Google I/O 2025の発表まとめ!GeminiやChromeの大幅アップデートを解説

日本時間2025年5月21日に開発者イベント「Google I/O 2025」が開催されました。
Google I/O 2025では、AIモデル「Gemini」の大幅進化から検索体験を刷新するAI Mode、画像生成Imagen 4や動画生成Veo 3、映画製作Flowまで、多岐にわたるアップデートが発表され、世界中で盛り上がりを見せています。
本記事ではそれらの新機能・新サービスを具体例とともに分かりやすく解説し、開発者はもちろん一般ユーザーにも役立つ活用ポイントをお届けします。
本記事を読むことでGoogle I/O 2025の発表内容を全て理解でき、最新のAI情報をいち早くキャッチアップできるでしょう。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
「これからAIを学びたい」「AIを使って本業・副業を効率化したい」という方は、ぜひセミナーに参加してみてください。
目次
そもそもGoogle I/Oとは?

Google I/Oは、毎年5月頃に米国で開催されるGoogle最大規模の開発者向けイベントです。
名称の「I/O」はInput/OutputやInnovation in the Openの略で、2008年から続いています。
基調講演ではAndroid、Chrome、AIなど最新プロダクトやロードマップが発表され、ライブデモも披露されます。
オンライン配信と各地のI/O Extendedを通じ、誰でも無料で参加できる点も大きな魅力で、世界の開発者コミュニティを盛り上げるイベントです。
Google I/O 2025の発表まとめ
Google I/O 2025での発表に基づき、以下の内容が明らかになりました。

それぞれのアップデートについて詳しく解説します。
画像生成AI「Imagen 4」
Googleは新しい画像生成モデル「Imagen 4」をリリースしました。
Imagen 4は従来モデルのImagen 3から画質が大幅に向上し、とくに細かいディテールの表現が優れています。以下は、Imagen 4で生成した画像です。


また、テキストやタイポグラフィの表現能力が向上し、さまざまなアスペクト比や最大2Kの解像度での画像を生成できるようになりました。さらに生成速度も高速になっています。
Imagen 4は、Geminiアプリ、Whisk、Vertex AI、Slides、Vids、DocsなどのWorkspaceアプリで利用可能です。
Imagen 4の登場によって、デザイン制作、SNSやSEO記事のグラフィックなど、さまざまな用途で高品質なビジュアルを作成できます。
動画生成AI「Veo 3」
Google I/Oでは、新しい動画生成モデル「Veo 3」も発表されました。
Veo 3は、これまでの動画生成モデルから品質が向上しただけでなく、動画と一緒にオーディオを生成できます。
音を生成できることで、都市の通りの交通騒音、公園での鳥のさえずり、さらにはキャラクター間の対話といった音響効果や背景音を含む動画を作成できます。
Veo 3は、Google AI Ultraプラン(後述)の加入者向けに、GeminiアプリおよびFlow(次章で解説)で2025年5月21日より利用可能です。
また、Vertex AIでもエンタープライズユーザー向けに利用できるようになっています。
映画を制作できる「Flow」
AIを活用した新しい映画制作ツール「Flow」が発表されました。
Flowは、Google DeepMindの最も高度なモデルであるVeo、Imagen、Geminiを統合して構築されたツールです。
クリエイター向けに設計されており、直感的なプロンプトを使用して、映画のようなクリップ、シーン、物語を作成できます。
自然言語でショットを記述し、キャスト、場所、オブジェクト、スタイルといった要素を管理することも可能です。ユーザー自身の画像を持ち込むことも、Imagenの機能を使って素材を作成することもできます。
2025年5月21日より、Google AI ProおよびGoogle AI Ultraプランの加入者向けに米国で利用可能となっています。
Google I/O 2025での発表によると、以下の内容が明らかになりました。
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
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音楽制作ツール「Lyria 2」
Lyria 2は、音楽とオーディオを生成できる音楽生成モデルです。このモデルは、ボーカルを含む表現豊かで豊かな音楽を作成できます。
