ChatGPTのメモリー機能が強化！使い方と仕事や生活で役立つ14の活用例を紹介

2025年4月11日、ChatGPTのメモリー機能が強化され、過去のすべての会話履歴を踏まえたやり取りができるようになりました。

一度入力した情報をChatGPTが覚えてくれるため、仕事でも日常でもやり取りがスムーズになり、より効率的に活用できます。

本記事では、ChatGPTメモリー機能の概要や使い方、仕事や生活での活用例、使いこなすためのコツなどを紹介します。

活用例ではプロンプト例も掲載しているため、そのままChatGPTに入力して試してみてください。

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

（株）SHIFT AI 代表取締役 / GMO AI & Web3株式会社AI活用顧問 / 生成AI活用普及協会（GUGA）協議員 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ SHIFT AI（会員1万4,000人超）を運営。
『日本をAI先進国に』実現のために活動中。Xアカウントのフォロワー数は11万人超え（2025年4月現在）

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ChatGPTのメモリー機能とは？

ChatGPTの「メモリー機能」は、過去の会話内容を記憶し、別のチャットでもその記憶を参照して回答する機能です。

2025年4月のアップデートで、メモリー機能が大幅に強化され、過去のすべての会話を自動で参照できるようになりました。

たとえば、以前に「私はベジタリアンです」と伝えておけば、次回以降の会話でChatGPTはその情報を覚えており、料理のレシピを聞いた時に肉を除いて出力してくれます。

ChatGPTのメモリー機能によって、過去のすべての会話を踏まえたやり取りが可能です。

ChatGPTメモリー機能を使える料金プラン

ChatGPTのメモリー機能を活用するには、有料プランへの加入が必要です。

無料プランでも従来のメモリー機能は使用可能ですが、強化されたメモリー機能は使用できません。

各プランごとの料金やメモリー機能の違いは以下の表をご覧ください。

ChatGPTの料金プランに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事：【日々更新】ChatGPTの料金プランを徹底解説！無料・有料版の違いやAPI料金を解説

ChatGPTメモリー機能の使い方

ChatGPTのメモリー機能を設定や管理を行うための操作は以下の2つです。

• メモリー機能を有効にする
• 一時的にメモリーを停止する

使い方を理解しておけば、ChatGPTに記憶してほしい情報や記憶させたくない場面に応じて使い分けられます。

メモリー機能の使い方を詳しく解説します。

メモリー機能を有効にする

ChatGPTのメモリー機能を有効にするには、まず設定画面から「オン」にする必要があります。

メモリーを有効にするとすべての会話が保存され、次回以降のやり取りに自動で反映されます。

画面右上のアイコンをクリック後、「設定」を選択してください。

次に「パーソナライズ」を開き、その中にある「メモリー」の項目を選択します。

この操作を完了すると、好みや過去の会話内容が記憶され、次回以降のやり取りに反映されます。

毎回同じ説明をくり返す必要がなくなり、作業や相談のやり取りもスムーズです。

一時的にメモリーを停止する

機密性の高い話題や記録されたくない会話を行う場合は、メモリー機能を一時的に停止できます。

一時停止中のチャットでは、会話内容が記憶されず履歴にも残りません。

メモリーを使わずにチャットしたい時は、「一時チャットモード」をオンにします。

メモリーを必要な場面だけ使えば、プライベートな会話や機密情報も気兼ねなくやり取りできます。

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ChatGPTメモリー機能をビジネスで活用する例

ビジネス業務でChatGPTのメモリー機能を活用する具体例を7つ紹介します。

• 過去に行った業務内容を一覧で把握できる
• ミスをしてしまう傾向を洗い出せる
• 業務の進め方のクセからアドバイスを受けられる
• 自身の思考パターンを分析できる
• 判断の基準や価値観の傾向を整理できる
• 自分のビジネススキルの強みや弱みを分析できる
• 自分に合った目標を設定できる

