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  • 生成AIトレンド

【まとめ】OpenAIの12日間連続リリース・アップデートを解説!

2024年12月6日(日本時間)から、OpenAIは、12日間連続でリリースやアップデートが発表される「12 Days of OpenAI」を開始しました。

この12日間では、OpenAIの日々の進化が見てとれる革新的な発表が盛りだくさんです。

本記事では、「12 Days of OpenAI」での発表の概要をまとめて解説します。

私たちの日常生活を便利で快適にする発表ばかりですので、最後まで読みすすめて、生成AI業界の先頭を行くOpenAIの進化を見逃さないようにしてください。

監修者

SHIFT AI代表 木内翔大

(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員9,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9.7万人超え(2024年12月現在)

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12日間連続リリース「12 Days of OpenAI」の概要

「12 Days of OpenAI」は、日本時間2024年12月6日より開始したイベントです。

12月21日までの平日に12日間連続で、新機能やモデルのリリース・アップデートが発表されます。

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏によると、「クリスマスプレゼントにぴったりのプレゼントなどをライブストリームで配信」とのことです。

ポストにもあるように、クリスマスプレゼントに相応しいラインナップが出揃いました。

「12 Days of OpenAI」でのリリース・アップデートまとめ

「12 Days of OpenAI」で行われたリリース・アップデートは以下のとおりです。

「12 Days of OpenAI」でのリリース・アップデートまとめ

画像をクリック(タップ)すると拡大表示できますので、ぜひチェックしてみてください。

それでは、「12 Days of OpenAI」で行われたリリース・アップデートについて、それぞれ概要を解説していきます。

第1弾:新モデル「o1 pro」と新有料プラン「ChatGPT Pro」が登場(12月6日)

第1弾:新モデル「o1 pro」と新有料プラン「ChatGPT Pro」が登場(12月6日)

>OpenAI公式動画(YouTube)はこちら

2024年12月6日には、第1弾として、新モデル「o1 pro」と新有料プラン「ChatGPT Pro」が発表されました。

「o1 pro」は、OpenAIが開発した最新のAIモデルです。

推論※タスクに特化していて、数学・プログラミング・博士レベルの問題への回答精度が高まりました。
※与えられた情報やデータにもとづいて新しい知識や結論を導き出すこと

性能テストによると、同シリーズのモデル「o1」や「o1-preview」、「o1-mini」より高精度の結果になりました。

新有料プラン「ChatGPT Pro」は、これまでの有料プラン「Plus」のすべての機能を含み、GPT-4oや高度な音声モードの無制限利用、そして今回発表された「o1 pro」へのアクセスが開放されています。

第1弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第2弾:強化学習型ファインチューニングプログラムを発表(12月7日)

第2弾:強化学習型ファインチューニングプログラムを発表(12月7日)

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2024年12月7日には、強化学習型ファインチューニングプログラム(Reinforcement Fine-Tuning Research Program)が発表されました。

強化学習型ファインチューニング(RFT)は特定の分野での精度向上を図る技術で、数十から数千の高品質なタスクを使って応答を評価し、モデルの作成や推論力の強化をしていくものです。

法律や保険、医療といった「客観的な正解・正しさ」が存在し、専門家が合意できる範囲で有効に活用されます。

現在はアルファ版が提供され、2025年の初頭には一般公開の予定です。開発者や機械学習エンジニア向けではありますが、興味のある方はぜひ使ってみてください。

>アルファ版へのアクセスはこちら

第3弾:動画生成AI「Sora」が一般公開(12月10日)

第3弾:動画生成AI「Sora」が一般公開(12月10日)

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2024年12月10日には、OpenAIの動画生成AI「Sora」が一般公開されました。

幅広い表現力や多様な機能が話題のSoraは、5秒〜20秒の高画質動画を作成でき、動画の拡張やリミックスなども可能です。

Soraの利用は有料プランユーザーのみで、Plusプランでは最大50本、Proプランでは最大500本の動画を生成できます。

第3弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第4弾:Canvas機能がリリース(12月11日)

