【無料使用可能】Gemini 2.5 Proの特徴とは?活用事例も紹介

2025年3月、Google(DeepMind)から高性能AIモデル「Gemini」の最新版である「Gemini 2.5 Pro」が発表されました。
すでにGeminiを使用している方でも、「2.5 Proは他のモデルと何が違うのか」「何ができて何がすごいのか知りたい」などと疑問を持たれているでしょう。
本記事では、Gemini 2.5 Proの概要や特徴、Gemini 2.5 Flashとの違いをわかりやすく解説します。
さらに、2025年5月21日にGoogleの大規模なアップデートが発表されました。両モデルの性能が大幅に向上したので、そちらもあわせて解説します。
実際のビジネスシーンに役立つ具体的な活用事例も紹介するので、「Gemini 2.5 Proを使いこなしたい」と考えている方は最後までご覧ください。

監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
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目次
Gemini 2.5 Proとは何か?最新AIモデルの概要
Googleが2025年3月26日に発表したAIモデル「Gemini 2.5 Pro※」について、以下の2つの視点で解説します。
※試験版の「Gemini 2.5 Pro (preview)」が利用可能(2025年6月2日時点)
- どのようなAIモデルなのか?
- なぜ注目を集めるのか?
実際に使用してみる前に、基本を理解しておきましょう。
どのようなAIモデルなのか?
Gemini 2.5 Proは、「生成AI」と呼ばれる大規模言語モデルの一種です。
インターネット上の膨大なテキストデータを学習して、人間のように文脈を理解し、適切な応答や文章を作り出す能力を持っています。
テキストだけにとどまらず、画像や音声といった複数のデータ形式にも対応したマルチモーダルAIです。
従来のモデルと比べて以下の点が強化されています。
- 推論能力(複雑な問題を論理的に解決する力)
- コードの自動生成
- 数学の問題への対応力
なぜ注目を集めるのか?
Gemini 2.5 Proが注目を集めている理由は、性能と革新性が群を抜いているからです。
複数の生成AIを評価しているArtificial Analysisによると、Gemini 2.5 ProはIntelligence、Speedともに3位となっています。
※2025年6月2日時点
参考:Comparison of Models: Intelligence, Performance & Price Analysis(Artificial Analysis)
この点から、知能とスピードの両方を兼ね備えたモデルであると評価できるでしょう。

また、複雑な文章の理解やデータ分析、画像認識など、幅広い用途にも対応しています。
研究者や開発者、ビジネス利用者など、高度なAI機能を必要とするユーザーからも注目されているモデルです。
Gemini 2.5 Proの主な4つの特徴
ここではGemini 2.5 Proの主な4つの特徴について解説します。

