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  • 生成AIを学ぶ

AIと生成AIの違いとは?特徴の違いや活用法をわかりやすく解説

近年、「生成AI」という言葉をよく見かけるようになりましたが、「AIと生成AIの違いって何だろう?」と疑問に思っていませんか。

実は、AIと生成AIには大きな違いがあります。この違いを知っておくと、自分の業務に最適なAIを選べるようになり、効率化できます。

当記事では、従来型AIと生成AIの違いをわかりやすく解説し、具体的な活用事例も紹介します。

最後まで読めば、あなたの業務に適したAIを選べるようになるでしょう。業務に最適なAIを活用して効率化しましょう。

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO AI & Web3株式会社AI活用顧問 / 生成AI活用普及協会(GUGA)協議員 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ SHIFT AI(会員1万4,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現のために活動中。Xアカウントのフォロワー数は11万人超え(2025年4月現在)

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従来型AIと生成AIの決定的な違い

従来型AIと生成AIの大きな違いは、「新しいコンテンツを作れるかどうか」です。

両者とも事前にデータを学習する点は共通していますが、学習データの活用方法が異なります。

従来型AIはデータを使って正しい答えを選んだり予測したりするのに対して、生成AIは学習したデータから新たな文章や画像などの新たなコンテンツをつくります。

たとえば、従来型AIは過去の売上データから来月の売上を予測するのに対して、生成AIは、過去の売上データから分析レポートを生成します。

とくに生成AIの進化はめざましく、文章作成・画像生成・動画生成・音楽生成などさまざまな領域で活用され始めています

周りから後れを取らないためには、今から生成AIの活用方法を学んでおいた方が良いでしょう。

生成AIを学びたい方は、生成AIの勉強法が書かれている以下の記事を参考にしてみてください。

従来型AIと生成AIの違いを5つの観点からわかりやすく解説

従来型AIと生成AIの違いを5つの観点から説明した図解

従来型AIと生成AIの違いについて、以下の5つのテーマに細分化して、詳細に解説していきます。

  • 目的と機能の違い
  • 入出力の違い
  • 必要なデータ量の違い
  • 活用シーンの違い
  • メリット・デメリットの違い

従来型AIと生成AIの違いを深く理解すれば、業務に適したAIが選べるようになるでしょう。それでは5つの観点から見た従来型AIと生成AIの違いを1つずつ見ていきましょう。

目的と機能の違い

従来型AIと生成AIには「答えを見つけるか、答えをつくるか」という目的の違いがあり、目的達成のために必要な機能が備わっています。

目的と機能の観点から見た従来型AIと生成AIの違いについて、以下の表にまとめました。

従来型AI生成AI
目的答えを見つけること答えを新しくつくること
機能・予測
・判定
・異常検知
・最適化
・推薦
・文章作成
・画像生成
・動画生成
・コード生成
・音声生成

従来型AIの目的は、「答えが存在する問いに対して、正確な答えを見つけること」です。

過去データを分析して来月の売上を予測したり、画像から不良品を判定したりします。主な機能としては、予測・判定・異常検知・最適化や推薦などがあります。

一方、生成AIの目的は、「まだ存在しない新しいコンテンツをつくること」で、人間の指示(プロンプト)を元に新たなコンテンツを生成します。

主な機能には、文章生成や画像生成・音声生成・動画生成・コード生成などがあります。

目的と機能の違いを理解すると、業務で必要なAIを迷わず選べるようになります。

入出力の違い

従来型AIと生成AIの入出力の違いは、「扱えるデータ形式」です。

以下の表に入出力の違いをまとめました。

従来型AI生成AI
入力・定型データ(数値、画像)・自然言語プロンプト
・定型データ(数値、画像)
・参考データ(画像、動画、音声)
出力・予測値
・分析結果
・異常検知フラグ
・判定スコア
・文章(記事、要約、コード)
・画像(イラスト風、写真風)
・動画(アニメ、CG)
・音声

従来型AIは、決まった形式の入力データから定型的な結果を出力します。

たとえば、売上データを入力すると来月の予測値を出力したり、写真を入力すると「犬か猫か」を分類したりします。

生成AIは、さまざまな形式での入力が可能で、定型データはもちろん自然言語での指示や、参考データとして画像や動画・音声などの入力にも対応できます。出力形式も、文章や画像・音声などさまざまです。