第4弾:Canvas機能がリリース(12月11日)

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2024年12月11日には、新機能「Canvas」がリリースされました。

Canvas機能は、チャット対話型の生成AIとして視認性の高い画面構造や編集機能の充実さが特徴です。

チャットと生成結果を左右にわかれた画面で展開し、生成結果を直接編集できます。

この機能は、ChatGPTのサポートを受けながら、まるでドキュメントを作成・編集しているように使えます。とくにコードや文章の作成に便利です。

第4弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第5弾:ChatGPT×Apple Intelligence(12月12日)

第5弾:ChatGPT×Apple Intelligence(12月12日)

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2024年12月12日には、Appleの「iOS 18.2・iPadOS 18.2・macOS Sequoia 15.2」のリリースにともない、「Apple Intelligence」とChatGPTの統合が発表されました。

統合は、SiriやWriting Tools(文章の編集・校正機能)、カメラが対象です。

SiriやWriting Toolsでは、ChatGPTが人間の言葉の文脈を捉え、回答や編集ができるようになりました。

カメラ機能では、カメラ越しの映像や画像から物体やテキストを認識し、関連する情報を提供可能です。

第5弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第6弾:Advanced Voice Modeに新機能(12月13日)

第6弾:Advanced Voice Modeに新機能(12月13日)

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2024年12月13日には、Advanced Voice Mode(ボイスモード)に新しく「視覚機能」が追加されました。

Advanced Voice Modeでは、まるで人間同士かのような自然な会話ができましたが、今回の視覚機能の追加で「ライブスクリーンシェア」と「リアルタイムビデオ」ができるようになったのです。

「ライブスクリーンシェア」は、ChatGPTと画面共有できる機能です。画面上に映した論文や書籍の文章を噛み砕いてくれます。

「リアルタイムビデオ」では、カメラで映したモノをChatGPTが認識して回答してくれます。この機能を活用すれば、たとえば旅行先などで便利なガイド役になってくれるでしょう。

第6弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第7弾:ChatGPT Projectsがリリース(12月14日)

第7弾:ChatGPT Projectsがリリース(12月14日)

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2024年12月14日には、ChatGPTの新機能「Projects」がリリースされました。

Projectsはいわば“フォルダ”のようなもので、これまで画面左に一覧表示されていたチャットたちをプロジェクトごとに整理できます。

各Projectsでは、個別のカラー設定やカスタムインストラクション(プロジェクト単位での個別指示)、ファイルの参照が可能です。

第7弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第8弾:ChatGPT Searchが無料ユーザーにも公開(12月17日)

第8弾:ChatGPT Searchが無料ユーザーにも公開(12月17日)

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2024年12月17日には、7月に有料プランユーザー限定で提供されていたChatGPT Searchが無料ユーザーにも公開されました。

ChatGPT Searchは検索に特化したAIで、Webの情報をまとめてくれたり、情報の引用元を明記してくれたりします。

単なる“検索”だけでなく、天気やニュース、地図での調べ物も可能です。

今回の発表で、モバイルアプリ・デスクトップアプリでも利用可能になりました。

さらに今後は音声での検索も可能になります。発表時点で「来週から」とされていますので、2024年の年末には使えるようになるでしょう。

ChatGPT Searchについては以下の記事で解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

第9弾:「OpenAI o1」のAPIや開発者向け機能が公開(12月18日)

第9弾:「OpenAI o1」のAPIや開発者向け機能が公開(12月18日)

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2024年12月18日には、推論モデル「OpenAI o1」のAPIや開発者向け機能が公開されました。

「OpenAI o1」は、数学やプログラミングなど、複雑な推論が必要なタスクを処理することに特化したモデルです。

この能力に加え、関数の呼び出しや画像の認識、さらにはトーンやスタイル、動作などの定義が可能になりました。

「OpenAI o1」のAPIのアップデートは、顧客サポートやデータ分析といった分野の開発を助け、より加速させていくことでしょう。

推論モデル「OpenAI o1」の概要については以下の記事で解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

