E資格の勉強時間はどれくらい必要?具体的なスケジュールや合格のコツを徹底解説
「E資格って、どのくらい勉強すれば合格できるんだろう…。仕事が忙しい中で、こんなに広い範囲をどうやってカバーすればいいのかわからない。」そんなふうに悩んでいませんか?
E資格合格に必要な勉強時間は、効率的な学習計画を立てることで大きく変わります。
自分に合ったスケジュールを作成し、重要なポイントを押さえることで、初心者でも無理なく合格を目指せます。
本記事を参考にすることで、広範囲な試験内容に圧倒されることなく、自信を持って試験準備を進めることができるでしょう。
本記事では、初心者と経験者それぞれに必要な勉強時間、分野別の時間配分、具体的なスケジュール例を徹底的に解説します。
E資格合格に向けて効率的に学習を進められるよう、試験範囲を整理した上で実用的な情報を提供します。ぜひ最後までご覧ください。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員9,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9.7万人超え(2024年12月現在)
弊社SHIFT AIでは、生成AIを活用したAI副業の始め方や、AI人材としてキャリアアップする方法を解説する無料セミナーを開催しています。
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目次
E資格とは?勉強時間の前に知っておくべき試験概要
E資格とは、日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する資格試験で、ディープラーニングの理論と実践スキルを評価する試験です。
E資格の受験には、試験日の過去2年以内にJDLA認定プログラムを修了する必要があります。
JDLA認定プログラムでは、線形代数や微分積分といった数学的基礎から、ニューラルネットワークの構造まで幅広く学べます。
試験の概要を正しく理解し、勉強の方向性を明確にすることで、効率的に学習を進められ、試験に合格できます。
E資格合格に必要な勉強時間
E資格合格に必要な勉強時間は、AIに関する知識やスキルの有無によって異なります。
- AIツール初心者
- AIツール経験者
初心者にはより多くの基礎知識の習得が必要であり、経験者は知識の整理や実践力を高める時間に重点を置く傾向があります。
以下で、それぞれの状況に応じた必要な勉強時間について詳しく説明します。
AIツール初心者
AI初心者がE資格に合格するためには、約300時間の勉強時間が必要です。
E資格は、数学の基礎や機械学習の基本概念、そしてディープラーニングの理論と実装を深く理解する必要があります。
初心者はこれらの知識を初めから学ぶ必要があるため、十分な学習時間を確保しなければ試験範囲を網羅することは大変です。
たとえば、数学の基礎である線形代数や微分積分の学習には約100時間、Pythonを用いたプログラミングスキルや機械学習の基礎的アルゴリズムの習得には、約50時間が必要です。
さらに、ディープラーニングの実装や応用問題に約150時間を割くことで、試験合格に必要な知識と応用力を身につけられます。
このように計画的に学習を進めることで、初心者でも試験範囲を効率的に網羅し、合格を目指せます。
AIツール経験者
AIに関する経験がある方は、E資格合格のために約100〜150時間の学習時間を確保する必要があります。
AIに関する知識をすでに持っている場合、試験内容の理解がスムーズに進むため、AI専門用語の確認や基礎的な内容の習得に時間を割く必要がありません。
その分、試験で求められる応用力や弱点克服に集中できます。
たとえば、数学的基礎の復習には30〜50時間、ディープラーニングの応用分野(CNNやRNNなど)の学習や強化には50〜70時間を割くと効果的です。
また、模擬試験や問題演習に20〜30時間を充てて弱点を把握し補強することで、短期間で試験合格に必要なスキルを身につけられます。
試験範囲を一通り把握した後、自分の苦手分野を重点的に学習することで、効率的に知識を補強できます。
さらに、模擬試験や問題集を繰り返し取り組むことで、E資格に合格できます。
生成AI資格とE資格の勉強時間を比較
生成AI資格には生成AIパスポートやG検定、Generative AI Testなどありますが、E資格はその中でも特に難易度が高く、勉強時間も多く必要とされる資格です。
E資格は、数学の基礎からディープラーニング理論、実践的なプログラミングスキルまでを網羅してます。
そのため、他の生成AI資格よりも学習負担が大きく、努力が必要です。