このように、入出力の違いを知ることで、AIに応じたデータや指示の準備ができます。

必要なデータ量の違い

従来型AIと生成AIでは、以下のように「必要なデータ量」にも大きな差があります。

従来型AI生成AI
必要なデータ量少ない(1,000件でも十分な精度)多い(最新モデルは10兆以上)

従来型AIは特定の業務に特化しているため、1,000件程度の少ないデータでも十分な精度を出せます。

一方で生成AIは、多様なコンテンツを出力をするために大量のデータを必要とします。

公開されているデータセットやユーザーが生成したコンテンツなど、さまざまなソースからデータを収集し、学習しています。

必要なデータ量の違いを知っていれば、AIに最適なデータ量を判断できて、無駄なデータ収集を防げます。

活用シーンの違い

従来型AIと生成AIでは、活用される業務も違います。以下の表に代表的な活用シーンをまとめました。

従来型AI生成AI
活用シーン・売上予測
・クレジットカードの不正利用検知
・迷惑メールフィルター
・ネット通販の「おすすめ商品」提示
・スマホの顔認証ロック解除
・メール文作成
・SNS投稿の下書き自動生成
・プレゼン資料作成
・バナー画像生成
・広告用動画生成

従来型AIは「答えが決まっている」業務で活用されるのに対し、生成AIは「答えがない(新たに生成する)」業務で活用されます。

たとえば、従来型AIが過去の配送データから明日の配送個数を予測します。生成AIは予測されたデータを元にして、顧客に配送予定を伝える案内文を自動で作成します。

活用シーンの違いを理解すれば、業務ごとにどちらのAIを活用すれば良いか判断できるでしょう。

メリット・デメリットの違い

従来型AIと生成AIは、それぞれメリット・デメリットも異なります。以下の表をご覧ください。

従来型AI生成AI
メリット精度の高い予測・分析が可能新しいコンテンツをゼロから生成できる
デメリット創造的な業務や未知の課題への対応は苦手誤った情報を含む可能性がある

従来型AIは、正確な分析や予測が得意ですが、新しいアイデアを考えるような業務には向いていません。

一方で生成AIは、新たなコンテンツの生成が得意ですが、誤った情報を含むことがあります。とくに医療や法律などの専門分野で正確な情報を必要とする場合、最終的に人間が事実確認をすることが重要です。

それぞれのメリット・デメリットを把握しておくと、業務に適したAIを選べて効率化できます。

ここまで5つの観点から従来型AIと生成AIの違いを見てきました。違いを理解すれば、あなたの業務に最適なAIを選べるでしょう。

AIは業務効率化のための活用だけでなく、副業のための活用もできます。弊社SHIFT AIでは、AI活用での業務効率化や、AI副業について紹介するセミナーを開催しています。

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従来型AIの活用事例3選

ここからは、活用事例を紹介していきます。まずは、以下3つの従来型AIの活用事例です。

  • Amazon(アマゾン)の在庫最適化
  • 三菱UFJ NICOSの不正検知
  • イオンの店舗レイアウト改善

実際の活用事例を確認することで、あなたの業務に従来型AIをどのように活用できるかイメージしやすくなります。具体的な活用事例を順番に見ていきましょう。

Amazonの在庫最適化

Amazonが従来型AIを在庫最適化として活用していることを紹介する画像
出典:Amazon.com Inc.

Amazon.com Inc.では、在庫管理に従来型AIを活用しています。

過去の購買データや季節要因などをAIで分析し、需要を予測しています。その予測に基づいて倉庫に適切な量の在庫を配置して、「品切れを防止」・「余剰在庫を削減」しています​。

たとえば「この商品は週末にどれくらい売れるか?」をAIが予測し、必要な分だけ在庫を補充します。

さらに配送ルートの最適化など物流全体にもAIを活用して、配送スピードを早めたりコストを削減したりしているのです​。

こうした従来型AIによる需要予測と在庫最適化のおかげで、Amazonは大量の商品を効率よく管理できています。
参照:Amazon.com Inc.