メモリー機能を使えば、業務に必要な情報をChatGPTに記憶させて、繰り返しの作業や個別対応がより効率化できます。

あなたの業務に当てはまるものがあれば、プロンプトの内容を自分用に調整して、実際に試してみてください。

過去に行った業務内容を一覧で把握できる

ChatGPTに「今月やった仕事をまとめて」と伝えると、ChatGPTの過去の会話内容をもとに業務を整理できます。

以下のように入力すれば、会話内容から「いつ・どのような作業を行ったのか」を読み取り、表にまとめてくれます。

今月の業務内容を一覧にしてください。日付、作業内容、完了しているかどうかを表にしてください。

一度話した内容は覚えてくれているので、あらためて説明する必要はありません。チャットをまたいでも「まとめて」と伝えるだけで、複数日の業務を一覧にできます。

記録を残さなくても、報告や振り返りがすぐにできます。

ミスをしてしまう傾向を洗い出せる

ChatGPTとの過去の会話から、自分がどのような場面でミスをしやすいかを分析できます。

ミスには思考や行動のクセが影響している場合が多く、無意識のうちに同じような失敗を繰り返してしまいます。

会話の履歴をもとに原因となる言動を抽出すれば、無意識のうちに繰り返していたミスにも気づけるでしょう。

以下のように入力すれば、過去の会話をもとにミスの傾向を洗い出してもらえます。

今までの会話をもとに、仕事で失敗しやすい傾向を教えてください。また、どんな場面や考え方がミスにつながっているかを分析してください。

ミスの原因となる思考や行動のパターンを把握しておけば、具体的な対策を事前に考えられます。

業務の進め方のクセからアドバイスを受けられる

過去のChatGPTとの会話から業務の取り組み方に現れる思考や行動の傾向を分析し、自分に合った進め方を提案してくれます。

仕事の進行には、スピード重視や丁寧さ優先など取り組み方のクセが現れます。

以下のように入力すれば、業務の進め方のクセを読み取ったうえで改善案を提案してくれます。

業務をより効率的に進めるために改善できそうな部分があれば教えてください。過去の会話から、仕事の進め方の特徴と対策をまとめてください。

進行のクセを客観的に理解できると、集中力を維持しやすくなり、作業の優先順位や時間の使い方にメリハリが生まれます。

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自身の思考パターンを分析できる

ChatGPTとの会話中に現れる言葉や行動の選び方から、自身の思考パターンを分析し、整理してくれます。

ChatGPTは、過去の会話全体を通して、言葉の選び方や反応のパターンを記録しています。

以下のように入力すれば、会話の流れから思考の特徴を抽出可能です。

自分の思考パターンにどのような特徴があるかを教えてください。過去の会話をもとに、考え方の傾向や思考のクセを整理してください。

思考パターンを理解すれば、無理な意思決定に走る場面や、判断に迷って止まる場面を減らせます。

判断の基準や価値観の傾向を整理できる

過去のChatGPTとの会話から判断や選択に影響を与えている価値観や基準を分析し、言語化して整理してくれます。

判断の軸や価値観は、言葉の選び方や反応の傾向として会話ににじみ出ます。ChatGPTは、積み重ねから特徴を見つけ出し考え方の傾向を整理できます。

以下のように入力すれば、自分の中にある判断の軸や価値観の傾向を分析してもらえます。

自分の判断基準や価値観の傾向を教えてください。過去の会話をもとに、意思決定に影響している考え方の特徴をまとめてください。

価値観や判断の軸をあらかじめ整理しておけば、迷った時も自分の基準で判断できます。一貫した行動が取りやすくなり、ブレない意思決定が可能です。

自分のビジネススキルの強みや弱みを分析できる

過去のChatGPTとの会話をもとに取り組み方や反応の傾向を読み取り、自身のビジネススキルにおける強みと弱みを分析してくれます。

以下のように入力すれば、自身のビジネススキルの傾向を分析してもらえます。

自分のビジネススキルにどのような強みと弱みがあるかを教えてください。過去の会話をもとに、仕事の進め方や特性を整理してください。

スキルのバランスを客観的に把握できれば、力を入れるべき分野や改善すべきポイントを明確化できます。

そのため、得意な部分を活かし、苦手な部分は周囲にサポートを求めるなど、実践的な対策につなげられます。

自分に合った目標を設定できる

ChatGPTは、過去の会話をもとに思考や行動の傾向を分析し、自身に合った目標の立て方を提案してくれます。

目標が続かない原因は、やる気や能力ではなく、設定方法が自分の性格や行動パターンに合っていない場合が多いためです。

ChatGPTは、会話に表れる行動のクセや判断基準を読み取り、無理なく実行できる目標の立て方を整理します。

以下のように入力すれば、自分に合った目標設定のスタイルを見つけられます。

自分に合った目標の立て方を教えてください。過去の会話をもとに、実行しやすい目標設定の特徴を整理してください。

自分に合った目標を設定すれば、途中で諦めずに継続できます。さらに行動に移すまでの迷いや不安が減り、取りかかりのスピードも上がります。

ChatGPTメモリー機能を日常生活で活用する例

日常のさまざまな場面で役立つChatGPTメモリー機能の活用法を7つ紹介します。

• 疲れやストレスの蓄積傾向を可視化する
• ポジティブ・ネガティブな表現の傾向を分析する
• 日常生活での困りごとの傾向を整理する
• 避けたほうがいい人間関係や環境を予測する
• 自分に合った挑戦内容を提案する
• ハマりやすい趣味を提案する
• 充実しやすい休日の過ごし方を提案する

試してみたい活用例があれば、内容を少し調整して試してみてください。

疲れやストレスの蓄積傾向を可視化する

過去のChatGPTとの会話に現れる感情や言葉の変化から、疲れやストレスの蓄積傾向を読み取り、整理してくれます。

会話の中に含まれる言い回しや反応には、本人が気づかない心の状態がにじみ出る場合があります。

以下のように入力すれば、疲れやストレスに関する傾向を振り返ってもらえます。

これまでの会話をもとに、疲れやストレスがたまりやすいタイミングや言葉の傾向を教えてください。感情の変化や負担が大きくなっていた場面があれば整理してください。

疲れやストレスの傾向を把握しておけば、無理を重ねる前に対策が取れます。

ポジティブ・ネガティブな表現の傾向を分析する

過去のChatGPTとの会話に含まれる言葉の内容や使われ方をもと、ポジティブ・ネガティブな発言の傾向を分析してくれます。

よく使う言葉には、感情や思考の偏りが表れます。発言の中に前向きな表現が多いのか、不安や否定的な言葉が目立つのかを見れば、気持ちの状態や変化を読み取る手がかりにできます。