第10弾:ChatGPTが電話とWhatsAppで利用可能に(12月19日)

第10弾:ChatGPTが電話とWhatsAppで利用可能に(12月19日)

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2024年12月19日には、ChatGPTの電話・WhatsAppでの利用が発表されました。

これまでブラウザやアプリでしか使えなかったChatGPTが、日常的なツールに溶け込み、より多くの人が利用できるようになったのです。

電話での利用は、発表時点ではアメリカ・カナダのみ可能です。日本では、メッセージアプリ「WhatsApp」を介して使えます。

第10弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第11弾:Mac版ChatGPTアプリがコード・文章作成アプリと連携(12月20日)

第11弾:Mac版ChatGPTアプリがコード・文章作成アプリと連携(12月20日)

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2024年12月20日には、Mac版ChatGPTアプリとコードや文章作成アプリの連携が発表されました。

連携機能では、ChatGPTが対象アプリに映し出されている内容を認識し、コードや文章作成のサポートをしてくれます。

これまでの多くのAIツールでサポートを受けたいとき、作成したコードや文章をコピー&ペーストする必要がありました。

しかし今回発表された連携機能を利用すれば、コピー&ペーストの手間が不要になり、1つの画面をChatGPTと一緒に見ながら作業できるのです。

第11弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

第12弾:新しい推論モデル「o3」が登場(12月21日)

第12弾:新しい推論モデル「o3」が登場(12月21日)

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最終日である2024年12月21日には、新しい推論モデル「o3」の登場が発表されました。

今回の発表でAPIがリリースされた以前の推論モデル「o1」に比べ、未知のタスクへの適応力が大幅に強化され、より人間の知能や思考に近づいています。

さらに「ARC-AGI(AIにとって非常に難しいタスクを集めたテスト)」では、過去のモデルより高いスコアを叩き出したのです。

「o3」はまた一般公開されていませんが、2025年初頭に「o3-mini(o3を軽量化したモデル)」の一般公開が予定されています。

第12弾の発表については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

ボリュームたっぷりな「12 Days of OpenAI」まとめ

2024年12月6日から始まった「12 Days of OpenAI」では、以下の新機能やアップデートの発表が行われました。

  • 第1弾:新モデル「o1 pro」と新有料プラン「ChatGPT Pro」が登場
  • 第2弾:強化学習型ファインチューニングプログラムを発表
  • 第3弾:動画生成AI「Sora」が一般公開
  • 第4弾:Canvas機能がリリース
  • 第5弾:ChatGPT×Apple Intelligence
  • 第6弾:Advanced Voice Modeに新機能
  • 第7弾:ChatGPT Projectsがリリース
  • 第8弾:ChatGPT Searchが無料ユーザーにも公開
  • 第9弾:「OpenAI o1」のAPIや開発者向け機能が公開
  • 第10弾:ChatGPTが電話とWhatsAppで利用可能に
  • 第11弾:Mac版ChatGPTアプリがコード・文章作成アプリと連携
  • 第12弾:新しい推論モデル「o3」が登場

この期間で発表された機能やアップデートには、一部開発者向けがあるものの、より多くの人にとってChatGPTが日常に溶け込むような機能が多くありました。

テキストメインのChatGPTから、音声での利用や画像・映像の認識力が高まった「日常的なツールに作用するChatGPT」に進化した印象です。

今回の発表では、2025年に機能や利用範囲が拡大する機能が多くありました。

拡大すれば、ChatGPTは現在よりさらに、私たちの日々のさまざまな場面で役立ってくれる存在になるでしょう。

2025年に何が発表されるのか、その1年でどこまで進化を遂げるのか、ChatGPTの今後の動向に目が離せません。

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記事を書いた人

木村凛日

フリーランスのSEOライター・ディレクター。
AIツールを活用したリサーチ・画像生成を日々行っています。
200名以上のWebライターの育成経験あり。
メディア分析・リライトも担当しています(他メディア)。
パンダが好きです。