それぞれの特徴を把握することで、日々の業務の効率化が図れるようになるでしょう。
長文データを処理できる大規模コンテキスト対応
Gemini 2.5 Proは、一度に扱えるコンテキスト(応答やテキスト生成に必要な文脈や背景情報)が比較的多いAIモデルです。
最大で100万トークン※の入力に対応しており、ChatGPTやClaudeといった有名AIモデルと比べてもトップクラスです。
※トークン:AIがテキストを理解する単位、1トークン=おおよそ1語(英語)
本でいえば数冊分(約75万語)の文章に相当する情報量であるため、長い文章や大量のドキュメントの解析を一度に実施できます。
何百ページにも及ぶ報告書や書籍丸ごと1冊分のテキストデータを与えても、Gemini 2.5 Proなら一括で読み込み、その要約や分析結果を返してくれるのです。
将来的には、200万トークンまで拡張される予定です。
参照:Google
自然言語処理精度の飛躍的な向上
Gemini 2.5 Proでは、人間の言語を理解して適切に処理する能力が大きく向上しています。
質問の意図をより正確にくみ取り、文脈に応じた的確な答えを返す精度が飛躍的に高まっており、信頼性の高いAIアシスタントとして活用できます。
モデル内部での推論能力(前後関係や論理の深い理解)が強化されたため、複雑な依頼やあいまいな表現にも臨機応変に対応可能です。
日本語を含む多くの言語で文章のニュアンスを適切に理解・生成できるため、より自然で読みやすい回答も得られます。
プログラミングコードの理解・生成能力強化
プログラミングコードに関する理解・生成能力も大幅に強化されています。
ソースコードの一部を入力して「このバグを見つけて修正して」と依頼すれば、コードの内容を理解した上で不具合の原因を指摘し、修正版のコードを提示してくれます。
「こういう機能を実装したい」と自然言語で伝えるだけで、相当するプログラミングコード一式を自動生成可能です。
対応できる言語やフレームワークの幅も広く、ウェブサイト用のHTMLやCSS、業務効率化のためのPythonスクリプトまで、さまざまな種類のコードを扱えます。
画像・音声も含めたマルチモーダル対応
テキストだけでなく、画像や音声といった非テキストのデータも、直接入力できるうえ、理解・解析が可能です。
商品や資料の写真をアップロードして「この画像に写っているものを説明して」とたずねれば、AIが画像の内容を認識してテキストで解説してくれます。他にも以下の点が可能です。
- グラフや図表の画像からの数値や傾向の読み取り
- 手書きメモの写真からの文字起こし
人間が目や耳から得る情報をそのままAIに渡して処理できるため、柔軟性の高いモデルといえます。
Gemini 2.5 Proを活用するには、特徴の理解だけでは不足しています。具体的な活用方法を学んで、実践に移していくのが効果的です。
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Gemini 1.5 Proとの違い
Gemini 2.5 Proと、前バージョンである「Gemini 1.5 Pro」との違いを表にまとめます。
項目 | Gemini 1.5 Pro | Gemini 2.5 Pro |
---|---|---|
発表時期 | 2024年2月 | 2025年3月 |
コンテキストウィンドウ | 200万トークン | 100万トークン ※200万トークンに拡張予定 参照:Google |
入力トークンの上限 | 2,097,152 | 1,048,576 |
出力トークンの上限 | 8,192 | 65,535 |
最終更新日 | 2024年9月 | 2025年5月 |
推論能力 | 一般的な推論で高性能 | ・強化された推論 ・複雑な問題を段階的に分析 |
コーディング能力 | コーディング能力あり | ・最先端のコーディング性能 ・Webアプリ開発に最適化 |
動画処理能力 | テキストや画像、音声、ビデオの混合入力をサポート | テキストや画像、音声、ビデオを総合的に理解 |
思考プロセス | 明示的な思考機能はない | 応答前に内省してより高品質な応答を生成 |
長いコンテキスト処理に強みを持ち、多言語サポートが充実していたGemini 1.5 Proに対して、Gemini 2.5 Proは最新モデルとして思考プロセスと推論能力が強化されています。
入力トークンはGemini 1.5 Proの方が大きいものの、将来的にGemini 2.5 Proも同等レベルにまでの拡大が予定されています。
なお、Gemini 1.5 Proは2025年6月現在、Google AI Studioのみで利用可能です。
Gemini 2.5 Flashとの違い
次に、Gemini 2.5 Proと、処理速度を重視した軽量モデルである「Gemini 2.5 Flash」との違いを表にまとめます。
項目 | Gemini 2.5 Flash | Gemini 2.5 Pro |
---|---|---|
発表時期 | 2025年4月 | 2025年3月 |
コンテキストウィンドウ | 100万トークン | 100万トークン ※200万トークンに拡張予定 参照:Google |
入力トークンの上限 | 1,048,576 | 1,048,576 |
出力トークンの上限 | 65,536 | 65,536 |
最終更新日 | 2025年5月 | 2025年5月 |
推論能力 | ・論理推論力が大幅向上 ・Gemini 2.5 Proに次ぐ性能を発揮 | ・強化された推論 ・複雑な問題を段階的に分析 ・複雑なタスクを深く推論するDeep Thinkモード ※近日公開予定 |
コーディング能力 | 幅広いコーディングタスクに対応可能 | ・最先端のコーディング性能 ・Webアプリ開発に最適化 |
動画処理能力 | テキストや画像、音声、動画に対応し、動画から内容を理解してテキスト応答可能 | テキストや画像、音声、ビデオを総合的に理解 |
思考プロセス | 開発者が思考モードのオン・オフを設定可能 | 応答前に内省してより高品質な応答を生成 |
Gemini 2.5 Proは、高度な推論やコーディング、動画理解に優れた最上位モデルであり、精度重視のタスクに最適です。
一方でGemini 2.5 Flashは、処理速度とコスト効率に優れ、軽量ながら必要に応じて「考える」能力も活用できる汎用性の高いモデルといえます。
Gemini 2.5 Proの使い方
Gemini 2.5 Proを使う方法を、Google AI Studioとスマホアプリの2種類に分けて解説します。
Google AI Studioで使用する場合は、サイトにアクセスをして使用するモデルを「Gemini 2.5 Pro Preview 05-06」を選択するだけです(2025年6月2日時点)。