以下のように入力すれば、自分の発言の傾向を言語化してもらえます。

これまでの会話をもとに、自分の発言にポジティブ・ネガティブな傾向があるかを教えてください。感情表現のバランスや変化があれば、それも整理してください。

感情のバランスを整える意識が生まれ、落ち込みや空回りを防ぐきっかけにもつながります。

日常生活での困りごとの傾向を整理する

過去のChatGPTとの会話をもとに日常生活で繰り返し話題に出ている悩みや困りごとを整理し、傾向を明確にしてくれます。

人は同じようなストレスや悩みを何度も感じやすく、無意識に繰り返し話題にしている場合があります。

ChatGPTは、発言の中に出てくる内容や頻度を読み取り、困りごとのパターンを可視化できます。

以下のように入力すれば、生活の中で感じやすい困りごとの傾向を整理します。

これまでの会話をもとに、日常生活で繰り返し出てきた困りごとの傾向を教えてください。悩みやすい場面やテーマがあれば、分類して整理してください。

困りごとを整理しておけば、似た状況に陥った時に冷静に対応できます。また、生活上のストレスを減らす対策が取りやすくなり、行動や考え方にも余裕が生まれます。

避けたほうがいい人間関係や環境を予測する

ChatGPTとの会話に表れた相手との関係性や環境への違和感をもとに、自分に合わない人間関係や環境の傾向を整理できます。

人間関係や職場環境に対してストレスを感じていても、自分では気づかずに我慢している場合があります。

ChatGPTは、発言の中に出てくる不満や違和感を拾い、繰り返し出てくる傾向から、避けたほうがいい特徴を見つけます。

以下のように入力すると、自分にとって避けたほうがいい関係性や環境の傾向を確認できます。

これまでの会話をもとに、自分に合わない人間関係や環境の特徴を整理してください。過去にストレスを感じていた場面があれば、傾向として分類してください。

合わない傾向を理解していれば、無理な付き合いや環境を避けられます。

自分に合う場所を見つけやすくなり、仕事や人間関係のストレスも減らせます。

自分に合った挑戦内容を提案する

過去のChatGPTとの会話から思考のクセや行動の特徴を分析し、自分に合った挑戦内容を提案できます。

ChatGPTは、過去の発言に現れた反応や傾向をもとに、無理なく取り組める挑戦を言語化します。

以下のように入力すると、今の自分に合った挑戦を提案してもらえます。

これまでの会話をもとに、自分に合った挑戦内容を教えてください。思考や行動の傾向から、無理なく取り組めることを提案してください。

今の自分に合う挑戦を選べば、無理なく続けられ、達成感も得られます。無理に背伸びをせずにステップアップできるため、自己肯定感も高まります。

ハマりやすい趣味を提案する

過去のChatGPTとの会話から興味や行動パターンを分析し、自分に合った趣味を提案できます。

趣味を見つけるには「何に興味があるか」だけでなく、「どう楽しむか」や「継続できるか」も重要です。

ChatGPTは、過去のやり取りに含まれる話題や思考のクセから、続けやすく気持ちが向きやすい趣味を見つけ出します。

以下のように入力すると、自分に合った趣味をChatGPTから提案してもらえます。

これまでの会話をもとに、自分に合いそうな趣味を教えてください。長く続けやすい傾向や楽しみ方があれば、それも合わせて提案してください。

無理に探すのではなく、自然と気持ちが向く趣味が見つかると、リフレッシュや気分転換の質が高まります。

充実しやすい休日の過ごし方を提案する