以下の表では、他の生成AI資格と対象分野や勉強時間の目安、難易度を記載しています。
資格名 | 対象分野 | 勉強時間の目安 | 難易度 |
E資格 | ディープラーニング理論 数学の基礎 実践的なプログラミングスキル | 150〜300時間 | 高 |
生成AIパスポート | AI・生成AIの基礎知識 セキュリティ プライバシー保護 著作権などの法的問題 プロンプトエンジニアリング | 20〜30時間 | 低 |
G検定 | AIの基礎知識 ディープラーニングの仕組み ビジネスへの応用 生成AIに関する知識 | 50〜70時間 | 中 |
Generative AI Test | 生成AIの概要・基本構造 技術・活用例 学習手法 性能の拡張 リスクおよび対策 | 30〜50時間 | 中 |
E資格は、最も勉強時間が必要な分、ディープラーニングに関する専門的な知識を深められる資格です。
取得後はAI分野での専門性が認められるため、キャリアアップのチャンスが広がるでしょう。
E資格の分野別勉強時間とその理由
E資格合格のためには、試験範囲を分野ごとに整理し、それぞれの重要性に応じた学習時間を確保することが重要です。
- 数学的基礎は50~100時間
- 機械学習の基礎は40~60時間
- 深層学習の基礎と応用は80~150時間
- 開発・運用環境は30~50時間
4つの分野に適切な時間を割くことで、効率よく合格できます。
次に、各分野の学習内容や勉強時間、その理由を詳しく解説します。
数学的基礎は50~100時間
数学的基礎を学ぶ時間は、ディープラーニングの理論を支える行列計算や微分積分の仕組みを理解し、計算の背景を正確に把握するために必要です。
線形代数はニューラルネットワークの計算モデルの基盤であり、微分積分は誤差逆伝播法の理解に必要で、確率統計はデータ分析やモデル評価を支える知識です。
たとえば、『やさしく学ぶ基礎からの数学』(amazon)や『線形代数の世界』(amazon)などの教材を活用して理論を学び、簡単な問題を解くことで実用性を身につけられます。
数学的基礎を固めることで試験対策だけでなく、実務での応用力を高めるスキルが習得できます。
機械学習の基礎は40~60時間
機械学習の基礎を学ぶ時間は、教師あり学習や教師なし学習の概念を理解し、モデル評価や選定のプロセスを明確にすることで、深層学習へのステップをスムーズに進めるために必要です。
機械学習のアルゴリズムや評価指標の仕組みを理解することで、ディープラーニングがどのように拡張された技術であるかを正確に把握でき、理論や実装の応用範囲が広がります。
たとえば、『Pythonではじめる機械学習』(オライリー・ジャパン)は基礎から応用までを丁寧に解説しており、機械学習に触れたことがない方でも理解できます。
機械学習の基礎をしっかり学ぶことで、試験対策だけでなく、AI分野全体への理解が深まり、試験後も新しい技術に応用できる応用力と視野を広げられます。
深層学習の基礎と応用は80~150時間
深層学習を学ぶ時間は、ニューラルネットワークの基本構造やアルゴリズムを体系的に理解し、CNNやRNNを効率的に設計・運用できる力を身につけるために必要です。
ニューラルネットワークの構造やアルゴリズムの基本を理解すれば、CNNやRNNなどの高度な技術が「どのように機能するのか」や「どの場面で使うべきか」を正確に判断できます。
たとえば、『ゼロから作るDeep Learning』(オライリー・ジャパン)ではPythonによるモデルの実装を学ぶことができ、単なる理論理解ではなく、実際に動作する仕組みを具体的に把握できます。
理論と実装を並行して学習することで、試験合格に必要な知識を深められるだけでなく、実務で即戦力となるスキルを身につけられます。
開発・運用環境は30~50時間
開発環境を学ぶ時間は、TensorFlowやPyTorchといったフレームワークを使いこなし、理論を実践に移すための実装力を身につけるために必要です。
TensorFlowやPyTorchなどのフレームワーク操作や、Jupyter Notebookを使ったデータ処理のスキルがなければ、試験で求められる実装問題を解くことは難しく、実務での応用力も不足してしまうためです。
たとえば、『PyTorch実践入門 』(amazon)でフレームワークを用いた実践的なモデル構築を学ぶと、試験対策と実務能力を効率よく習得できます。
開発環境を実際に操作しながら学習することで、試験の実装問題に対応する力が身につくだけでなく、実務で即座に活用できるスキルを確実に習得できます。
【具体例】E資格合格のためのスケジュール
ここでは、AI初心者の勉強時間を考慮して、試験準備を進めるためのスケジュールを紹介します。
