Gemini 2.5が登場!従来のモデルとの違いや特徴、活用事例を解説

2025年3月26日、Geminiから新たなモデル「Gemini 2.5 Pro experimental」が発表されました。
Gemini 2.5は以前のモデルGemini 2.0に比べて、推論能力やコーディング能力が大幅に向上したモデルです。複数のベンチマークで従来モデルを大きく上回る性能を示しています。
しかし「具体的に何が進化したの?」や「Gemini 2.0との違いは?」などの疑問を感じていませんか。
本記事では、Gemini 2.5の特徴やGemini 2.0との違い、活用事例、今後の展望などを解説します。
本記事を最後まで読めば、Gemini 2.5の特徴や従来のモデルとの違い、どの業務に活用できるかを理解できるでしょう。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
弊社SHIFT AIでは、GeminiやChatGPTなどの生成AIを活用した、キャリアアップや副業についての無料セミナーを行なっています。
現在、生成AIを使える方とそうでない方の間で生産性の溝が広がっており、もはや生成AIはキャリアアップや副業での成功するための必須ツールとなりつつあります。
AppleやMicrosoftなどに時価総額が並ぶNVIDIAのCEO ジェンスン・フアン氏は「AIに仕事を奪われるのではなく、AIに精通した人に仕事を奪われる」と発言しているほどです。
参考:エヌビディアCEO、AIに精通しなければ時代に取り残される(Bloomberg)
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目次
Gemini 2.5とは?気になる料金も解説
Gemini 2.5は、Googleが2025年3月26日に「Gemini 2.5 Pro experimental」として発表した最新のAIモデルです。
本記事では、読みやすさとわかりやすさを考慮し、以降は「Gemini 2.5」と表記します。
従来のGeminiシリーズよりも大幅に進化しており、複雑な問題を論理的に解決する推論能力やコードの自動生成、数学の問題への対応力が強化されています。
また、テキストだけでなく画像や音声といった複数の情報を扱えるマルチモーダル対応や長文や大量データの処理も可能です。
現時点(2025年3月26日)では以下の2つでGemini 2.5を利用できます。
- Google AI Studio:無料でも利用可能
- Gemini Advancedユーザー(Webやスマートフォンアプリ):月額2,900円
上記のとおり、Google AI Studioであれば誰でも無料で利用できます。
一方で、有料プランのGemini Advancedに加入している場合は、その場でアプリやサイトなどを生成できるCanvas機能などの一部機能を活用できます。
どちらのプラットフォームでもGemini 2.5の性能に違いはほとんどないため、まずはGoogle AI Studioで無料で使ってみましょう。
今後はさらに提供範囲が広がる見込みで、早めに理解しておきたい注目のAIといえます。
Gemini 2.5の特徴5選
Gemini 2.5の特徴は以下の5つです。
- 世界トップクラスのAI性能
- 高度な推論能力
- コーディング性能の向上
- マルチモーダル対応
- 最大約100万トークンを処理
それぞれの特徴について解説します。
世界トップクラスのAI性能
Gemini 2.5は、AIの性能を客観的に評価する複数のベンチマークで、他の主要モデルを上回るトップクラスの成績を記録しています。

出典:公式サイト
たとえば、AIの論理力を測る「Humanity’s Last Exam」では18.8%の正答率を達成し、OpenAIのGPT-4.5(6.4%)やClaude 3 Sonnet(7.9%)を大きく上回りました。
また、数学のAIME 2025では86.7%、科学のGPQAでは84.0%、長文処理性能を示すMRCRでは91.5%と、あらゆる分野で圧倒的な実力を見せています。
これらの結果から、Gemini 2.5は複雑な課題にも対応できる思考するAIとして、世界でも最先端のレベルであるといえます。
高度な推論能力
Gemini 2.5は、ただ答えを返すのではなく、答えに至るまでの思考の過程を内部でしっかり踏んでから出力するAIです。
チェーン・オブ・ソート※という仕組みを使っており、ステップごとに考えを進めてより正確で納得感のある答えを導きます。
※チェーン・オブ・ソート:考える手順を順番にたどりAIが複雑な質問にも筋道を立てて答えを出す技術
たとえば、難しい数学の問題や条件の多い質問に対しても、Gemini 2.5は途中で情報を整理しながら、一つひとつ順番に考えを深めていきます。
その結果、まるで人間が考えて話すような解答が得られるため、複雑な問題にも安心して使えるAIとして評価されています。
まずは日常の疑問や仕事の相談から試してみると、推論能力を実感できるでしょう。
コーディング性能の向上
Gemini 2.5は、コーディング性能が大幅に向上しており、実用レベルのプログラムを簡単なプロンプトから自動で生成できます。
たとえば「簡単なゲームを作って」や「このコードを直して」といったプロンプトを伝えるだけで、完成度の高いコードを出力してくれます。
以下の画像は「簡単なパズルゲームを作成してください」と指示した際の実行例です。Gemini 2.5は、約20秒でゲームの仕様説明とともにコードを生成しました。