発表によると、Lyria 2はミュージシャン、プロデューサー、ソングライター向けに提供されている実験的なツールセット「Music AI Sandbox」を強化しているということです。
基調講演では、ミュージシャンのChaz (Toro y Moi) がLyria RealTimeを使って即興パフォーマンスを行いました。Lyria RealTimeはLyria 2を強化する音楽生成モデルであり、APIおよびAI Studioを通じて利用可能です。
Lyria 2は企業向け、YouTubeクリエイター向け、ミュージシャン向けに2025年5月21日より利用できます。
AIエージェント「Agent Mode」
AIエージェント機能「Agent Mode」は、エージェント(ツールへのアクセス権を持つ高度なAIモデルを組み合わせたシステム)がユーザーに代わってコンピューターを使用し、ウェブとやり取りしてタスクを実行できるようにするものです。
目的を述べるだけで、Agent Modeがそれを達成するためのステップを考えて、ブラウジング、リサーチ、Googleアプリとの統合などを行い、複数ステップのタスクをこなします。
Agent ModeはGoogle AI Ultraプランの加入者向けに、早期アクセスとしてデスクトップに近いうちに登場します。
AIベースのUIデザイン生成ツール「Stitch」
Googleは頭の中にあるデザインのアイデアを簡単に形にするツール「Stitch(スティッチ)」を発表しました。
言葉や画像で指示するだけで、コンピューターやスマートフォンの画面のデザイン(UIデザイン)と、それを実際に動かすためのプログラム(コード)をAIが生成してくれます。
デザインの作成は対話形式で詳細を決めていく方式です。以下は、実際にStitchで作成したスマホケース販売店のWebページデザインです。
このように、トップページだけでなく、商品の詳細ページやカートページ、ユーザーのマイページまで含めて生成できます。
また、「こんな感じのデザインにしてほしい」「この部分の色を変えてほしい」のように、まるでAIと会話するようにデザインを修正したり、見た目を調整したりできます。
完成したデザインやコードは、CSS/HTMLやFigmaといった、デザインや開発の現場で使われるツールに簡単に書き出せるため、より細かい編集も可能です。
Stitchはアイデアを非常に速く、そして簡単に具現化できるツールといえるでしょう。
StitchはFlashモードで月間350回、Experimentalモードで月間50回の無料利用枠が割り当てられており、こちらのサイトから利用できます。
Google AI Pro & Ultraプラン
Googleは新しいAIサブスクリプションプラン「Google AI Pro」と「Google AI Ultra」を導入しました。
Google I/OでのGoogleの発表によると、Google AI ProとGoogle AI Ultraのプランの違いは以下の通りです。
特徴 | Google AI Pro | Google AI Ultra |
---|---|---|
Google AIプラン | Google AI Pro (以前はGemini Advancedとして知られていたプラン) | Google AI Ultra |
含まれる内容 | 無料版の全機能+以下 | Google AI Proの全機能+以下 |
Geminiアプリ | より高性能なモデルへのアクセス、2.5 ProでのDeep Research | 最高レベルの利用制限、2.5 ProのDeep Thinkへの限定アクセス(数週間以内に提供予定)、Veo 3への早期アクセス |
Flow (AI映画製作ツール) | 主要な機能、Veo 2を使用した映画的なシーンやストーリーの作成、月間100回の生成制限 | 最高レベルの利用制限、Veo 3への早期アクセス、1080pビデオ生成、高度なカメラコントロール |
Whisk (ビジュアライゼーションツール) | Veo 2を使用した画像からビデオへの変換の利用制限が向上 | Veo 2を使用したWhisk Animateの利用制限が最高レベル |
NotebookLM (学習/研究アシスタント) | 利用制限が向上、Audio Overviewsが5倍、ノートブックなど | 利用制限が最高レベル、今年後半に最適なモデル機能が提供予定 |
Gemini in Google アプリ | Gmail、Docs、Vidsなど、お気に入りのGoogleアプリ内でアクセス | Gmail、Docs、Vidsなど、お気に入りのGoogleアプリ内で最高レベルの利用制限でアクセス |
