Gemini×Imagen 3の「GenChess」がリリース!デザインした駒でチェスをプレイ
2024年11月28日、Googleの実験部門であるGoogle Labsは「GenChess」を公開しました。
「GenChess」は、生成AI「Gemini」と最新の画像生成モデル「Imagen 3」を活用し、ユーザーが独自のデザインでチェスの駒を作成してプレイできるWebサイトです。
「GenChess」のリリースにより、AIが人間的な創造性や戦略的思考を獲得して進化している様を、よりダイレクトに感じられるでしょう。
本記事では、「GenChess」の概要や使い方、今後の展望について解説します。
ぜひ最後まで読み進めて、GeminiやImagen 3の進化や広がりを感じつつ「GenChess」を楽しんでください。
監修者
SHIFT AI代表 木内翔大
(株)SHIFT AI 代表取締役 / GMO他複数社AI顧問 / 生成AI活用普及協会理事 / Microsoft Copilot+ PCのCMに出演 / 国内最大級AI活用コミュニティ(会員9,000人超)を運営。
『日本をAI先進国に』実現の為に活動中。Xアカウントのフォロワー数は9.7万人超え(2024年12月現在)
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目次
GenChessの概要
「GenChess」のリリースは、Googleがスポンサーを務める2024年の世界チェス選手権にあわせて行われ、グーグルと国際チェス連盟(FIDE)とも提携しています。
「GenChess」は実験的なプロジェクトで、「Imagen 3」を用いたチェスの駒のデザインに重点を置いています。ユニークなデザインや著作権ギリギリなものなど、さまざまに作成して楽しめるのです。
駒のデザインはテキストでテーマを設定して行い、AIが自分と対戦相手の駒をテーマにあわせてデザインしてくれます。生成された駒を使って、コンピュータとチェスをプレイ可能です。
ゲーム内では、3つの難易度(Easy/Medium/Hard)や2つの時間制限(5分3秒/10分)を選べます。しかし現段階では、前の手や取られた駒の確認は現在できません。
ゲーム盤の視点は、デフォルトの斜め上(アイソメトリック視点)からトップダウン視点に変更できます。
GenChessの使い方
「GenChess」の使い方を解説します。
- GenChessにアクセスし「Get Started」をクリック
- デザインタイプを選択しテーマを入力
- 必要に応じてデザインを変更
- 対戦相手の駒を生成
- 難易度や時間制限を選択
- 対戦開始
実際の出力もあわせて紹介しますので、GenChessでぜひ遊んでみてください。
GenChessにアクセスし「Get Started」をクリック
まずはGenChessにアクセスし「Get Started」をクリックします。
使用するGoogleアカウントを選択すると、以下デザインの作成画面に移動します。
デザインタイプを選択しテーマを入力
デザインの作成画面に移動したら、デザインタイプの選択・テーマの入力を行い、駒を生成しましょう。
デザインタイプには「classic」「creative」の2種類があります。違いは以下のとおりです。
- classic:従来の駒に似たデザイン
- creative:よりクリエイティブなデザイン
デザインタイプを選択し、テーマ入力の欄(上の画像の黄色部分)にテーマを入力、下部の「Generate」をクリックすると生成されます。
今回はテーマを「パンダ」にして生成してみました。「classic」「creative」それぞれの実際の駒は以下のとおりです。
「classic」は駒の種類がわかりやすく、駒の半数にはパンダの色味と耳がデザインされました。対して「creative」は一見して駒の種類がわかりにくいですが、デザイン性に富んだ駒になりました。
チェスを円滑に楽しむのには「classic」、デザイン作成を楽しむなら「creative」を使用するのがよいでしょう。
必要に応じてデザインを変更
駒のデザインは全体を再生することも可能ですし、個別でも変更できます。全体を再生成したいときは、画面下部「Regenerate Set」をクリックしましょう。
個別で変更したいときは、変更したい駒を選択します。