生成されたコードをGeminiのCanvas機能でプレビュー表示したところ、以下の動画のように実際に遊べる数当てゲームが完成しました。
また、Gemini 2.5はコードの最適化やPythonやC言語などの他のプログラミング言語への書き換えにも対応しています。まずはGemini 2.5で「何かゲームを作成すること」から始めてみてください。
マルチモーダル対応
Gemini 2.5は、前モデルのGemini 2.0に引き続き、文章だけでなく画像や音声、動画の情報も理解できるマルチモーダルに対応しています。
Gemini 2.0でもマルチモーダル機能は存在していましたが、Gemini 2.5ではそれぞれの情報をより深く、より正確に読み取れるように進化しました。
たとえば、手書きのメモや数式をスマホで撮影してアップロードするだけで、内容を解析し解説を行います。
以下の画像は、実際に手書きされた無限級数の問題をGemini 2.5が解析し、解答を始めた画面です。

紙に書いたメモや資料などの情報もGemini 2.5ならそのまま使えます。手書きの内容をもとに問題を解決したいときは、ぜひ写真を撮ってGemini 2.5に送ってみてください。
最大約100万トークンを処理
Gemini 2.5は、一度に扱える情報量が非常に大きく、他のAIモデルと比べてもトップクラスです。
最大で約100万トークン※の入力に対応しており、本でいえば数冊分(約75万語)の文章に相当します。
※トークン:AIが読み書きする際の単位で、1トークンはおおよそ1語
出力も最大64,000トークンに対応しており、長いレポートや詳しい説明も一度で返せます。
大量の情報をGemini 2.5に任せると、読む・考える時間を大幅に節約できます。
Gemini 2.5を使えば、情報を読む・まとめる時間を大きく減らせます。今後は、200万トークンまで拡張される予定です。
弊社SHIFT AIでは、GeminiやChatGPTなどを活用して、副業やキャリアアップを目指す方法について解説するセミナーを開催しています。
セミナーでは、具体的に以下のような内容を解説しています。
- 生成AIの基本知識と最新トレンド
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Gemini 2.5と従来モデルとの違い
Gemini 2.5は、従来のGeminiと比べて、思考力や処理能力が向上したモデルです。
ここでは、よく使われている従来のモデルとGemini 2.5はどのような点で異なるのかを解説します。
- Gemini 2.0 Flashとの違い
- Gemini 2.0 Flash Thinkingとの違い
モデルの違いを把握して、どのモデルがあなたの用途に合っているか、判断する参考にしてください。
Gemini 2.0 Flashとの違い
Gemini 2.0 Flashは、処理速度を重視した軽量モデルで、日常的な会話やシンプルなタスクに向いています。
一方、Gemini 2.5は推論力と処理力に特化しており、複雑な問題や大量の情報を扱う場面で性能を発揮します。
Gemini 2.5とGemini 2.0 Flashの主な違いを表でまとめます。
項目 | Gemini 2.0 Flash | Gemini 2.5 |
---|---|---|
特徴 | 軽量・高速 | 高精度・高処理能力 |
推論力 | 浅め | 深い推論が可能 |
処理できる情報量 | 中規模 | 最大100万トークン |
向いている用途 | 調べもの・雑談 | 分析・開発・長文要約 |
シンプルに使いたいならGemini 2.0 Flash、深く考えてもらいたいならGemini 2.5を選びましょう。
Gemini 2.0 Flash Thinkingとの違い
Gemini 2.0 Flash Thinkingは、AIが考えた過程を途中で表示してくれるモデルです。
思考の流れを見られる点が特長ですが、あくまで表示がメインで推論の深さ自体には限界がありました。対してGemini 2.5は、内部でより本格的な思考を行い、答えの一貫性や正確さが高まっています。
項目 | Gemini 2.0 Flash Thinking | Gemini 2.5 |
---|---|---|
特徴 | 軽量・高速 | 高精度・高処理能力 |
思考の表示 | 過程を表示 | 表示はなし(内部で推論) |
推論の深さ | 中程度 | 高精度・一貫性あり |
向いている用途 | 思考の確認・学習用 | 正確に答えがほしい場面 |
思考の過程を見たいならGemini 2.0 Flash Thinking、答えの正確さを重視するならGemini 2.5を選びましょう。
Gemini 2.5の活用事例5選
ここでは、Gemini 2.5を実際に使用している様子をお見せしながら、具体的な活用事例を紹介します。
- ビジネスデータを自動で図解化する
- コーディングからWebアプリを自動生成する
- 数学の難問をステップ付きで解く
- アニメーションや図形を描画する
- 長文ドキュメントを一括で要約・分析する
活用事例を確認して、あなたの業務への応用もイメージしてみてください。
ビジネスデータを自動で図解化する
Gemini 2.5では、表形式のデータや数値情報を読み込ませるだけで、自動的にグラフや図解を生成できます。
以下の画像は「各地域の売上データをバブルチャートで視覚化して」と指示した場合の実行画面です。