三菱UFJ NICOSの不正検知

三菱UFJ NICOSが従来型AIをクレジットカードの不正利用検知として活用していることを示す画像
出典:三菱UFJ NICOS株式会社

三菱UFJ NICOS株式会社では、取引データを分析するAIシステムを使ってクレジットカードの不正利用検知を行っています

人が行っていた膨大な取引監視にAIを導入し、2023年4月から本格稼働しました​。

AIは過去の不正パターンを学習し、新たな決済データに対して「不正の可能性が高いか」をスコアリングします。その結果、怪しい取引をリアルタイムに絞り込み検知できるようになっています。

AIシステムの導入により、不正利用による被害件数・被害額はAI導入前より3割以上も削減されています​

従来型AIを金融取引の監視役として、大量なデータの中から不正を見抜く業務に役立てている活用事例です。
参照:三菱UFJ NICOS株式会社

イオンの店舗レイアウト改善

イオンが従来型AIを店舗のレイアウト改善として活用していることを示す画像
出典:イオンリテール株式会社

イオンでは、店内に設置された「AIカメラ」で撮影した映像データを分析し、店舗のレイアウト改善に役立てています。

お客さまの店内動線や売場への立ち寄り時間、手を伸ばした商品棚などの情報を自動で集積し「ヒートマップ」※で可視化します。
※利用率の高い箇所を赤色、低い箇所を青色とし、利用率の高い箇所から低い箇所までをグラデーションで色分けした映像のこと。

引用元:イオンリテール株式会社

AIとヒートマップを活用して、店舗のレイアウト変更をしています。このほか接客対応や年齢推定などにもAIカメラを活用しています。

従来型AIをうまく活用した効率的な業務改善の活用事例です。
参照:イオンリテール株式会社

生成AIの活用事例3選

生成AIの活用事例を3つ紹介します。

  • ChatGPTで文章生成
  • NotionAI(ノーションエーアイ)で長文理解
  • AdobeFirefly(アドビファイアフライ)で商用利用可能な画像・動画生成

