません。そこで私たちがお手伝いさせていただいているんです」

これまでの手作業による申請支援では、初回の企業訪問から資料完成まで最低でも1ヶ月はかかっていました。

「特に時間がかかるのは、クライアント企業の情報収集と業界分析です。ニッチな業界だと情報がそもそもなかったり、あっても曖昧だったりで。その上、自分が不得意な分野だと理解をするのに時間がかかってしまうんです」

転機になったのはChatGPTの登場です。実際にAIを触ってみると、データの要約や分析といった作業面では確実に代替されることを実感しました。「大量なデータを収集して要約だけのコンサルなら、要らなくなっちゃうんじゃないかな」と危惧していました。

ですが、中小・零細企業の支援現場では、全く異なる課題が見えてきました。「小さな業界だと、情報自体が外に出てこないんです」。AIは元になる学習データがなければ、適切なアウトプットを出すことはできません。ここに、AIでは解決できない根本的な問題がありました。

コンサルの真価――”ヒアリング力”

渡邉さんが発見した「人にしかできない価値」の核心は、データの存在しない分野での情報収集力でした。

「お蕎麦屋さんをやりたいって言った時に、蕎麦粉の需要ってどうなんだろう。そば粉の生産量や消費量のデータってほとんど出てこない」

「他にも車のエンジン部品の”ゴムの部品”といってもそのマーケットのデータはありません。タイヤなどの大きな部品はあるのですが、あまり小さいとデータすらないこともあるんです」

中小企業が扱う製品やサービスは、統計に現れない「小分類」の世界です。そこには、AIが得意とするデータ分析が機能しないどころか、そもそも情報さえ存在しませんでした。

さらに深刻なのは、「職人さんが寡黙で喋らない」「言語化できない中小企業の経営者の内容」という現実です。長年培った技術やノウハウ、企業の強みが、経営者自身によって言語化されていないケースが多いのです。

そこで、出番になるのが渡邉さんたちの最大の武器である「ヒアリングする力」です。「言語化できない中小企業の経営者の内容をヒアリングして抽出し、データに読み込ませます。AIの出番はそこからです」

このプロセスこそが、AI時代におけるコンサルタントの真価と言えるかもしれません。「情報がないと、AIは通り一遍のことしか出力してきません。そこで、しっかりとヒアリングして言語化することで、その企業固有の強みを表現した申請書類が完成するのです」

SHIFT AIで身につけたスキルで飛躍的な効率化

無論、AIの重要性には気づいていました。そんな折、YouTubeでSHIFT AIの広告を目にしたのをきっかけに「投資だ」と判断して入会しました。SHIFT AIで学んだ中で特に印象的だったのは、「自分の強みとAIを掛け合わせる」という考え方でした。

渡邉さんのヒアリングスキルとAI導入の掛け算で業務は飛躍的に効率化しました。「肌感覚だと5分の1、4分の1から5分の1ぐらいまで作業時間が短縮できた」と明かします。

渡邉さんが強調するのは「1番大きいのは検証する時間を取れるようになったことですね。単純作業をAIに任せたことで、業務全体を俯瞰して見るようになりました。変だなと思ったらもう1回作り直して、どんどん良いものができるようになった」と明かします。

今では、11名の社員全員がAIを活用しています。毎月勉強会を開催し、宿題を出して、日々進化するAIにキャッチアップできるようにしています。もちろん渡邉さん自身もSHIFT AIでの動画講座で最新の情報をおさえています。

特に印象的なエピソードが、55歳の社員の成功体験です。「AIを全く使ったことがない」状態から、毎週土曜日に作成した資料を確認する個別指導を継続したところ「彼が担当した申請が初めて採択された」という成果を上げました。

自分が通ったときより嬉しかったくらいで笑。」という渡邉さんの言葉からは、チーム全体でAIを活用する喜びが伝わってきます。

AIは「体の一部になるまで使い込め!」

渡邉さんが描く未来のコンサルタント像は明確です。AIを単なるツールとして使うのではなく、AIと人間の強みを組み合わせて、クライアントの真の価値を引き出し、最大化する存在。それこそが、AI時代のコンサルタントが目指すべき姿なのです。

SHIFT AIでの学習についても「自分の強みとAIを掛け合わせるっていう発想。これを教えてもらえたのが一番大きかった」と振り返ります。

「重要なのは毎日触れること。パソコンが壊れそうになるぐらい使い倒した。友達のように話して触って、バージョンアップも含めて、体の一部になるまで使い込む。そうすると、自然と仕事に活かせるようになります」

「もし今、AIに仕事を奪われるんじゃないかって不安に思っている人がいたら、まず自分の仕事の中で『自分にしかできない部分』を見つけてほしい。それをを見つけて、AIと組み合わせれば、必ず新しい価値を生み出せる」

SHIFT AIでは、渡邉さんに続く挑戦者を支えるために、無料セミナーやコミュニティを用意しています。AIの可能性と人間の強みを組み合わせた、新しい働き方を見つけてみませんか?

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記事を書いた人

SHIFT AI TIMES編集部