Gemini in Chrome | Chromeブラウザ内での早期アクセス(明日から展開開始) | Chromeブラウザ内での早期アクセス(明日から展開開始) |
Project Mariner (エージェント研究プロトタイプ) | – | ・早期アクセス ・エージェント機能でタスクを合理化(米国で利用可能)。 ・最大10個のタスクを同時に完了可能。 ・Google製品全体に今後展開予定。 ・Agent Modeとしてデスクトップに近日登場予定 |
ストレージ | Google Photos、Drive、Gmailで2TB | Google Photos、Drive、Gmailで30TB |
料金 | 月額 $19.99(約2,900円) | 月額 $249.99(約37,000円) (初回ユーザー向けに最初の3ヶ月間50%オフの特別オファーあり) |
提供状況 | グローバルで利用可能 大学生向けに1学年無料提供 | 米国から提供開始 他の国にも近日提供予定 |
Geminiは無料プランでも多くの機能を使用できますが、より高度な機能を使いたい方や、制限を気にせず使いたい方は、有料プランを選択するとよいでしょう。
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、昇進・転職などに役立つスキルを学んだりするためのセミナーを開催しています。
また、参加者限定で、「初心者が使うべきAIツール20選」や「AI副業案件集」「ChatGPTの教科書」など全12個の資料を無料で配布しています。
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Gemini 2.5 Pro・2.5 Flashの性能がアップ
GoogleのAIモデルGemini 2.5 Proと2.5 Flashが大幅に進化しました。主に以下のアップデートが報告されています。
モデル | 主なアップデート |
---|---|
Gemini 2.5 Pro | – WebDevArena首位・LMArena首位 – 100万トークンコンテキスト – DeepThink強化推論モード – ネイティブ音声出力 – ProjectMariner連携によるPC操作 – 高度セキュリティガード – 思考サマリ機能追加 – Thinking Budgets拡張 – MCPツールサポート |
Gemini 2.5 Flash | – 推論・マルチモーダル・コード・長文性能向上 – トークン使用20〜30%削減 – ネイティブ音声出力 – 思考サマリ機能追加 – Thinking Budgets拡張 |
Proは開発者向けの最上位版で、コーディング力がさらに向上し、WebDevArenaやLMArenaなどの評価で全モデル首位を獲得しています。
また、100万トークンの長文も理解し、学習支援でも他モデルを上回るというデータが得られています。
新機能DeepThinkを使うと、数学や複雑なコード問題をじっくり考えて解く力が増し、OpenAIのo3よりも性能が高いことが報告されています。

さらに音声で自然に話せるネイティブ音声出力、PC操作を自動化するProjectMariner、安全性を高める新ガードも追加されました。思考サマリや「思考バジェット」設定で開発コスト管理も簡単です。
一方、2.5 Flashは速度と低コストに特化した軽量版です。今回のアップデートで推論精度や画像・動画理解が向上し、トークン使用量も最大30%削減しました。

出典:Google
Proと同じ音声機能を備え、6月から正式提供予定です。どちらも初心者でも使いやすく、音声対話やアプリ開発にすぐ役立ちます。
Geminiの音声出力機能が強化
Geminiに新しい機能として、「Native audio output」や「Live API」が導入され、テキストを読み上げる際の音声が、より本物の人間に近い、自然な話し方になります。
たとえば、ささやき声のような微妙なニュアンスも表現可能で、24以上の言語で利用できます。
Geminiとの会話がより自然に、スムーズになり、アイデア出しや翻訳タスクなどの効率化が期待できます。
Gemini Liveが画面を見ながら会話できるように
Gemini Liveにカメラと画面共有の機能が搭載され、Geminiとの会話の幅が大幅に増えました。
今回のアップデートによって、スマートフォンの画面やカメラが捉えるものを見ながらGeminiとリアルタイムで対話できるようになります。
この機能を使えば、故障した電化製品のトラブルシューティングを行ったり、自分の好みに合わせた買い物のアドバイスを受けたり、面接の練習ができたりします。
テキストベースの会話と比較して、Gemini Liveでの会話は平均して5倍長くなっているとのことです。
