カスタマーサポートにAIを導入するメリットとは?実際の事例も紹介
カスタマーサポートにAIを導入することで、業務負担の軽減や24時間365日の対応を実現し、コスト削減にもつなげることが可能です。
一方で、AIにはデメリットもあり、イレギュラーな対応の難しさやセキュリティリスクなども考慮する必要があります。
本記事では、カスタマーサポートにAIを導入するメリットとデメリットを詳しく解説し、実際の事例も紹介します。
記事を最後まで読むことで、AIを活用したカスタマーサポートの在り方を理解することができるようになるでしょう。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員9,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9.7万人超え(2024年12月現在)
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目次
カスタマーサポートにAIを導入するメリット
カスタマーサポートにAIを導入することで、さまざまなメリットが期待できます。
- 業務負担の軽減
- 24時間365日の対応が可能
- コスト削減
本章では、カスタマーサポートにAIを導入する主なメリットを詳しく見ていきます。
業務負担の軽減
カスタマーサポートにAIを導入することで、オペレーターの業務負担を大幅に軽減できます。
AIは、よくある質問や定型的な問い合わせに自動で対応することができるため、オペレーターは複雑な問題の解決に集中できるようになります。
その結果、オペレーターの業務効率が向上し、一人あたりの処理件数を増やすことが可能です。
また、AIによる自動応答により、オペレーターが対応に追われることなく、ゆとりを持って業務に取り組めるようになります。
これにより、オペレーターのストレスが軽減され、モチベーションの維持につながるでしょう。
24時間365日の対応が可能
カスタマーサポートにAIを導入することで、24時間365日の対応が可能になります。
これまで人的リソースの制約により、営業時間内のみの対応に限られていたカスタマーサポートも、AIの力を借りることで時間や曜日に関係なくサービスを提供できるようになるのです。
顧客は、いつでも必要な情報を得られるようになるため、利便性が大幅に向上します。
また、グローバルに展開する企業にとって、時差のある国や地域からの問い合わせにも柔軟に対応できるようになります。
これにより、顧客満足度の向上と企業イメージの向上が期待できるでしょう。
コスト削減につながる
カスタマーサポートにAIを導入することで、運営コストの削減が可能となります。
人件費は、カスタマーサポートの運営において大きな割合を占めていますが、AIを活用することでその負担を軽減できます。
AIは、少ないリソースで多くの問い合わせに対応できるため、オペレーターの人数を削減しても、サービスの質を維持することが可能なのです。
さらに、AIの導入により業務の効率化が図れるため、オペレーターは単純な作業から解放され、より高度な問題解決に専念できるようになります。
これにより、オペレーターの生産性が向上し、人件費の効果的な活用が期待できるでしょう。
生成AIの使い方や活用方法について興味がある方は、以下の記事もご覧ください。
カスタマーサポートにAIを導入するデメリット
カスタマーサポートへのAI導入には、さまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。
- イレギュラーな対応が難しい
- セキュリティリスクがある
- 導入コストと運用負担
本章では、カスタマーサポートにAIを導入する際のデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
イレギュラーな対応が難しい
AIは、定型的な問い合わせに対しては効率的に対応できる一方で、イレギュラーな対応が難しいという側面があります。
AIは、あらかじめ学習させたデータにもとづいて応答するため、予期しない問題や複雑なクレームに対して、柔軟に対応することが困難です。
とくに、顧客の感情や状況を汲み取った上での判断が求められる場合、AIは適切な対応ができないことがあります。
そのため、AIが対応できない場合には、速やかに有人サポートに切り替える必要があるでしょう。
AIとオペレーターの適切な連携が、カスタマーサポートの質を維持する上で重要となります。
セキュリティリスクがある
カスタマーサポートにAIを導入する際には、セキュリティリスクについても考慮する必要があります。
AIシステムは、大量の顧客情報を処理するため、個人情報や機密情報が外部に漏えいするリスクが高まります。
万が一、ハッキングや不正アクセスによってデータが流出した場合、企業の信頼性は大きく損なわれるでしょう。
