Apple IntelligenceにChatGPTが統合!ChatGPTアカウントなしでも利用可能
2024年12月12日、Appleがアップデートを発表しました。
今回のアップデートでは、Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)とChatGPTの統合も発表され、Apple製品の機能性や利便性の向上に注目が集まっています。
本記事では、アップデートによりChatGPTが反映される機能や対象デバイス・地域、日本語で利用する方法を解説します。
iPhoneやiPad、Macを利用している方は、日頃の活用をより便利にするためにも、ぜひ最後まで読み進めてください。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員9,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9.7万人超え(2024年12月現在)
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目次
Apple IntelligenceとChatGPTが統合!
Appleは2024年12月12日(日本時間)、iOS 18.2・iPadOS 18.2・macOS Sequoia 15.2のリリースしました。
参照:Newsroom(Apple)
今回のアップデートで注目されているのが、AppleのAI「Apple Intelligence」へのChatGPTの統合です。ChatGPTは以下3つの機能で反映されます。
- Siri
- Writing Tools
- カメラ
それぞれについて詳しく解説します。
Apple Intelligenceにすでに備わっている機能については、以下の記事で解説していますのでぜひご覧ください。
ChatGPTが反映される機能①Siri
ChatGPTとの連携により、Siriは文脈を深く理解した回答が可能になりました。
シンプルなタスク実行や定型的な質問への応答に優れていましたが、よりユーザーの生活に馴染む形になったのです。
Siriに何かお願いをするとき、言い間違えたり、言葉に詰まったりするケースがあったかと思います。そのようなシーンで、Siriは正常に動作しないことがありました。
しかしChatGPTが反映されて文脈を理解できるようになったため、たとえ言葉に詰まっても、ユーザーのリクエスト全体の意図を汲み取って回答してくれるのです。
筆者が実際に「アラームを10分後に、いや、15分後にセットして」とリクエストすると、言い間違いを正して15分後にセットしてくれました。
ChatGPTが反映されたことで、私たち人間の生活のなかでSiriがより身近な存在になるでしょう。
ChatGPTが反映される機能②Writing Tools
Writing Toolsは、文章の作成や編集をサポートしてくれるツールで、Apple内のメールやメモ機能などで使用できます。
既存の「Rewrite(リライト)」、「Proofread(校正)」、「Summarize(要約)」に加え、今回、さまざまな文体に編集する機能が追加されました。
ChatGPTを使用すると、文章の構成や内容の作成、スタイルの変更などをしてくれます。
たとえばメール作成において、メールのフォーマット作成や文章校正が可能です。
今回はApple内のメモ機能を用いて、Writing ToolsでChatGPTを使う手順を解説します。手順は以下のとおりです。
- 使用するツールの画面で右クリック
- 「Writing Tools→Compose」を選択
- ポップアップの入力欄に指示を入力
まずは使用するツールの画面で右クリックをしましょう(手順1)。右クリックするとさまざまな機能が表示されますので、「Writing Tools」から、下部にある「Compose」を選択しましょう(手順2)。
ここまでの手順について、すでに書いてある文章の部分を編集したい場合は、対象の部分を範囲選択して行います。
選択した範囲にカーソルを合わせると、左にピンクのアイコンが表示されます。ピンクのアイコンをクリックするとさまざまな編集メニューが表示されますので、下部にある「Compose」を選択してください。
「Compose」を選択すると、ChatGPTのポップアップが表示されます。入力欄に指示を入力して実行しましょう(手順3)。
ただし、Writing Toolsの各機能では、日本語の作成や編集ができません。ChatGPTが使える「Compose」を選択すれば、日本語に対する編集や日本語での出力が可能です。
また、画像生成機能「Image Playground」との連携も可能で、視覚的な資料を効率的に作成できるようになりました。
ChatGPTが反映される機能③カメラ
カメラ機能に備わっていた「Visual Intelligence」が、ChatGPTを反映させてパワーアップしました。
この機能はiPhone 16以降で利用でき、「カメラコントロールボタン」を使用します。
「Visual Intelligence」は、カメラが捉えた映像や画像から物体やテキストを認識し、関連する情報を即座に提供するものです。
この機能にChatGPTが反映されることで、ChatGPTを介した情報の取得が可能になります。
たとえば、旅行中に看板の翻訳を行ったり、レストランのメニューから食材の詳細を調べるといった操作が簡単に行えるのです。
旅行が好きな方や手軽に商品レビューを知りたい方にとって、日常をより豊かにしてくれる機能といえるでしょう。
ChatGPTアカウントなしでも利用可能
Apple IntelligenceでのChatGPTの利用時、ChatGPTを連携させるかどうか自由に選択できます。つまり、ChatGPTアカウントを持っていない方でも、アカウントを連携したくない方でも使えるのです。
ChatGPTのアカウントなしで利用する場合、OpenAIは送信内容の保存やモデルトレーニングへのデータ使用を行わないと発表されています。
IPアドレスは匿名化され、ユーザーのセッションが追跡されることはありません。
参照:Newsroom(Apple)
この点、AIツールに関するプライバシーを重視するユーザーにとって魅力でしょう。
ChatGPTのアカウントを作成・連携しない場合、ChatGPTの基本的な機能のみを使える状態になります。利便性や機能面で、連携するかどうか選択しましょう。
アカウントを連携する場合は、デバイスの設定画面「Apple Intelligence & Siri」よりサインインを行ってください。
Apple Intelligenceの対象は?
