会社員の2人に1人が「AI未経験」。広がるスキル格差と、放置される「シャドーAI」の危うい実態
「日本をAI先進国に」をミッションに掲げ、利用者数No.1※の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営する株式会社SHIFT AI(本社:東京都渋谷区、代表取締役:木内翔大、以下:当社)は、全国の会社員(25〜69歳)706名を対象に、業務における生成AI活用実態調査(第2回)を実施しました。

調査結果のまとめ
本調査(n=706)では、業務で生成AIを「使っていない」と回答した会社員が56.3%に上り、「2人に1人がAI未経験」という実態が明らかになりました。
活用層では「業務プロセスの自動化」や「データ分析」といった高度な活用への期待が高まる一方、組織全体で見ると、ルール整備の遅れやスキル格差が大きな足かせとなっています。
前回のリリースはこちら≫https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000116644.html
調査結果のポイント
1. 会社員の2人に1人が業務で生成AIを未活用
業務で生成AIを「使っていない」と回答した会社員は56.3%
2. 社内ルール未整備により“シャドーAI”リスクが顕在化
社内ガイドライン「わからない」39.8%/「明確なルールあり」11.8%/シャドーAI経験者9.5%
3. セキュリティ不安が活用拡大の最大の障壁に
「セキュリティ面の不安」31.7%
4. スキル格差の拡大により組織内で二極化が進行
「スキル格差」30.2%/高度活用層7.6%/未経験層56.3%
5. 一部では効率化の実感も、全体最適には至らず
活用者の27.3%が週1時間以上の業務削減を実感
6. 「AI疲れ」や温度差など運用フェーズの課題が顕在化
AI疲れ13%/上司・同僚との温度差12.3%
調査詳細
自社業務において、生成AIをどのくらい使用していますか?
今回の調査では「日常的に使用する」が14.7%と前回(7.6%)から増加しており、日常的活用層の拡大が確認されました。一方で「関心なし」が36%と依然として最多で、生成AIを一切使っていない層は合わせて56.3%に上ります。前回調査(n=300)とはサンプル数が異なるため単純比較はできませんが、活用層の裾野は徐々に広がっている傾向が読み取れます。

生成AI活用検討に至った、企業内での課題を教えてください。
「人手不足に対応したい」が35.1%で最多となり、前回調査(38.7%)と引き続き首位を維持しました。有効求人倍率の高止まりが続く中、労働力不足を補う手段としての生成AI活用への期待が根強いことが示されています。「データ分析に時間がかかる」(27.5%)、「サポート対応を改善したい」(20.8%)が続きます。

業務へのAI導入に対してハードルとなることを教えてください。
「セキュリティ面で不安が残る」が31.7%、「個々人の生成AIスキルがまちまちである」が30.2%でほぼ同率のトップとなりました。前回調査比でいずれも数値が上昇しており、AI活用の認知が広がるにつれてリスク意識とスキル格差の問題がより顕在化してきていることを示しています。

どういった業務に生成AIを活用したいと考えていますか?
「業務プロセスの自動化」が33.9%で最多となり、「データの分析とインサイト抽出」(24.6%)、「生産性向上のためのサポート」(23.9%)が続き、業務効率化・データ活用に対するニーズが依然として高いことが確認されました。

生成AIに関する研修を受けるとしたら、どのような内容が理想的ですか?
「実際の業務への応用例と事例紹介」が33.6%で最多となり、となりました。「生成AIの活用方法と導入プロセス」(30%)、「導入後の運用・改善方法の習得」(29.7%)が続き、抽象的な概念理解よりも実践的・継続的な活用スキルの習得ニーズが高いことがわかります。
あなたの会社では、生成AIの利用に関するルールや社内ガイドラインが整備されていますか?
「わからない」が39.8%で最多となり、自社の生成AIガイドラインの整備状況を把握していない会社員が約4割に上ることが明らかになりました。「明確なルールがあり周知されている」と答えた割合はわずか11.8%にとどまり、ルールはあっても現場への浸透が不十分な企業(15.4%)を合わせても27.2%に過ぎません。「ルールはなく各自の判断に委ねられている」も23.5%存在し、多くの企業でAIガバナンスの整備が急務となっていることが示されました。

生成AIを業務利用する中で、以下のような経験はありますか?
AIを使っている層では「AIで業務が楽になった実感がある」(13.7%)というポジティブな経験がある反面、「AI疲れ」(13%)や「同僚・上司との温度差」(12.3%)、「AIの回答をそのまま使う」(10.9%)など、活用上の課題も散見されます。また、会社の許可なくAIを使う「シャドーAI」の経験者も9.5%存在しており、ガバナンスの観点から注目すべき数値といえます。

生成AI活用によって、業務時間はどのくらい変化しましたか?
「生成AIを使っていない」が52.1%と過半数を占め、業務時間の変化を実感している層は限られています。一方、AI活用者の中では「週1〜5時間削減できた」が17.6%で最多となり、「週5〜10時間」(6.2%)、「週10時間以上」(3.5%)を合わせると、27.3%が週1時間以上の業務削減を実感しています。適切に活用できれば業務効率化に一定の効果があることが示されており、活用スキルの底上げが重要といえます。

現在の生成AI活用レベルについて、最も近いものを選んでください。
「使っていない」が50%と半数を占め、業務でAIをまったく活用していない層がいまだに多いことが判明しました。「基本的な使い方で日常業務に取り入れている」(18.8%)、「使えるが活用しきれていない感覚がある」(17%)を合わせると、何らかの形でAIに接触している層は35.8%になりますが、「自分でプロンプトを工夫し高度な業務に活用している」上級者はわずか7.6%にとどまっています。多くの会社員がAIの潜在的な力を引き出せていない現状が改めて浮き彫りになりました。

考察
今回の調査から、生成AIの認知は広がりつつある一方で、企業における活用は個人任せの段階にとどまっている実態が明らかになりました。
特に以下のような構造的な課題が、組織全体での活用を阻んでいると考えられます。
・社内ルールやガイドラインの未整備・認知不足
・個々人のスキル差による活用レベルのばらつき
・セキュリティへの不安による利用抑制
・「AI疲れ」や社内の温度差といった新たな課題の発生
これらは、単なるツール導入の問題ではなく、企業としてのガバナンス設計や人材育成が追いついていないことを示しています。生成AIは業務効率化の手段にとどまらず、組織の競争力を左右する基盤として位置付けられていくと考えられます。その中で、個人に依存した活用から、組織全体で安全かつ再現性のある形で活用するための環境整備が重要になります。
当社では、こうした課題に対し、実務に直結するAI活用スキルの習得支援や、企業向けのリスキリング・導入支援を通じて、個人と組織の双方におけるAI活用の底上げに取り組んでいます。
今後も、生成AIの社会実装を支える人材育成と環境整備を通じて、企業の持続的な成長に貢献してまいります。
調査概要
- 調査期間:2026年4月20日〜4月22日
- 調査対象:全国 25〜69歳 会社員 男女
- 対象人数:706名
- 調査方法:インターネットリサーチ/実施機関:株式会社SHIFT AI
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