- 1か月集中スケジュール(毎日10時間)
- 3か月ゆったりスケジュール(平日2時間+週末5時間)
E資格の合格を目指す上で、時間の使い方を工夫して計画をすることで、試験範囲の広さに圧倒されることなく準備を進めることができます。
これからE資格の勉強を始める初心者の方は、以下のスケジュールを参考にしてみてください。
1か月集中スケジュール(毎日10時間)
1か月で300時間を達成するスケジュールは、短期間で試験範囲を集中的にカバーする効率的な勉強方法です。
1日約10時間の学習を確保することで、広範囲の内容を短期間で習得し、試験対策を進められます。
1日の具体的なスケジュール例は以下の通りです。
時間帯 | 学習内容 |
9:00~11:00 | 数学(微分積分、線形代数、確率統計の基礎) |
11:00~12:00 | 休憩 |
12:00~14:00 | ディープラーニング理論(活性化関数、最適化手法) |
14:00~15:00 | 休憩・リフレッシュ |
15:00~17:00 | Pythonプログラミング(NumPy、Pandas、TensorFlow) |
17:00~18:00 | 軽い運動や自由時間 |
18:00~20:00 | 応用分野(画像認識、自然言語処理のアルゴリズム) |
20:00~21:00 | 休憩 |
21:00~23:00 | 過去問演習または模擬問題でアウトプット |
このスケジュールを実践すれば、1か月で試験範囲を網羅し合格を目指せます。
しかし、無理を感じた場合は適宜計画を見直す必要があります。
3か月ゆったりスケジュール(平日2時間+週末5時間)
3か月で計300時間を確保するこのスケジュールは、日常生活や仕事と両立しながら無理なく試験準備を進める効率的な方法です。
平日は短時間の学習を積み重ね、週末に集中的な学習を行うことで、時間を効果的に活用しながら試験範囲を計画的にカバーできます。
1週間の学習スケジュール例は以下の通りです。
曜日 | 時間帯 | 学習内容 |
平日(月~金) | 19:00~20:00 | 数学の基礎(線形代数、確率統計) |
20:00~21:00 | ディープラーニング理論 | |
土曜 | 10:00~12:00 | プログラミング実践(Python、TensorFlow) |
14:00~16:00 | 応用分野(画像認識、自然言語処理) | |
16:00~17:00 | 模擬試験やアウトプット(解説を読みながら復習) | |
日曜 | 10:00~12:00 | プログラミング実践(Python、TensorFlow) |
14:00~16:00 | 応用分野(画像認識、自然言語処理) | |
16:00~17:00 | 模擬試験や復習(平日の復習や試験形式の確認) |
このスケジュールを実践することで、忙しい中でも計画的に学習を進められ、初心者でも試験範囲を網羅してE資格合格を目指すことが可能です。
E資格に合格するためのコツ2選
E資格に合格するためには、勉強を効率よく進めるコツを2つ紹介します。
- 実際に試しながら理論を理解する
- 公式認定の講座を活用する
これらの方法を活用することで、ただ暗記するだけでは得られない「応用する力」を身につけることができます。
2つのコツを実践してE資格に合格しましょう。
実際に試しながら理論を理解する
実際に試しながら学ぶことで、理解を深めるだけでなく、応用力も養えます。
理論だけではわかりにくい内容も、実際に動かしてみると具体的にイメージできます。
まずは、簡単なプログラムから始めるのがおすすめです。
たとえば、以下のプログラムコードを用いて、手書き数字認識を行うためのディープラーニングモデルを構築してみましょう。
# 必要なライブラリをインポート
import numpy as np
from tensorflow.keras.models import Sequential # モデル構築用
from tensorflow.keras.layers import Dense # 全結合層
from tensorflow.keras.datasets import mnist # データセット(手書き数字)
from tensorflow.keras.utils import to_categorical # ラベルのOne-hotエンコーディング
# MNISTデータセットをロード(訓練用とテスト用に分割済み)
(X_train, y_train), (X_test, y_test) = mnist.load_data()