この機能は、Androidユーザー全員が無料で利用でき、iOSユーザー向けにも展開が始まっています。また、開発者向けのLive APIにもこれらの機能が提供される予定です。
Deep Researchにファイルアップロード機能追加
Deep Research機能に自身のファイルをアップロードできるようになりました。

ファイルをアップロードできることにより、Deep Researchのレポート生成の幅が広がります。
また、Deep ResearchとGoogle Drive・Gmailへの接続も可能になる予定です。
Google AI Ultraプランでは、Deep Researchにおける最高の使用制限が提供されます。Deep Researchは、Geminiアプリの主要なアップデートの一部として紹介されています。
Google I/O 2025での発表に基づくと、以下の内容が明らかになりました。
Canvas機能がアップデート
その場でアプリやサイトなどを視覚化できるCanvas機能では、出力を「作成」ボタンから任意の形式に変更できるようになりました。
たとえば、以下のレポート形式をインフォグラフィックにしたい場合は、以下のように操作します。

すると、以下のようなインフォグラフィックが作成されます。
他にも、クイズ形式やポッドキャスト、Webページへの変換なども可能です。
さらに、CanvasはDeep Researchとも統合したため、Deep Researchのレポートをよりリッチな形式に仕上げられるようになりました。
オープンソースモデル「Gemma 3n」
Googleは開発者向けにGemma 3nという新しいモデルを発表しました。
Gemma 3nは高速で効率的なオープンマルチモーダルモデルであり、スマートフォン、デスクトップ、タブレットでスムーズに動作するように設計されています。

出典:Google
Gemma 3nは音声、テキスト、画像、動画を扱うことができ、2025年5月21日より、Google AI StudioとGoogle AI Edgeで今日からプレビューが可能であるとされています。
また、Firebase Studioでも最新のGemmaモデルをアプリケーションに統合して開発を行えることも示唆されています。
学生向け学習ツール・クイズ機能
学生向けの新しい学習支援ツールでは、授業のノートや参考資料などをアップロードするだけで、それに基づいた練習用のクイズを簡単に作成できるようになります。
クイズはユーザーとツール一体型で、分からない時にはヒントが表示されたり、正解・不正解の理由が解説されたりします。
クイズの作成は簡単で「〜についてのクイズを作成してください」と入力するだけです。
筆者が試した結果、必ずクイズ作成モードになるわけではありませんでした。クイズを作成する確率を高めるには「Canvas」ボタンをクリックしてからプロンプトを入力することをおすすめします。
また、アメリカだけでなく、日本、ブラジル、インドネシア、イギリスの大学生に対しても、AI Proプランが15ヶ月間無料で提供されるキャンペーンが実施されます(2025年6月30日までにサインアップが必要)。
新しい検索体験「AI Mode」が一般公開
Google検索において「AI Mode」が2025年5月21日より米国で一般公開されました。
AI Modeは高度な推論を備え、より長く複雑なクエリに対応でき、フォローアップ質問による深掘りや、ウェブへの役立つリンクを提示してくれます。
AI Modeには、今後登場する新しい高度な機能が多数含まれます。
機能 | 概要 |
---|---|
Deep Search | 数十〜数百の検索を走らせ専門家レベルの引用付きレポート生成 |
Search Live | カメラを介したリアルタイム対話型Search統合 |
Agentic capabilities | イベントチケットやレストラン予約などの自動タスク処理 |
AI shopping partner | Geminiと製品探索〜チェックアウト支援 |
Personal context | 過去の検索とGoogleアプリ文脈に基づくパーソナライズ提案 |
Custom charts and graphs | スポーツ・金融データ解析とカスタムグラフ作成 |
これらの新しい機能は、2025年5月21日以降、数週間から数ヶ月でLabsユーザー向けにAI Modeで提供される予定です。
>Google Labsはこちら
Gemini in Chromeで検索体験が大幅進化
Chromeブラウザの中にAIアシスタントであるGeminiが搭載され、ウェブサイトを見ながら直接Geminiに質問できるようになります。