過去のChatGPTとの会話からエネルギーの使い方や思考の傾向を読み取り、自分に合った休日の過ごし方を提案できます。

休日に疲れが取れない原因は、活動の内容が性格や思考の特性に合っていない場合が多いためです。

ChatGPTは、話題の傾向や感情の変化から、心身が整いやすい過ごし方を導き出します。

以下のように入力すると、自分にとって満足度の高い休日のスタイルを教えてもらえます。

これまでの会話をもとに、充実しやすい休日の過ごし方を提案してください。気分が安定しやすい活動や避けたほうがよい過ごし方があれば、それも含めて教えてください。

自分に合う休日の使い方を知っておくと、疲労を溜めにくくなり、週明けのパフォーマンスも安定します。

ChatGPTメモリー機能を使う時の3つのコツ

ChatGPTのメモリー機能をより効果的に活用するためのコツを3つに分けて紹介します。

• ChatGPTとこまめに会話する
• 情報が変わったら更新する
• 記録される前提で使う

コツを取り入れるだけで、メモリー機能の使いやすさや精度が大きく変わります。できるところから実践して、ChatGPTをより自分に合った形で活用していきましょう。

ChatGPTとこまめに会話する

ChatGPTで日常的にやり取りを続けると思考や行動の傾向をより正確に分析可能です。

強化されたメモリー機能では、会話の内容がすべて自動で記録され、継続的に蓄積されていきます。一度きりのやり取りよりも、日々の発言が重なっているほうが、傾向を把握できます。

たとえば、週ごとに仕事の状況や気分の変化を共有していれば「月末は疲れやすい」「この業務は前向きな傾向がある」など、パターンを可視化できます。

会話の蓄積があるほど、ChatGPTの提案は自分に合った内容になりやすく、分析の深さや実用性も高まります。

情報が変わったら更新する

状況や考え方が変わった時は、ChatGPTに情報を伝え直す必要があります。

強化されたメモリー機能では会話が自動で記録され続けるため、以前の内容が残っていると、現在の状況に合わない提案が返される場合があります。

たとえば、「以前は転職を目指していたが、今は現職でのキャリアアップに切り替えた」など方針が変わった場合、ChatGPTに共有しておくと提案もそれに合わせて変わります。

情報を適切に更新すれば、返される回答とのズレが減り、やり取りの精度も上がります。

記録される前提で使う

強化されたメモリー機能は、会話の内容が自動で記録されるため、その前提を意識して使う必要があります。

自動で記録が残る仕組みなので、何気なく話した内容や個人的な情報が後のやり取りに影響する可能性があります。

たとえば、以前話した弱音や不安が、現在の状況に関係なく参照され、意図と異なるアドバイスにつながる場合があります。

プライベートな話題や一時的な感情については、一時チャットで切り分けながら利用しましょう。

ChatGPTのメモリー機能であなた専用のAIを育てよう！

ChatGPTのメモリー機能を活用すれば、あなたの好みや考え方に合わせて回答してくれるChatGPTに育てられます。

同じ内容を何度も説明する必要がなくなり、前に伝えた情報をもとに条件に合った文章の作成や過去のやりとりを踏まえた回答を出力が可能です。

使い続けるほど、ChatGPTはあなたにより合った振る舞いや出力へと進化します。

本記事で紹介したプロンプト例は、ご自身の情報に合わせて調整すれば、すぐに実践に活かせます。ぜひ試してみてください。

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