# データの前処理
# 画像データを1次元ベクトル(28x28 = 784次元)に変換し、[0,1]の範囲に正規化
X_train = X_train.reshape(-1, 28 * 28) / 255.0
X_test = X_test.reshape(-1, 28 * 28) / 255.0
# ラベルをOne-hotエンコーディング(例: 5 → [0, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0])
y_train = to_categorical(y_train, 10)
y_test = to_categorical(y_test, 10)
# モデルの構築
# Sequentialモデルを使用し、層を順番に追加
model = Sequential([
# 入力層と第1隠れ層(128ノード、ReLU活性化関数)
Dense(128, input_shape=(784,), activation='relu'),
# 第2隠れ層(64ノード、ReLU活性化関数)
Dense(64, activation='relu'),
# 出力層(10クラス分類、Softmax活性化関数)
Dense(10, activation='softmax')
])
# モデルのコンパイル(学習の準備)
# optimizer: Adamオプティマイザー(勾配降下法の一種で高速収束)
# loss: クロスエントロピー損失関数(分類問題に適した損失関数)
# metrics: モデルの評価指標として精度を指定
model.compile(optimizer='adam',
loss='categorical_crossentropy',
metrics=['accuracy'])
# モデルの学習(トレーニング)
# epochs: データ全体を何回学習するか(ここでは5回)
# batch_size: 一度に学習に使用するデータ数(ここでは32)
# validation_split: 訓練データの20%を検証用に分割
model.fit(X_train, y_train, epochs=5, batch_size=32, validation_split=0.2)
# テストデータでモデルの性能を評価
# test_loss: 損失値
# test_acc: 精度
test_loss, test_acc = model.evaluate(X_test, y_test)
# 結果を出力
print(f"Test Accuracy: {test_acc:.4f}") # 精度を小数点以下4桁で表示
簡単なプログラムを繰り返し試すことで、学びを自分のものにし、自信を持って試験や実務に臨むことができます。
公式認定の講座を活用する
公式認定の講座を活用することで、試験範囲に即した模擬試験や練習問題に取り組めるため、効率的に弱点を克服できます。
公式認定講座は、試験範囲に即した教材や模擬試験が提供されており、学習の方向性を正しく定めながら知識を確実に身につけられます。
たとえば、スキルアップAIでは初心者向けに試験範囲を網羅した教材が充実しており、SIGNATE Academyでは模擬試験や演習を通じて進捗を確認しながら効率的に弱点を克服可能です。
公式認定の講座についての詳細は、こちらのリンクからご確認ください。
計画的に勉強時間を確保して、E資格に合格しよう!
E資格は、ディープラーニングの理論と実践スキルを評価する資格です。
本記事では、初心者と経験者それぞれに必要な勉強時間の目安や分野別の学習方法、合格するための具体的なスケジュールとコツを詳しく解説しました。
本記事で紹介したスケジュール例を参考に、自分の学習レベルに合わせた計画を立ててみてください。
計画を立てる際には、AIツールを使用すると簡単に作成できます。
たとえば、自分の予定をAIツールに入力し、「計画を作成してください」と依頼すれば、自分に合った効率的なスケジュールを手軽に作成できます。
弊社SHIFT AIでは、AIを活用した学習方法やAI副業の始め方に関するセミナーを開催しています。
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記事を書いた人
西啓汰
大学での学びと並行して活動するフリーランスのSEO/Webライター。
研究テーマは「Music to Video」。音楽の歌詞や曲調を分析し、自動で映像を生成する仕組みの開発中。
生成AIツールを実際に触れ、体験を通じて得た知見を活かし、価値を届けるライティングを実践。
趣味は野球観戦とラジオ聴取。
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