生成AIを利用すれば、デザインの知識がなくてもオリジナリティあふれるチラシを作成できます。しかし、初心者の場合は、どのようなAIチラシ作成ツールを使えば良いかわからない方も多いでしょう。
また、AIを活用してチラシを作成する際は、著作権侵害や商用利用の可否といった注意点をおさえておく必要があります。場合によっては訴訟問題に発展する恐れもあるので、最低限のAIリテラシーを身につけておくことが大切です。
本記事では、チラシを自動生成できる無料AIツールやAIを利用する際の注意点やメリット、ChatGPTやCanvaを使った実例を解説します。これを読めば、AIツールを使いこなして効果的なチラシを作成できるようになるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
|監修者
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員5,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9万人超え(2024年9月現在)
弊社SHIFT AIでは、AIチラシ作成ツール以外のさまざまな生成AIの活用事例をまとめた資料を無料で配布しております。この機会に資料をご請求いただき、他社の成功事例をぜひ貴社の戦略にお役立てください。
\ 無料で資料請求 /
AIで小規模ビジネス向けチラシ作成は可能?自動生成はできる?
近年のAI技術の発展により、チラシのデザインや文章を自動生成できるツールが登場しています。
AIデザインツールを使えば、デザインのアイデア出しからレイアウト、配色、フォント選択まで、チラシ作成の多くの工程を効率化できます。デザインの知識や経験がなくても、プロフェッショナルなクオリティのチラシを作成できるのが大きな魅力です。
ただし、商品情報や詳細な説明文など、具体的な内容をAIに任せきりにするのは難しい面もあります。デザインやコピー、挿絵の生成にAIを活用し、商品情報などの具体的な内容は人間が手を加えるのが効果的でしょう。
AIが生成するデザインはあくまでも参考案として留め、ブランドイメージや目的に合わせて、人間の感性でブラッシュアップすることが大切です。
地域イベント等のチラシ作成に最適な無料AIツール7選
ここでは、チラシのデザインを自動生成できる7つの無料AIツールを紹介します。
- Canva AI
- Adobe Express
- Microsoft Designer
- ChatGPT
- Adobe Firefly
- Fotor
- Stable Diffusion
これらのツールを使えば、デザインの専門知識がなくても、簡単に魅力的なチラシを作成できます。
1. Canva AI
Canva AIは、人気のグラフィックデザインツールCanvaに搭載されたAI機能です。ユーザーが入力したテキストやイメージに基づいて、最適なレイアウトやデザイン要素を自動的に提案してくれます。
Canvaの豊富なテンプレートや素材ライブラリを活用しながら、AIの提案を取り入れることでオリジナリティあふれるチラシを短時間で作成できます。また、AIが生成したデザインの手動調整も可能なので、自分好みのチラシに仕上げられるのが魅力です。
おすすめポイント
- 豊富なテンプレートとデザイン素材が利用可能
- 無料で使用可能(回数制限あり)
- ドラッグ&ドロップで直感的に編集できる
- AIが生成したデザインをベースに、手動で微調整できる
【クリエイティブ例】
2. Adobe Express
Adobe Expressは、Adobeが提供するオンラインデザインツールで、AIを活用したデザイン自動生成機能を備えています。ユーザーがテーマや目的を選択し、テキストや画像を入力すると、AIが最適なレイアウトやデザイン要素を提案してくれます。
Adobe Expressは、Adobeの高品質な素材ライブラリを使用できるため、プロフェッショナルなクオリティのチラシを作成できます。AIが生成したデザインをベースに、フォントや配色などを自由に変更できるので、ブランドイメージに合わせたカスタマイズが可能です。
おすすめポイント
- Adobeフォントや高品質な画像素材が使える
- テンプレートをベースに、AIがデザインを提案してくれる
- ブランドキットを設定すれば、ブランドカラーや書体を統一できる
- 機能無制限の有料プランあり
【クリエイティブ例】
3. Microsoft Designer