生成AIは従来型AIよりも個人での活用事例が多くあります。あなたの業務でもぜひ試してみてください。

ChatGPTで文章生成

ChatGPTの公式サイトのトップページ画像
出典:ChatGPT公式サイト

ChatGPTは、自然言語での指示(プロンプト)だけでさまざまな文章を生成できます。

たとえば、「来週のイベント案内を丁寧な敬語で書いて」と指示を出せば、ChatGPTは数秒でイベント案内の下書きを作成します。

ChatGPTが出力したイベント案内文の下書きの画像
ChatGPTが出力したイベント案内文の下書き

メール文生成や文章要約・アイデア出しなど、さまざまなテキスト生成に活用できます。

ゼロから文章を考える必要がないため、文章作成業務の効率化に役立ちます。

さらにChatGPTは画像生成にも対応していて、プロンプト(自然言語での指示)理解力も高いので、指示内容に忠実な画像を生成できます。

筆者自身もさまざまな用途にChatGPTを使っています。
>ChatGPT公式サイトはこちらから

NotionAIで長文理解

NotionAIの公式サイトのトップページ画像
出典:NotionAI公式サイト

NotionAIは、短時間で長文を理解したいときに役立ちます。

長い議事録やWeb上の記事をNotionページに貼り付けてから、NotionAIに「要約して」と指示を出すと、重要ポイントを抜き出した要約が生成されます。

生成AIの活用事例としてNotion AIでページを要約した画像
Notion AIでページを要約

より詳細な情報を再出力させたり、ページ内容について質問したりもできます。短時間で要点を確認できるので、長文を確認する時間がない人におすすめの活用法です。

またNotionAIは、PDFや画像の分析やChatGPT・Claudeなどの生成AIとのチャットも可能です。

Notion以外のツールに遷移せずタスクが完結するので、効率的に長文を理解できます。
>NotionAI公式サイトはこちらから

AdobeFireflyで商用利用可能な画像・動画生成

AdobeFireflyの公式サイトのトップページ画像
出典:AdobeFirefly公式サイト

AdobeFireflyを使うと、商用利用可能な画像や動画を生成できます。

AdobeFireflyは、承諾を得た素材のみを学習しています。そのため、著作権の問題でAIが生成した画像や動画を使えなかった人も活用できます。

テキストから画像や動画を生成したり、画像を参照して動画を生成したりできます。

AdobeFireflyで生成した「熱帯雨林を駆け抜ける白いトラ」の画像
AdobeFireflyで生成した「熱帯雨林を駆け抜ける白いトラ」の画像

生成後の画像を、IllustratorやPhotoshopなどのAdobeツールで編集できる点も、AdobeFireflyの特徴です。

AdobeFireflyで生成した画像をPhotoshopで編集している画像
AdobeFireflyで生成した画像をWeb版Photoshopで編集している

企業のマーケティング動画やSNS広告用の画像なども、AdobeFireflyを使って素早く制作できます。
>AdobeFirefly公式サイトはこちらから

従来型AIと生成AIを組み合わせた活用事例3選

従来型AIと生成AIを組み合わせた3つの活用事例を紹介します。

  • 予測結果を元にレポート作成
  • 録音データを要約して音声議事録作成
  • 写真の文字からインフォグラフィックを自動生成

従来型AIと生成AIを組み合わせると、広範囲にわたる業務を連携させた活用も可能です。気になるツールは、ぜひ積極的に使ってみてください。

予測結果を元にレポート作成

従来型AIで予測した結果を用いて、生成AIで文章レポートを作成します。

たとえば、Excelの予測シート機能※を使って、過去の売上データから来月の売上予測数値を取得します。
※2025年4月現在、Windows版のみ対応しています。

Excel予測シート機能を使用して過去の売上から将来の売上を予測した結果の画像
Excel予測シート機能で売上予測

予測数値をChatGPTに入力し、「予測結果に基づいて、レポートを作成してください」と指示すれば、ChatGPTは専門家が書いたような読みやすいレポートを生成します。

ChatGPTを使用して、Excelでの予測結果数値からレポートを作成してもらう様子の画像
ChatGPTで売上予測レポートを作成

予測結果の取得からレポート作成まで、一連の業務を時短できます。

>Excelの予測シート機能はこちらから
>ChatGPT公式サイトはこちらから

録音データを要約して音声議事録作成

従来型AIと生成AIを組み合わせた以下の3ステップで、音声議事録が完成します。

  1. WisperMemos(iPhoneアプリ)で、会議の録音データから文字起こしをします。
  2. 文字起こしデータをChatGPTに入力して「この会議内容を要約してください」と指示します。
  3. 要約内容をElevenLabsで音声データに変換します。
WhisperMemos・ChatGPT・ElevenLabsの使用例を描いた画像
WhisperMemos・ChatGPT・ElevenLabsの使用例

完成した音声議事録は人間のような音声なので聞きとりやすく、要約されているので隙間時間に会議内容を確認できます。

議事録の作成と会議内容の把握にかかる時間を短縮できます。

>WisperMemosの公式サイトはこちらから
>ChatGPTの公式サイトはこちらから
>ElevenLabsの公式サイトはこちらから

写真の文字からインフォグラフィックを自動生成

従来型AIで写真の文字を抽出し、生成AIで図解資料を作成します。

たとえば、GoogleレンズのOCR機能を使って、ホワイトボードの写真から文字情報を正確に読み取ります。

GoogleレンズのOCR機能を使って文字情報を読み取る例の画像
GoogleレンズのOCRを使用して文字情報を読み取る例

読み取った文字情報をChatGPTに貼り付けて、「この文字情報を元にインフォグラフィックを作成してください」と指示すると、ChatGPTは見やすいインフォグラフィックを生成します。

ChatGPTで生成した、文字情報を元にしたインフォグラフィック画像
ChatGPTの生成したインフォグラフィック画像

従来型AIでデータ取得・分析し、生成AIでさまざまな形式に出力すれば、AIの特徴を活かした高度な自動化が可能です。

>Googleレンズ公式サイトはこちらから
>ChatGPT公式サイトはこちらから

AIと生成AIの違いを理解して効果的に活用しよう

この記事では、従来型AIと生成AIの違いについて詳しく解説しました。主に企業で活用されている従来型AIと個人で活用されている生成AIの活用事例も紹介しました。

各AIの違いを踏まえて業務に適したAIを選択し、あなたの業務を効率化してみてください。

また最近流行っているChatGPTなどの生成AIを、業務効率化に活用するだけでなく、副業に活用している人も増えています。

AI活用の流れに取り残されないためには、最新のAI活用情報を知っておく必要があります。

弊社SHIFT AIでも無料セミナーにて最新の生成AI活用法や副業案を紹介しています。「生成AIの活用法が知りたい」「これから副業を始めたい」方はぜひ詳細をご確認ください。

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記事を書いた人

野口啓介

WEBライター、SNSマーケター、クリエイティブ

クリエイティブと業務効率化において様々なAIツールをフル活用し、成果を出している

 

  • SHIFT AIではメディア記事執筆を担当
  • Instagramを中心としたSNSマーケティング
  • AIクリエイティブ – AIを駆使した映像制作 
    • ・Midjourney、Runway、Suno
  • 業務効率化 – AIを活用したアプリ作成
    • ・Dify、Cursor、replit、GPTs

 

  • 実績・成果
    • ・GPTsコンテンスト2位受賞
    • ・AI活用で月間作業30時間短縮