これは、Google AI ProまたはGoogle AI Ultraという有料プランの加入者向けに、米国で提供が始まります。
この機能を使うと、今読んでいるウェブページの内容について、複雑な部分の説明を求めたり、ページ全体の要約を依頼したりできます。
将来的には、複数のウェブページをまとめて扱ったり、ウェブサイト上で何かを代わりに操作してもらったりといったこともできるようになる予定です。
コーディングAIエージェント「Jules」
非同期のコーディングエージェントであるJulesが一般提供(パブリックベータ)開始となりました。
以下はJulesを実際に動かしている動画です。
Julesは、開発者がやりたいコーディングに集中できるように、バックログにあるバグ修正や複数のタスクの同時処理、新機能の最初の実装といった雑務を引き受けることができます。
GitHubと連携し、リポジトリをCloud VMにクローンして作業を行い、準備ができたらプルリクエストを作成します。
また、大規模なコードベースでの複雑なタスクにも対応でき、Node.jsの古いバージョンのアップデートのような作業も数分で完了させることが可能です。
Julesは、Android Studio、Firebase Studio、Gemini Code AssistといったGoogle製品を含む、お気に入りのIDEプラットフォームで利用可能です。
コーディングアシスタント「Gemini Code Assist」が一般提供開始
個人のための無料AIコーディングアシスタントであるGemini Code Assistと、コードレビューエージェントであるGemini Code Assist for GitHubが、すべての開発者向けに一般提供開始となりました。
Gemini 2.5がGemini Code Assistを強化しており、Vertex AIで利用可能になった際には、StandardおよびEnterprise開発者向けに200万トークンのコンテキストウィンドウが提供される予定です。
また、Data ConnectのVS Code拡張機能はGemini Code Assistと連携し、VS Code環境内でスキーマやクエリの生成・洗練をGraphQLで行えるようになっています。
Gemini Code Assistは、IDEプラットフォームおよびGoogle製品で利用可能です。
Google Meetsがリアルタイム翻訳に対応
Google Meetにリアルタイムに近い音声翻訳機能が追加され、異なる言語を話す人々同士がより自然に会話できるようになります。
この翻訳機能は、ただ言葉を置き換えるだけでなく、話している人の声のトーンやパターン、表情まで一致させることができるようになります。
ベータ版として、まずは英語とスペイン語の翻訳がGoogle AI ProおよびUltraの加入者向けに提供開始され、2025年5月21日以降の数週間以内に、他の言語も追加される予定です。
Google Meetsのリアルタイム翻訳により、国際的な会議や、言語の壁を越えたコミュニケーションが格段にしやすくなるでしょう。
3Dビデオコミュニケーションプラットフォーム「Google Beam」
3Dビデオコミュニケーションプラットフォーム「Google Beam(別名Project Starline)」では、通常の2D映像を、まるで相手がそこにいるかのような現実的な3D体験に変換します。
Google Beamの仕組みは、多数のウェブカメラを使ってさまざまな角度からユーザーを撮影して、AIを使ってビデオストリームを統合し、3D化させているとのことです。
HPと協力し、年内に早期顧客向けに提供を開始する予定です。Google Meetにもこの技術の一部が既に活かされています。
Gmailのスマートリプライがよりパーソナルに
GoogleはGmailのAI機能であるスマートリプライをさらに進化させました。
これからは、Geminiの能力を使って、過去のメールやGoogle Driveにある自分の資料を参照し、それを踏まえた返信を作成できるようになります。
たとえば、以前旅行した場所について聞かれた場合、過去のメールや作成した旅程表から具体的な情報を探し出し、自分のいつもの言葉遣いやスタイルに合わせた、より自分らしい返信を提案してくれます。
この機能は、Google AI ProまたはGoogle AI Ultraの加入者向けに、年内に提供開始される予定です。
AIアシスタント「Project Astra」が大幅に進化
Googleは、AIアシスタントがユーザーの周りの世界を理解し、状況に合わせて手助けする「Project Astra」という研究プロジェクトを進めており、その成果が多くの製品に統合されています。