Microsoft Designerは、Microsoftが開発したAIデザインツールです。テキストや画像からチラシのデザインを自動生成できます。ユーザーが伝えたい内容を入力すると、AIが複数のデザイン案を提示してくれるので、その中から好みのものを選択可能です。
Microsoft Designerの特徴は、シンプルで直感的なインターフェースにあります。デザインの知識がない人でも、簡単に操作できるよう設計されているのが魅力です。また、Microsoftの提供する高品質な素材を使用できるため、見栄えの良いチラシを作成できます。
おすすめポイント
- シンプルで使いやすいインターフェース
- ユーザーの指示に対し、AIが的確にデザインを提案してくれる
- PowerPointやWordとの連携が可能
- Microsoftアカウントがあれば無料で利用可能
【クリエイティブ例】
4. ChatGPT
ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模な言語モデルで、対話形式でテキストを生成できるツールです。ユーザーがチラシの内容や目的を入力すると、ChatGPTが適切な文章を自動生成してくれます。
ChatGPTの有料プランでは、DALL•Eという画像生成モデルも使用できます。DALL-Eは、テキストの内容に基づいて、関連する画像を自動生成するAIツールです。ChatGPTで生成したチラシの文章をDALL-Eに入力すれば、その内容に合った画像を作成できます。
ChatGPTとDALL-Eを組み合わせて使用すれば、説得力のあるコピーと魅力的な画像を備えたチラシを短時間で作成可能です。ただし、DALL-Eが生成する画像はあくまでもAIによる創作物であるため、商用利用には注意してください。
おすすめポイント
- 自然な文章を生成できる
- ユーザーとの対話を通じて、要件に沿ったコピーを作成できる
- 多言語対応で、翻訳にも利用可能
【クリエイティブ例】
5. Adobe Firefly
Adobe Fireflyは、Adobeが開発したAIツールで、テキストからイラストや写真を自動生成できます。ユーザーがチラシに使用したいイメージを言葉で説明すると、Fireflyが関連する画像を作成してくれます。
Fireflyは、Adobeがもつ膨大なデータをもとに、高品質で多様なスタイルの画像を生成できるのが特徴です。写実的なイラストから抽象的なデザインまで、幅広いタイプの画像を作成できます。また、生成された画像の編集・加工も可能です。
Fireflyで作成した画像をチラシのデザインに取り入れれば、オリジナリティのある魅力的な仕上がりになるでしょう。Fireflyでは商用利用可能な画像を生成できるので、営利目的でAIを使用したい方にもおすすめです。
おすすめポイント
- 高品質なイメージを生成できる
- ユーザーの指示に基づき、さまざまなスタイルのイメージを作成可能
- 他のAdobeツールとの連携が容易
- 無料で利用可能、アップグレードプランあり
【クリエイティブ例】
6. Fotor
Fotorは、オンラインデザインツールの一つで、AIを活用したチラシのデザイン自動生成機能を提供しています。ユーザーがチラシのテーマや目的を選択し、テキストや画像を入力すると、AIが最適なレイアウトやデザイン要素を提案してくれます。
Fotorは、豊富なテンプレートと素材ライブラリを備えているのが最大の魅力です。ユーザーはAIが生成したデザインをベースに、Fotorが提供するテンプレートや素材を活用しながら、チラシをカスタマイズできます。また直感的なインターフェースで、デザインの知識がなくても簡単に操作できるのが特徴です。
なお、AIによる画像作成機能は有料プラン限定となるため注意してください。
おすすめポイント
- 初心者でも使いやすいインターフェース
- 豊富なテンプレートとデザイン素材が利用可能
- AIが生成したデザインを、手動で細かく調整できる
【クリエイティブ例】
7. Stable Diffusion
Stable Diffusionは、Stability AIが開発したオープンソースの画像生成モデルです。テキストの内容に基づいて、関連する画像を自動生成できます。
Stable Diffusionの特徴は、ユーザーが自分で用意した画像データを使ってモデルに追加学習(ファインチューニング)させることで、より自分好みの画像を生成可能できる点です。
Stable Diffusionで作成した画像をチラシのデザインに活用すれば、独自性の高い表現ができるでしょう。
おすすめポイント
- オープンソースで、無料で利用可能
- ユーザーの指示に基づき、さまざまなスタイルのイメージを生成できる