デザイン変更したい駒を選択すると以下の画面になります。変更する駒の種類を選ぶときは、駒の下部にある左右の矢印をクリックしましょう。
駒のデザイン変更は、駒を直接クリックするか、下部「Regenerate 」をクリックして行います。
実際にデザインを変更すると、以下のように新たな駒が生成されました。デザインがOKであれば、下部「Back」をクリックして、駒のセットの画面に戻りましょう。
対戦相手の駒を生成
自分の駒のデザインが完了したら、次は「Generate Opponent」をクリックして対戦相手の駒を生成していきます。
対戦相手の駒は、自分の駒で設定したテーマに沿って生成されます。
今回、自分の駒のテーマを「パンダ」にしましたが、対戦相手として「しろくま」が生成されました。
他にも試してみると、「テーマを車にすると対戦相手は自転車」「オレンジジュースにするとグレープフルーツジュース」「ジャムトーストするとアボカドトースト」のように、自分のテーマと対になるよう生成されました。
対戦相手の駒のデザインが完了したら、いよいよ対戦開始です。「Play chess」をクリックしましょう。
難易度や時間制限を選択
「Play chess」をクリックすると以下の画面が表示されます。
数秒経つと、難易度や時間制限を選択するポップアップが表示されますので、お好みにあわせて選んでください。
設定を行い「Begin game」をクリックすると対戦開始です。
対戦開始
対戦画面は以下のように表示されます。
画面左下「設定アイコン」をクリックすると、サウンドや視点、盤の表示を設定できます。
視点のデフォルト設定は斜め上(アイソメトリック視点)です。「見にくい!」という方は、トップダウン視点(上からの視点)に変更してみましょう。
盤上の駒をクリックすると、各駒の進める範囲が表示され、「●」が表示されている駒をクリックすると駒を進められます。
勝敗が決すると以下のような画面になります。今回は負けてしまったので、筆者の駒が倒されてしまいました。
この画面から、もう1度プレイしたり、新しい駒のセットを生成したりできます。
チェスゲームやアプリとして楽しめるのか
「GenChess」は、基本的な機能や遊び方はできますが、改善の余地ありと言えます。GenChessは実験的なプロジェクトだからです。
現段階では、リサーチや文章・コード作成といった作業や業務に関わる部分でなく、ゲームという親しみやすい形でAI技術を広告する手段と考えられます。
2024年5月にImagen 3が発表されましたが、その技術を駆使することで、「AI」というものの活用範囲や実用性を示しているのです。
そのため、前の手や取られた駒の確認など、ゲームやアプリとしてより楽しむには改善の余地があると言えます。
12月にはChess Gemがリリース予定
なお、12月には、Geminiアプリ内でAIとチェスを楽しめる「Chess Gem(Chess champ)」がリリース予定です。
GenChessはImagen 3を用いた駒のデザインに重点を置いていますが、「Chess Gem」はAIとの対戦に焦点を当てています。
また、「Chess Gem」はGeminiの有料プラン「Gemini Advanced」購読者向けのGeminiウェブアプリで英語で利用可能とされています。
明確なリリース日は発表されていないので、リリースを楽しみに待っていましょう。
Imagen 3を駆使した実験的サービス「GenChess」
「GenChess」は、Googleの生成AI「Gemini」と最新の画像生成モデル「Imagen 3」を活用したWebサイトで、チェスの駒のデザインや対戦を楽しめます。
このサービスを通して、画像生成AIをはじめとしたAIの創造性や精度の進化が見て取れます。
GoogleがAIを用いて、何をどのように拡大していくのか、今後も目が離せません。
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記事を書いた人
木村凛日
フリーランスのSEOライター・ディレクター。
AIツールを活用したリサーチ・画像生成を日々行っています。
200名以上のWebライターの育成経験あり。
メディア分析・リライトも担当しています(他メディア)。
パンダが好きです。
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