スマホアプリ(iOS版、Android版)でGemini 2.5 Proを利用する場合は、アプリ上部にあるプルダウンを選択し「2.5 Pro(preview)」を選べば設定完了です。

制限はありますが、いずれも2025年6月2日時点では無料で使用できるため、今のうちに利用しておくといいでしょう。
なお、月額2,900円(税込)と費用がかかるものの、アクセス回数が増えるGoogle AI Pro(旧:Gemini Advanced)でもGemini 2.5 Proが使用可能です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
Gemini 2.5 Pro活用事例
Gemini 2.5 Proは、実際のビジネスや日常業務でさまざまに活用できます。ここでは以下の3つの活用事例を紹介します。

あなたが活用したい場面をイメージし、どのように活用できるかチェックしてみてください。
マーケティング資料・コンテンツ作成の効率化
マーケティング分野では、資料作成やコンテンツ制作に大幅な効率化が期待できます。具体的な活用事例は以下の3つです。
- 記事や投稿の下書き作成
- キャッチコピーやアイデア出し
- 商品説明やセールス文章の作成
ブログ記事やニュースレターなどの執筆時には、Gemini 2.5 Proに下書きを担当させ、人間の手で仕上げを行えば時間短縮につながります。
キャッチコピーや広告の見出しをGemini 2.5 Proで考えれば、自分では思いつかないような視点で多くの文章を提案してくれます。
さらにターゲット層やトーンを指示すれば、より質の高い商品説明やセールス文章の作成も可能です。
マーケティングの分野でGemini 2.5 Proを使うと、コンテンツ制作の初期段階をスピーディに進められます。
顧客問い合わせ対応の自動化
顧客対応の分野でもGemini 2.5 Proは有効です。具体的には以下の3つの例が挙げられます。
- FAQチャットボットによる即時回答
- 問い合わせメールの自動返信案作成
- 多言語対応のサポート
Gemini 2.5 Proを搭載したチャットボットを構築すれば、顧客からの質問へ即時かつ適切に回答できます。
受信したメール内容を解析をさせると、返信メールの草案作成にも活用可能です。多言語の理解にも優れているため、日本語以外の問い合わせにも対応できます。
AIによる問い合わせ対応の自動化を進めれば、顧客からのメール返信やチャット応対にかかる手間が大幅に軽減可能です。
情報収集・アイデア創出のサポート
情報収集やアイデア出しといった創造的な業務・作業でも頼りになるのがGemini 2.5 Proです。主に以下の3つの場面で活用するとよいでしょう。
- リサーチ補助
- アイデアのブレスト
- 情報の要約・分析
リサーチ時にGemini 2.5 Proを活用すれば、要点を伝えるだけで関連する情報を収集してくれます。
新商品の企画など、アイデアを出す段階で活用すれば、複数のクリエイティブなプランを提案してくれるでしょう。
さらに大量のテキストデータを読み込ませて要約・分析してもらえば、生のデータから有益な情報を短時間で抜き出せます。
Gemini 2.5 Proを情報収集やアイデア創出に活用すれば、一人では限られた時間内にこなせない量の知識や発想が得られます。
上記で紹介した活用事例はあくまでも一例です。副業やキャリアアップにつながる活用方法を知りたい方には、SHIFT AIが開催している無料セミナーがおすすめです。
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Gemini 2.5 Proは長文の処理能力、優れた自然言語応答性能、コード生成力、そしてマルチモーダル対応力という点で、現行トップクラスともいえるAIモデルです。
前世代より飛躍的にパワーアップしたこのAIアシスタントを活用すれば、コンテンツ制作から顧客対応、情報分析まで、幅広い業務を効率化できます。
もちろん最終的な判断やクリエイティブな部分は人間の役割ですが、Gemini 2.5 Proを上手に使いこなせば、生産性は飛躍的に向上するのです。
この記事を参考に、ぜひ最新AIモデルであるGemini 2.5 Proを活用して、皆さんの仕事や副業の効率化を図ってください。
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記事を書いた人

中島正雄
Webライター、ITコンサルタント、パーソナルトレーナーとして大阪を拠点に活動中。
自身はAIを活用して執筆時間をおよそ半分に削減。またコンサル先からもAIで業務改善につながったと喜ばれている。
SHIFT AIではSEOメディアにライターとして関わる。趣味はプロレス観戦。
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