- 生成したイメージを、他のツールで編集・加工できる
【クリエイティブ例】
AIでチラシを作成・配布する際の3つの大切なポイント
AIでチラシを制作するときに気をつけたいポイントは、以下の3つです。
- 最低限AIの知識・リテラシーを身につける
- 商用利用OKのツールを活用する
- 印刷時の品質・フォーマットを考慮して生成する
それぞれを詳しく解説します。
1. 最低限AIの知識・リテラシーを身につける
AIを使ってチラシを作成する前に、AIの基本的な仕組みや特性について理解しておくことが大切です。AIは膨大なデータから学習して、新しいデザインや文章を生成しますが、時にはデータの偏りや誤りが反映されるケースがあります。
とくに注意が必要なのが著作権の問題です。AIが生成する画像や文章は学習に使用されたデータに基づいているため、既存の作品に似たものが生成される可能性があります。無断で使用すると、著作権侵害にあたる恐れがあります。
AIで作成した画像や文章を商用利用する際は、ツールの利用規約を確認し、著作権の帰属や使用条件を十分に理解しておきましょう。また、生成物が既存の作品に酷似していないか、慎重なチェックが求められます。
2. 商用利用OKのツールを活用する
AIを活用してチラシを作成する際は、商用利用が許可されているツールを選びしましょう。一部のAIツールでは、生成した画像やデザインの商用利用が禁止されています。
チラシを作成する前に、利用するツールの利用規約をよく読み、商用利用が認められているかどうかを確認してください。商用利用が許可されているツールを活用すれば、著作権侵害のリスクを避けられます。
またツールによっては、商用利用の条件として、クレジットの表記やライセンス料の支払いが求められる場合があります。
3. 印刷時の品質・フォーマットを考慮して生成する
AIを使ってチラシのデザインを作成する際は、印刷時の品質やフォーマットを考慮する必要があります。AIが生成する画像は、デジタル上では鮮明に見えても、印刷すると解像度が低くぼやけてしまう可能性があります。
チラシを印刷する場合は、高解像度の画像を生成できるツールを選ぶことが重要です。また、印刷に適したファイル形式(PDF、TIFF、AIなど)で書き出せるかどうかも確認しておきましょう。
さらに、印刷物に必要な裁ち落としや色域の設定など、デザインの仕上げに関する知識も必要です。AIが生成したデザインをそのまま使うのではなく、印刷に適した形への調整が求められます。
AIでチラシを作成するメリット5つ
ここでは、AIでチラシを作成する5つのメリットを紹介します。
- 低コストで作成できる
- 多数のデザインや表現アイデアを出せる
- デザイン調整がスムーズにできる
- ターゲットに合わせてカスタマイズできる
- データ分析で効果的なクリエイティブを制作できる
注意点に配慮さえすれば、AI利用によるメリットの側面が大きくなります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 低コストで作成できる
AIを使ってチラシを作成する最大のメリットは、コストを大幅に削減できることです。従来、チラシのデザインを依頼する場合、デザイナーへの報酬や制作にかかる時間などのコストが発生していました。
しかし、AIを活用すれば自動的にデザインを生成してくれるため、デザイナーを雇う必要がなく、人件費をおさえられます。またAIの高速処理により、制作にかかる時間も短縮できるので、時間コストの削減にもつながります。
さらに、多くのAIデザインツールは無料または低価格で利用できるため、ツールにかかる費用を最小限におさえられるのも魅力です。
2. 多数のデザインや表現アイデアを出せる
多数のデザインや表現アイデアを短時間で出せるのも大きなメリットのひとつです。AIは膨大なデータから学習しているため、さまざまなパターンのデザインを生成できます。
ユーザーが入力したテーマや内容に基づいて複数のデザイン案を提示してくれるので、自分では思いつかないようなアイデアに出会えたり、新しい表現方法を発見したりできるでしょう。
また、AIが生成するデザインはトレンドを反映していることが多いため、時代に合ったスタイリッシュなチラシを作成できます。AIの力を借りれば、クリエイティビティを刺激し、より魅力的なチラシの制作が可能です。
3. デザイン調整がスムーズにできる
AIを活用すれば、デザインの調整もスムーズに進められます。人手でデザインを依頼する場合、イメージ通りの仕上がりにならないケースもあるでしょう。