とくに、AIアシスタントの「Gemini Live」にこの技術が組み込まれ、スマートフォンのカメラや画面共有機能を使って、AIに「今見えているもの」について質問したり、会話できるようになりました。
たとえば、DIYや宿題で困ったときに、カメラで対象物を見せながらAIに助けを求めることができます。この機能は、Androidユーザーには既に提供されており、iOSユーザーにも順次展開されています。
今夏には、Google検索の「AI Mode」の中でも「Search Live」としてこの機能が使えるようになる予定です。
将来的には、Android XRグラスなど、さまざまなデバイスを通じて、より身近なAIアシスタント体験が実現されることを目指しています。
Android XR搭載のメガネやヘッドセット
「Android XR」という新しいプラットフォームを搭載したメガネやヘッドセットの開発を進めていることも発表されました。
Android XRは、Gemini時代に特化して開発された最初のAndroidプラットフォームであり、さまざまな種類のXR※デバイスをサポートします。
※現実世界と仮想世界を融合させる技術の総称
とくに、Android XR搭載のメガネは、カメラ、マイク、スピーカーを備え、スマートフォンと連携して、ユーザーの周りの世界を見たり聞いたりできます。
たとえば、道案内を教えてくれたり、メッセージを送ったり、見たものについて質問に答えてくれた、さらにはリアルタイムで会話を翻訳して「現実世界の字幕」のように表示するといった使い方が紹介されました。
GoogleはSamsungやQualcommと協力してこれらのデバイスを開発しており、Samsungのヘッドセット「Project Moohan」は今年後半に提供予定です。
AI生成コンテンツ識別ツール「SynthID Detector」
GoogleはAIを使って作られたコンテンツを見分けるための新しいツール「SynthID Detector」を発表しました。
これは、GoogleのAIツール(Gemini, Imagen, Lyria, Veoなど)で生成された画像、音声、動画、テキストに埋め込まれた、目に見えない「透かし」を検出するためのものです。
このツールを使うと、アップロードされたコンテンツ全体や、その一部にAIによって生成された可能性がある部分が含まれているかを特定できます。
SynthID Detectorにより、AIが生成したコンテンツが誤った情報として広まるのを防ぐことが期待されます。
アップデートされたGoogleのAIを使いこなそう!
Google I/O 2025で披露された一連のアップデートは、創造性と生産性を飛躍的に高めるものばかりです。
まずは無料で試せるGeminiアプリやImagen 4などを試してみましょう。必要に応じてAI Pro/Ultraへ拡張すれば、Veo 3やFlowなど最先端機能も活用できます。
進化したGoogle AIを使いこなして、学習・開発・ビジネスのワークフローを加速させましょう。
弊社SHIFT AIでは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用して、副業で収入を得たり、キャリアアップで年収を高めたりするノウハウをお伝えする無料セミナーを開催しています。
セミナーでは、主に以下の内容を学習できます。
- AIを使った副業の始め方・収入を得るまでのロードマップ
- おすすめの副業案件と獲得方法
- AIスキルを高めて昇進・転職などに役立てる方法
- 実際に成果を出しているロールモデルの紹介
- これから使うべきおすすめのAIツール
無料セミナーは、AI初心者〜中級者の方を対象としています。
「これからAIを学習したいけど、何から始めていいのか分からない」「AIの独学に限界を感じてきた」という方にとくにおすすめです。
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記事を書いた人

SHIFT AI TIMES編集長
大城一輝
フリーランスとしてライター、ディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。AI活用の講師も多数経験。
SHIFT AIではオウンドメディア(SHIFT AI TIMES)の編集長を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
G検定・生成AIパスポート・Generative AI Test合格(その他、簿記3級、FP3級など取得)
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