また、AIの学習プロセスにおいて、過去のデータが不適切に利用されるリスクも存在します。
これを防ぐためには、データの管理体制を整備し、アクセス権限を適切に設定することが重要です。
導入コストと運用に負担がかかる
AIシステムの導入には、初期投資と運用コストが必要となります。
まず、AIシステムの導入には、ソフトウェアやハードウェアの購入、インフラ整備など、初期投資が発生します。
加えて、システムの設定やメンテナンス、定期的なアップデートにかかる費用も必要となるため、長期的な運用コストを考慮する必要があるでしょう。
また、AIを効果的に活用するには、専門知識を持つ人材の確保や教育が欠かせません。
社内にAIに関する知見がない場合、外部の専門家に依頼する必要があり、これが企業にとって追加の負担となることがあります。
AIシステムの導入は、長期的なコスト削減や業務効率化につながる一方で、初期投資と運用負担についても十分に検討する必要があるでしょう。
カスタマーサポートにAIを導入している実際の事例3選
カスタマーサポートにAIを導入し、効果を上げている企業の事例を見ていくことで、AIの活用方法や導入のポイントを学ぶことができます。
実際に、さまざまな業界の企業がAIを活用し、カスタマーサポートの質の向上や業務効率化を実現しています。
- 東京電力エナジーパートナー
- 株式会社アダストリア
- 東京ガス株式会社
本章では、カスタマーサポートにAIを導入している3つの事例を紹介します。
東京電力エナジーパートナー株式会社
東京電力エナジーパートナー株式会社は、カスタマーサポートの強化にAIを導入しています。
同社では以前、顧客が自社サイトのFAQページで目的の情報を見つけられないという課題を抱えていました。
この問題を解決するため、東京電力エナジーパートナーは、チャットボットの技術を活用したカスタマーサポートシステムを導入しました。
これにより、FAQの項目を一元管理することが可能となり、FAQページの閲覧数が導入前の2.5倍に増加するなど、大きな成果を上げています。
東京電力エナジーパートナー株式会社の取り組みは、AIを活用することで、顧客の利便性を高め、満足度を向上させられることを示した事例だといえるでしょう。
株式会社アダストリア
株式会社アダストリアは、国内外に1,400店舗を展開するカジュアルファッションブランドで、カスタマーサポートにAIを導入しています。
同社は、膨大な数の会員を抱えており、以前は問い合わせ対応を紙で管理していたため、効率が悪化するという課題がありました。
この問題を解決するために、株式会社アダストリアはカスタマーサポートシステムを導入し、情報を一元管理することで、問い合わせの解決に要する時間を60%以上削減することに成功しました。
株式会社アダストリアの事例は、AIを活用することで、業務効率の改善と顧客満足度の向上を両立できることを示しているといえるでしょう。
東京ガス株式会社
東京ガス株式会社は、顧客サービスの品質向上を目指してAI音声認識システムを導入し、オペレーターの業務効率を大きく改善することに成功しています。
同社では事業拡大とともに電話対応の手順が複雑になり、オペレーターの経験による対応品質のばらつきが課題となっていました。
そこで、リアルタイムで通話内容を分析し、オペレーターに最適な応対情報を自動表示するAI音声認識システムを導入しました。
これにより、新人オペレーターでもベテランと同等の対応品質を維持できるようになり、1件あたりの平均応答時間が10秒短縮され、年間で1万1000時間の業務効率化を達成しています。
加えて、顧客一人ひとりに合わせた丁寧な対応が可能になったことで、顧客満足度も向上し、カスタマーサポートの質的向上にもつながっています。
カスタマーサポートにAIを導入することで、顧客体験の向上とコスト削減を両立できる
カスタマーサポートへのAI導入は、業務の効率化と顧客満足度の向上を実現する重要な手段となっています。
導入事例からは、対応時間の短縮や自己解決率の向上など、具体的な成果が確認できます。
ただし、AIにはイレギュラーな対応の難しさやセキュリティ面での課題もあるため、人とAIの適切な役割分担が必要です。
これからのカスタマーサポートでは、AIと人が互いの強みを活かしながら、より質の高いサービスを提供していく時代となるでしょう。
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記事を書いた人
Chie Suzuki
SEO・インタビューライター歴4年以上。
AIを活用し、情報収集やライティングの時間を半分以上削減。
最近は動画生成AIで遊ぶのが趣味です。
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