そのような場合は、デザイナーに修正を依頼する必要がありますが、やり取りに時間がかかったり、追加の費用が発生したりしてしまいます。
一方、AIを使ってチラシを作成する場合は、ユーザー自身がデザインを調整できるため、スムーズに理想の仕上がりに近づけられます。AIが生成したデザインをベースに、フォントや配色、レイアウトなどを自由に変更できるツールが多いため、細かな修正も簡単に行えるのが特徴です。
4. ターゲットに合わせてカスタマイズできる
AIの活用により、ターゲットに合わせてデザインをカスタマイズできるようになります。チラシは、ターゲットとなる顧客層の好みや興味・関心に合わせて制作することが重要です。
AIデザインツールのなかには、ユーザーが入力した情報をもとに、ターゲットに最適化されたデザインを生成してくれるものがあります。たとえば、ターゲットの年齢層や性別、興味・関心などの情報を入力すると、それに合わせたデザイン要素や配色、フォントなどを提案してくれます。
これにより、ターゲットに響くチラシを効率的に制作することが可能です。また、AIが生成したデザインをベースに、ユーザーが手動で調整を加えれば、よりターゲットに特化したチラシに仕上げられます。
5. データ分析で効果的なクリエイティブを制作できる
AIを活用してチラシを作成する際、データ分析の結果を反映させることで、より効果的なクリエイティブを制作できます。AIは膨大なデータを分析し、パターンや傾向を見つけ出せます。
たとえば、過去に反響の高かったチラシのデザインや内容を分析すれば、効果的な表現方法や訴求ポイントの特定が可能です。また、ターゲットとなる顧客層の行動データの分析により、その層に刺さるデザインや内容を予測できます。
これらのデータ分析の結果をAIデザインツールに反映させれば、より反応の高いチラシを制作できるようになります。チラシの訴求力を高め、販促効果を最大化できるでしょう。
【実例】無料AIツールでA4チラシを作成してみた【Canva・ChatGPT】
ここでは、無料のAIツールであるChatGPTとCanvaを使って、実際にチラシを作成する手順を紹介します。
- ChatGPTで画像を生成する
- Canvaに画像をアップロード・編集する
ChatGPTで画像を生成し、Canvaにアップロードしてチラシをデザインする流れを見ていきましょう。
ステップ1:ChatGPTで画像を生成する
まず、ChatGPTに画像生成のプロンプトを入力します。たとえば、カフェ用のPRチラシを作成したい場合は「cafe,Coffee,Relax, Pastries,Counter table,female Barista」のように関連KWを入力しましょう。
このように画像を生成できたら、パソコンに画像を保存します。保存した画像は画像編集ツールなどを活用してサイズ調整を行いましょう。
なおチラシを制作する場合は、一般的なサイズであるA4(2,894px×4,093px)サイズにリサイズしてください。
ステップ2:Canvaに画像をアップロード・編集する
画像のリサイズが終わったらCanvaに移動し、画面右上の「アップロード」から画像をアップロードします。
アップロードしたら、下記の画面が表示されるので「新しいデザインでの使用」をクリックしましょう。
編集画面が表示されるので、チラシに必要な情報を入力して自由にカスタマイズしてください。
テキスト入力はもちろん、Canva AIに作成してもらった画像の追加挿入もできるので、自分の理想のチラシを作成することが可能です。
今回は、ChatGPTとCanvaを使って下記のようなチラシを作成しました。
AIが生成する画像やテキストを活用しながら、自分好みのデザインに仕上げていきましょう。
生成AIのさまざまな活用事例については以下の記事も参考にしてみてください。
無料のAIデザインツールを活用してチラシを作成しよう
AIを活用すれば、効率的にオリジナリティあるチラシを作成できます。著作権侵害や商用利用のルールさえおさえていれば、普段の創作活動に大きく役立つでしょう。
チラシ作成に使える生成AIツールは日々進化を続けており、新しいツールや機能も続々と登場しています。デザインに使えるAIツールやノウハウなどの情報を追いたいなら、SHIFT AIへの入会を検討してみるのがおすすめです。
AI導入を成功させる方法がいまいちわからない…。そんなときは、今すぐ無料で効果的なAI導入ガイドをお受け取りください。
当社でご用意した資料には、AI導入の戦略立案から実装、効果測定まで、6ステップのアプローチについて詳しく解説しています。今すぐダウンロードして、AI人材への道を踏み出しませんか?
\ 無料で資料請求 /