生成されたコードをGeminiのCanvas機能で実行するだけで、以下のような図表が表示されます。

売上や人口など複数のデータの関係性を、目で見てすぐ理解できるように図解してくれます。グラフ作成に時間をかけていた方は、Gemini 2.5で一気に効率化できるでしょう。
コーディングからWebアプリを自動生成する
Gemini 2.5では、簡単な指示を出すだけで、動くWebアプリを自動で作成できます。
以下の画像は「じゃんけんゲームを作成して」と指示した場合の実行画面です。

以下の動画は、生成したコードをGeminiのCanvas機能を使って実装した結果です。
Geminiは、グー・チョキ・パーの選択ボタン、勝敗の判定、結果の表示まで一式そろったコードをわずか15秒で出力しました。
さらに、見た目も整ったシンプルなデザインで、初心者でも実行しやすい内容です。
「Webアプリを作ってみたいけどコードは苦手」という方でも、Gemini 2.5があれば最初の一歩をかんたんに踏み出せるでしょう。
数学の難問をステップ付きで解く
数学の複雑な問題もステップごとに丁寧に解説してくれます。以下のような問題を解いてもらいます。

以下の動画では、Gemini 2.5が実際に数式を読み取り、計算結果を導くまでの思考手順を確認できます。
約30秒で正解を出力
Gemini 2.0でも数式の解答は可能でしたが、Gemini 2.5では推論の深さが増し、より一貫性のある説明と正確な答えが得られます。
Gemini 2.5の高度な数学・科学能力は、教師・講師の教材作成や生徒・学生の質問対応などにも活躍できるでしょう。
アニメーションや図形を描画する
Gemini 2.5は、数式やプログラミングの指示から、図形やアニメーションを描画できます。
以下の画像は「回転する円を描いてください」と入力したところ、JavaScriptのコードを生成しました。

以下の動画は生成したコードをGeminiのCanvas機能を使って実装した結果です。
このコードをGeminiのCanvas機能で実装すると、画面上にくるくる回る円のアニメーションが表示されました。
図形のサイズや色、動きのスピードなども簡単に調整できるため、「ちょっとした演出をWebページに入れたい」といった場面にもぴったりです。
ぜひGemini 2.5で、あなただけの図形や動きを作成してみてください。
長文ドキュメントを一括で要約・分析する
Gemini 2.5は、最大約100万トークンもの情報を一度に処理できるため、長文の文章や複数の文書ファイルもまとめて要約・分析できます。
今回は、約40ページ(約48,000文字)のWordファイルをアップロードし、内容の要約を依頼してみました。
約15秒で要約
Geminiはファイルの読み込みから要約までを約15秒で完了し、要点が簡潔にまとめられていました。
さらに、分析をお願いすれば「この文書の重要なポイント」や「改善できそうな箇所」なども指摘してくれるため、読み手の負担が減ります。
大量の文書を効率よく扱いたい方は、ぜひ一度試してみてください。
Gemini 2.5の今後の展望
Gemini 2.5は、現在「Experimental(試験運用)」段階として提供されています。
今後はGoogle CloudのVertex AIをはじめ、より多くのサービスやユーザーに向けて本格的に提供される予定です。また商用向けの料金プランについても、今後の発表が見込まれています。
Gemini 2.5は現時点で、Google AI StudioおよびGemini Advancedプランのユーザーに提供されていますが、今後数週間以内にはさらに幅広い提供環境が整備される見込みです。
また、Googleは次世代モデル「Gemini 3」に向けた研究開発もすでに進めており、Gemini 2.5はその重要な土台として位置づけられています。
今のうちにGemini 2.5の特徴やできることを理解しておけば、正式リリース後にいち早く活用を始められるはずです。今後の動向にぜひ注目しておきましょう。
Gemini 2.5を使って推論能力やコーディング能力を試してみよう!
Gemini 2.5は、論理的な推論や高精度なコーディング、長文処理が優れたモデルです。
とくに複雑な数式の理解や数万行に及ぶコードの解析、数百ページにわたる文章の要約など、これまで時間や労力がかかっていた業務を効率化します。
また、実験段階でありながらも非常に高い実用性を持っており、ビジネスや教育、開発などあらゆる分野での活用が期待されています。
本記事で紹介した特徴や活用事例をヒントに、ぜひあなたの業務や日常の中でもGemini 2.5を試してみてください。
弊社SHIFT AIでは、GeminiやChatGPTなどを活用して、副業を始めたり、短期間で収益を上げたりする方法を解説する無料セミナーを開催しています。
さらにセミナーに参加していただいた方には以下の内容を含めた7つの特典をプレゼントしています。
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記事を書いた人

SHIFT AI TIMES編集長
大城一輝
フリーランスとしてライター、ディレクター、生成AIコンサルタントとして活動している。AI活用の講師も多数経験。
SHIFT AIではオウンドメディア(SHIFT AI TIMES)の編集長を担当。
また、SHIFT AIのモデレーターとしてコミュニティ運営や講師にも携わっている。
G検定・生成AIパスポート・Generative AI Test合格(その他、簿記3級、FP3級など取得)
Google AI Essentials修了
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