Apple Intelligenceの利用には、デバイスや地域などの対象が限定されています。以下、対象デバイスと地域について解説します。
対象デバイス
Apple IntelligenceはAppleの最新デバイスで利用できます。対象デバイスは以下の通りです。
デバイスの種類 | バージョン |
---|---|
iPhone | iPhone 15 Pro / Pro Max iPhone16 / Plus iPhone16 Pro/ Pro Max |
iPad | M1チップ以降を搭載したモデル ・iPad Pro 13インチ ・iPad Pro 12.9インチ (第5世代以降) ・iPad Pro 11インチ (第3世代以降) ・iPad Air (第5世代以降) ・iPad mini(A17 Pro) |
Mac | M1チップ以降を搭載したモデル ・MacBook Air (2020年モデル以降) ・MacBook Pro (2020年モデル以降) ・iMaci (2021年モデル以降) ・Mac mini (2020年モデル以降) ・Mac Studio(20220年モデル以降) ・Mac Pro(M2 Ultra) |
現在Apple製品を使用している方は、今回を機に対象のデバイスにアップグレードしてみてはいかがでしょうか。
対象地域
Apple IntelligenceとChatGPTの統合は、世界中のほとんどの地域で利用可能とされています。
ただし、Siriとデバイスの言語設定を以下の地域にしなければなりません。
- オーストラリア
- カナダ
- アイルランド
- ニュージーランド
- 南アフリカ
- 英国
- 米国
日本で使用する場合は、上記いずれかの言語に設定しなければいけませんので、現時点では日本のユーザーにとって不便さがあるかもしれません。
Apple公式によると、日本語で使えるようになるのは2025年になるとされています。
参照:Apple Intelligence(Apple)
各種設定画面の表示が英語になりますが、「Apple Intelligenceをさっそく使ってみたい!」という方はぜひ利用してみてください。
日本でApple Intelligenceの利用を開始する手順
Apple Intelligenceの利用を開始する手順は以下のとおりです。手順はMacbookの画面を例にして解説します。
- バージョンを確認する
- システム設定からデバイスとSiriの言語を変更して再起動
- 「Get Apple Intelligence」をクリック
バージョンを確認する
Apple Intelligenceの利用には以下バージョンへのアップデートが必要です。
- iOS 18.2
- iPadOS 18.2
- macOS Sequoia 15.2
まだ行っていない方は先に完了させましょう。
システム設定からSiriとデバイスの言語を変更して再起動
まずは「システム設定」を開き、サイドバー内にある「Apple Intelligence と Siri」を選択して言語を変更しましょう。
次に、サイドバー内にある歯車アイコン「一般」から「言語と地域」を選択し、使用する言語を追加します。
Siriとデバイスの言語を変更したら、一度デバイスを再起動してください。
「Get Apple Intelligence」をクリック
再起動をしたら、再度「システム設定」より「Apple Intelligence & Siri」を選択します。
画面上部に「Get Apple Intelligence」のボタンがありますのでクリックしましょう。
クリックするとApple Intelligenceの起動が始まります。起動には数分〜数十分かかるようで、筆者の場合は20分ほど要しました。
ダウンロードが完了し、機能説明を確認したら、Apple Intelligenceの利用を開始できます。
Apple Intelligence × ChatGPTで日常や仕事が快適に!
2024年12月12日のアップデートにより、Apple IntelligenceとChatGPTが統合されました。
SiriやWriting Tools、カメラ機能に搭載され、調べ物や文章作成、画像や映像からの情報収集の利便性が高まっています。
日本語での利用は現時点では困難ですが、使用言語を変更すれば可能です。Appleユーザーの方はぜひ試してみてください。
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記事を書いた人
木村凛日
フリーランスのSEOライター・ディレクター。
AIツールを活用したリサーチ・画像生成を日々行っています。
200名以上のWebライターの育成経験あり。
メディア分析・リライトも担当しています(他メディア)。
パンダが好きです。
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